続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン二郎 大宮店」【大宮】

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◆「ラーメン二郎 大宮店」【大宮】
 
 ◎「豚増しラーメン」七五〇円
 
 …世間様は三連休と言う素敵な催しが有ったらしいと、風の便りで聞いた。
  こちとら、土曜日は何とか休みが取れたが、日曜日、月曜日は普通に労働。
  例によって、往復四時間強の厚木通いで、疲労困憊の毎日。
  此れが旅行なら良いのだが、労働だからな…。
  昨日は又しても颱風がいらっしゃるとかで、其の対応に追われる。
  と、其の前に、昨日は朝四時起きで出掛け、七時から普通に労働していた。
  すっかり店も閉まってしまった時間に、終電車で帰宅の日が有ったり、
  新聞配達しか見掛けない、真っ暗な時間に、始発電車で出勤の日が有ったり、
  もう、僕の暮らしは滅茶苦茶で、何だか、全てが台無しの人生…。
  先日、長時間勤務が続いているからと、会社から健康調査が来た。
  胸が締め付けられる事が有るか、不安に成る事が有るか、
  寝ても疲れが取れないと感じるか、息切れがするか、等々。
  「はい」が付かなかったのは、食欲が無い、眠れないと言う項目のみ。
  何の因果か、食欲だけは有り、疲労困憊の所為で寝付きは頗る良い。
  さて、僕の凋落振りはさて置いて、颱風を避けたかの様に今日は休日。
  結局、一〇月前半の半月で六日休みを取らないといけない予定が、
  青天の霹靂の厚木への異動の所為も有り、四日しか取れず、代休長者。
  彼是、代休だけで三十五日以上は溜まっていようか。
  手付かずの夏休みが六日有り、有給休暇も四〇日丸々有るし。
  有給休暇消化が義務化されたら、有給休暇を取って労働するんだろうな…。
  昨日は七時出社の為、十七時半には、避難準備情報が出た厚木を脱出し、
  二〇時前には帰宅し、風呂に入り、晩酌がてら食事をし、長椅子で轟沈。
  寝床に移動し、一分足らずで再度気絶し、夜中は悪夢に魘される。
  颱風の騒々しさも感じられず、安心して悪夢に魘される事に集中出来る。
  偶には淫夢を見てみたいものだ…。
  朝は七時台に目が覚め、だらだらと寝床で過ごし、八時半過ぎに這い出す。
  颱風一過、秋晴れは良いが、風が強くていけない。
  此れじゃ、ヅラが飛ばされるので、顎紐無しでは外出出来ないじゃないか。
  午前中は極めて自堕落に、のんべんだらりんと過ごし、正午前に家を出る。
  今日は暴力的なラーメンを喰らい、肉塊と大蒜を摂ろうと決めていた。
  毎日、碌すっぽ昼御飯も摂れない様な暮らしじゃ、気が滅入るし、窶れる。
  偶の休日位、パーッと、且つ、ガツンと、好きな物を思い切り食べたい。
  其れ位、良い~じゃ~、ないの~。
  駄目よ、駄目駄目と言われたって、僕は行く。
  流行に流された所で、十二時二〇分過ぎに現場に到着。
  待ち客無しを確認し、店内に入れば、奇跡の空席三席。
  逸る気持ちを落ち着かせ、券売機で何時もの緑色の食券を購入する。
  客席を観察し、周囲の客の人相、体型、食事の進捗を瞬時に見極め、
  落ち着いて、安心してラーメンに集中出来そうな席を判別する。
  冷水を汲み、奥から三番目の席に定めを付け、着席し、食券を提示する。
  店内には大沢悠里の声が流れ、心癒される。
  さて、厨房内はと言えば、店主は居らず、助手二名体制。
  個人的には、其の方が緊張感が無く、ゆっくりと食事が出来る気がする…。
  出来上がりを待つ間、社員募集の貼り紙を見て、少しばかり心が動くも、
  打たれ弱いので勤まらないなと即座に断念する駄目中年…。
  「ラーメン 二郎」の味を習得出来たら良かろうなと、思うのは思うが、
  如何せん、周りからの評判やら批判に、人一倍敏感なので駄目だろうな。
  僕の駄目さ加減が確定した頃、トッピングを訊かれる。 
  何時も通り、「全増しで」と告げ、受け皿の儘、丼を受け取る。
  おおっ、今日も相変わらずの豚祭りの様相だわぃ。
  然し、今日の豚は薄切りの叉焼と称するべき厚さの物が多目で、迫力不足。
  其れでも、薄さに耐え兼ね、丼の外側にベロンと反り返っているのは素敵。
  カウンター上から蓮華を取り、先ずは、待望のプースーから啜りましょうね。
  甘辛の醤油ダレの効いた、軽め、あっさり、すっきりとした味わいが、
  疲労困憊の襤褸雑巾の様なポンコツ中年の舌を瞬時に撃ち抜く。
  嗚呼、無駄に生きてて良かった…。
  死に値する様なヘッポコ人生だが、此の時ばかりは生への感謝が込み上げる。
  今回は乳化度は極めて低く、軽い仕上がりに何口も啜ってしまう。
  野菜には卓上の醤油ダレを、ドレッシング感覚でぶっ掛けて頂く。
  茹で加減は相変わらず秀逸で、振り掛けられた背脂と相俟って旨さが増幅。
  「脂ダブル」、否、「脂トリプル」でも良いな。
  麺に取り掛かる前に、一切れ、一番薄そうな豚の味見をしてみる。
  前回同様、赤身の部位は白っぽく、むっちりとした弾力の有る歯応え。
  決して、硬くはないのだが、蕩ける感じは無い。
  味付けは素晴らしいが、此の感じでは「お土産チャーシュー」は回避だな。
  もっと、ふわっふわのトロットロ、「火暴孚乚」を弄ぶ様な食感でないと…。
  其れはさて置き、麺に取り掛かろう。
  表面がややザラッとした、茹で時間長目のテロンとした平麺。
  直系「二郎」らしさが窺える麺に、茹で時間云々は不問に付す。
  プースーを吸って、刻み大蒜の粒子を付着させ、口内に収まると格別だ。
  思わず、続け様にプースーを啜り、じっくりと目を瞑り、味わいたくなる。
  道理でプースーの減りが早く、配分が悪くなってしまう…。
  豚を本格的に味わおう。
  先述の通り、薄切りの叉焼の様な形状の豚が殆どで、赤身は噛み応えが有り、
  脂身は其れ程付いている感じは無く、何方かと言うと外れの部類か。
  其れでも、十分に旨いのだが、此方の「ネ申月豕」を知っているからこそだ。
  端っこの部位は味が良く染み、硬さが有り、歯の隙間に繊維が挟まるが、
  旨さ、「ラーメン 二郎」らしさが感じられる所。
  すっかり旨さを堪能し、プースーは粗方飲んでしまう。
  嗚呼、此方も僕の生きる支えの一つだなと実感してみる。
  汗だくで平らげ、汗達磨で店を後にする駄目中年…。