続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ジャンプ」【一ノ割】

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◆「ジャンプ」【一ノ割】
 
 ◎「ラーメン(中盛)」七八〇円+「豚増し」二〇〇円
 
 …今日から日曜日に掛けて、四日間に亘って、三日間の休日を消化する。
  即ち、半休が二回有り、そうでもしないと、休暇が消化出来ない。
  休める時に休んで置かないと、二月、三月の様に十四連勤、十三連勤とか、
  狂気の沙汰としか思えない、蟹工船生活どっぷりに成ってしまう。
  思い返せば、二月、三月の頃は本当に酷く、当時の勤務記録を見返すと、
  一ヶ月で休日が三日だけとか、職業野球の春季練習よりも休みが少ない程。
  其の頃に比べたら雲泥の差だが、其れでも辛いものは辛い…。
  昨晩は二十二時十五分に仕事を終え、終電車の時間には随分余裕が有る。
  然し、本厚木駅に着いて時刻を検索してみると、結局、最寄り駅に着くのは、
  午前零時二十二分で、本厚木駅二十二時四十四分発迄待つしかない。
  小田原急行線は未だ良いのだが、新宿駅からの埼京線が体たらくでいけない。
  三〇分間も、大宮駅、赤羽駅止まりの電車しか走らせていない。
  あのさぁ、北陸新幹線も良いけど、在来線もちゃんとしようよ、国鉄さん!
  そんなこんなで、午前零時半過ぎに帰宅し、風呂に入り、晩御飯がてら、
  密造酒の様な偽物の麦酒を一リットル呷り、午前二時に寝床で気を失う。
  どうせ安眠出来ないんだから、いっその事、永眠でも構わんよ。
  相変わらず、悪夢に魘され、朝は六時半には目が覚めてしまう。
  身体はぐったりと疲労し切っているのだが、寝るに寝て居られない。
  待望の休日と言うのも有るが、心地好い睡眠ではないから…。
  寝床でだらだらと過ごし、八時過ぎに起き出し、恒例の目高に餌遣り。
  セクシィランヂェリィ一丁で広縁に出れば、寒くて震える駄目中年…。
  僕の心の様に、冷たい秋風が吹き荒れる季節なのね。
  午前中は極めて自堕落に過ごし、一〇時過ぎからそわそわし出す。
  先週に引き続いて、「ジャンプ」で暴力的なラーメン、大蒜を摂取しようと。
  こう言う悪巧みだけは決断が早く、計画性が有る。
  先週より出発が遅れ、御負けに東京環状の渋滞が酷く、到着が遅れる。
  十一時半の開店から十五分が経過し、駐車場は満車。
  然し、直ぐに食べ終えた客が出て来て、事無きを得る。
  店に入れば、御世辞にも痩せているとは言い難い、膨よかな客の熱気が凄い。
  斯く言う僕も、立派なデヴだが…。
  何時もの食券を購入し、満席なので、長椅子に座り、食券の改札も受ける。
  程無くして席が空き、冷水を汲んで着席し、店内を観察する。
  厨房内は、すっかり腹囲の貫録が増した店主と、一番弟子と思しき助手氏。
  バリー・ビンビン、もとい、ビリー・バンバンと同じ編成。
  まあ、兄弟じゃないけどね…。
  一〇分程で助手氏より、トッピングの声が掛かり、「全増し、味玉で」と。
  銀の盆に乗せられた丼を受け取れば、ずっしりとした重みが両腕に伝わる。
  此れだけの重量の物が胃袋に収まるのだから恐ろしい。
  「ナニ曽根だよ!」と突っ込みたくなる…。
  今日も今日とて、相変わらずゴイスーだ。
  蓮華を手に取り、逸る気持ちをスッと落ち着かせ、神妙にプースーから啜る。
  醤油ダレの塩気と酸味、動物系のガツンと来る、パンチの効いたプースー。
  舌を瞬時に撃ち抜かれ、旨さが脳天を突き抜け、耳から脳漿が一寸出る気分。
  此の味を味わう為に、毎日、耐え難きを耐え、忍び難きを忍んでいるだと、
  何とも言えない有り難い気持ちに成り、立て続けに四口啜る。
  もう、最期の晩餐、否、昼餉に成っても構わんよ。
  此の麻薬性、中毒性の有る味に魅せられ、ホトンドビョーキ。
  野菜に取り掛かれば、茹で加減は絶妙で、背脂も振り掛けられている。
  此処に、卓上の醤油ダレを更にぶっ掛ければ、御飯の御数でも行けそうな程。
  時折、ショリっと言う葱の食感、風味が好きだ。
  丼の奥底から麺を引っ張り上げれば、マグマの中から出て来た様に熱熱。
  野菜の山で完全に蓋をされ、熱が放出されずに冷め難いのだろう。
  其の麺は、初期の「ジャンクガレッジ」の「浅草開化楼」の麺を髣髴とする。
  あれ程迄には荒荒しさは無いが、強靭な腰と弾力、張りは啜り甲斐が有る。
  何より、此れだけ力強いプースーの中に沈んでいても、粉の風味を感じる。
  啜ると唸りを上げそうな麺に、ワッシワッシと喰らい付く。
  さて、豚だ。
  ラーメンを食べに来たと言うより、豚を食べに来たと言っても過言ではない。
  今日の豚は、味付けは薄目で、あっさり傾向。
  偶さか、赤身の部位が多目だったのか、ホロホロ解れ、適度な噛み応え。
  然し、流石は此方だ。
  好不調の波が殆ど無いので、脂身の多い部位は凄いな。
  トロントロンでフワッフワ。
  先週程の出来ではなく、衝撃、感動こそ少なかったが、其れでも旨い。
  決して余所では味わえない豚だろう。
  大蒜も存分に摂取し、明日の午前中だけの仕事に支障が出そうだが、
  其れ位、良いじゃ~ないの~。