◆「札幌 マルコウ」【熊谷】
◎「札幌みそラーメン」七〇〇円
…一昨日。
いやはや、今週も何とか休日に漕ぎ着ける。
一〇月後半で五日の休日を消化しないといけないのだが、中々難しく、
今日、木曜日からの四日間で、三日分の休日を消化する。
今日は終日休日、金曜日は午後から半休、土曜日は終日休日、
日曜日は午後から半休と言う具合に、変則的に取らないと厳しい程…。
正直、半休なんて、休みの内に入らないわね。
仕事中に何か発生すれば、其の儘、ずるずると労働せざるを得ないし、
第一、気分的に、少しでも労働すれば、其の日は労働日と一緒…。
さて、話は遡って火曜日。
此の日は、業務上必要と成る資格の講習を受ける為、仕事を離れて出掛ける。
偶さか、此の日の会場は、我が故郷・深谷の隣町、熊谷での開催。
久し振りに、下り電車に乗車し、田園地帯を縫って北上する。
熊谷駅から熊谷会館迄歩く。
中々、会館なんて行かなくなったな。
薬師丸ひろ子じゃなくたって、「カ・イ・カ・ン」だ…。
馬鹿は兎も角、座学の講習を受け、睡魔に襲われつつ、午前中を部を終える。
十二時から昼休憩と成り、食事を摂りに出る。
外に出、電柱に「薮伊豆」と言う蕎麦屋の看板が出ている。
「♪ヤヴ・イズ・オーヴァ~、悲しいけれど~」と心の中で歌いつつも、
高級そうなので回避し、此処は矢張り、ラーメンが無難だ。
予め調べて置いた此方に御厄介に成ろう。
外観は古びた喫茶店の様な佇まいで、遠目からは営業しているかは不明。
店の前迄来て、漸く、営業中が確認出来、店内に凸乳、もとい、突入。
カウンター席の一番奥へと腰掛け、壁のメニューを眺める。
初めてなので、メニュー最上段に書かれている「札幌みそラーメン」か。
其れを発注し、冷水を呷り、午前中の疲労を癒す。
厨房内を覗けば、老店主夫婦と、其の御子息と思しき三名体制。
薬物で捕まる前のドリームズ・カム・トゥルーと同じ編成…。
雰囲気から察するに、昔乍らの味噌ラーメン、札幌ラーメンだろう。
一〇分程で出て来たラーメンは正に其れ。
至って簡素で、余計な物は一切入っていない、そんな感じのラーメン。
其れより何より、此方は蓮華を縦に刺す様にして提供するのが面白い…。
其の蓮華を抜き取り、先ずはプースーから啜ってみようかしらね。
サラッとした、粘度の低い物で、濃厚と言うよりはあっさりしている。
此れこそ、昔乍らの味噌ラーメン、札幌ラーメンと言った趣き。
濃厚な味噌豚骨でもなく、「純連」の様な熱熱ラードでもない。
甘味がやや強めで、擂り胡麻のコク、風味が感じられる。
偶にはこう言うラーメンも落ち着きまさぁね。
萌やしは「ラーメン 二郎」には及ばない迄も、中々の盛りだ。
上には七味唐辛子が振り掛けられ、辛味が加わり、風味も薫る。
萌やしだけじゃなく、挽き肉と玉葱も一緒に炒め合わされている。
さあ、麺を引っ張り出そう。
中太の緩い縮れの効いた麺で、表面はツルツルした多加水。
地元熊谷の「田野製麺」と言う所の物の様だ。
モチモチ感は有るが、「西山製麺」の様な真っ黄色ではない。
其れにしても、昔乍らの味噌ラーメンは具が寂しいなと思っていると、
後から入って来た客が、「味噌チャーシュー」と発注をしている。
何!?壁のメニューには「チャーシュー」なんて文字は無いぞ。
そうか!蜜柑の汁で書かれていて、炙り出しすれば浮かび上がるのか。
其れを確認する暇も無く、ラーメンを食べ終わり、プースーも飲み干す。
汗だくで店を後にし、午後もスイマーに、もとい、睡魔に襲われる。