続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ジャンプ」【一ノ割】

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◆「ジャンプ」【一ノ割】
 
 ◎「ラーメン(中盛)」七八〇円+「豚増し」二〇〇円
 
 …先週土曜日は休日だったのだが、先週半ばから風邪っ引きの岡っ引きで、
  喉を完全に遣られ、泰王国のオカマの様な声で仕事を熟していたが、
  発熱は無いものの、遂に起き上がる事が出来ず、半日寝込む始末…。
  未だ、風邪の菌は抜けていない状態だが、取り敢えず、今週を迎える。
  相変わらず、流行性感冒に侵され、倦怠感を抱えつつも、
  何とか、今日木曜日から三連休が確保出来、一先ず、静養に充てる。
  好き好んで三連休を宛がったのではなく、偶さか、休める日が重なっただけ。
  自分の自由が利かないのは、片腕を捥がれた様なものだ…。
  昨晩は二十二時に過ぎに仕事を終え、午前零時過ぎに帰宅。
  寝床に潜り込むも、咳で叩き起こされ、熟睡なんて程遠い。
  悪夢に魘されつつ、明け方を迎え、気付けば朝の八時過ぎ。
  怠い身体を押して起き出し、三連休の始まりを迎える。
  午前中は極めて自堕落に過ごし、十一時に行動を開始する。
  折角の三連休、初日はガツンと行きたい。
  風邪っ引きの岡っ引きなので、確りと、大蒜を補充した方が良さ気だ。
  自動車に乗り込み、東京環状を春日部方面へ走らせるも、
  事故渋滞に巻き込まれる辺り、運の無さを露呈する…。
  目的地に約一時間掛けて到着すれば、今度は運良く、駐車場の空き有り。
  今度は運悪く、店外に待ち三名と言う混み具合。
  先に食券を購入すべく店内に入り、何時もの釦をポチっとな。
  寒空の中、外で五分程待ち、店内に移動し、二、三分で着席。
  冷水を汲み、食券を提示し、ぼんやりと店内を観察。
  今日の厨房内は、店主含め、男性三名体制。
  レツゴー三匹と同じ編成。
  誰が「三波春夫で御座います」と呆けるかは不明…。
  今日は一番弟子と思しき助手氏は背後から補助役に徹し、
  二番弟子を育成すべく、修業の場と言った感じの雰囲気。
  一〇分程でトッピングの御声が掛かる。
  何時もは「全増し、味玉で」と告げるが、今回は変えてみよう。
  「味玉」か「豚」の何方かが付けられるが、今回は「豚」で。
  何でも、通常入る豚はロース肉だが、此の無料トッピングで入る豚は、
  バラ肉であると言う情報を何処かで見た記憶が有るので試しにね。
  銀盆に乗せられた丼を受け取れば、ずっしりと重量感が伝わり、
  毎度の事乍ら、食べ切れるかと怯んでしまう様な暴力的な盛り具合。
  丼の警戒水位を超え、プースーが溢れ出しており、口から御出迎えしたい程。
  然し、育ちが良いので、そう言うはしたない真似はしない。
  心落ち着けて、ちゃんと丼を置き、蓮華を取り、其れから啜る。
  一口啜れば、約一ヶ月振りの御無沙汰で、一気に胃袋を鷲掴みされる。
  パンチの効いた、濃厚、濃密なとろみの有るプースーは段違いに旨い。
  醤油ダレの酸味も立っているのだが、其れ以上に動物系のコクが凄い。
  一向に丼からの氾濫が収まらないので、立て続けに五口啜る。
  二週間振りに味わう此の手の暴力的なラーメンに、些か押され気味だ…。
  さて、こんもりと聳える野菜の山に取り掛かろう。
  卓上の醤油ダレをぶっ掛け、怯む事無く、豪快に頬張る。
  背脂が掛けられており、此れ又、旨味、甘味が付加されて旨い。
  茹で加減は言わずもがな、シャキシャキとクタクタの中間で、
  茹で立てではなく、少し冷めているのも、猫舌としては有り難い。
  野菜を食べ進めていると、或る異変、最大の不運に気付く。
  あっ、大蒜が入っていない…。
  又かよ!
  もう、過去、此の手の入れ忘れられ被害に何度遭遇しているだろうか。
  「ジャンクガレッジ」含め、最早、両手では数え切れないのではなかろうか。
  永平寺蕎麦屋では、「天おろしそば」を発注し、天麩羅が入れ忘れられ、
  如何してこうも、不幸なのだろうか。
  其れも此れも、僕が逆子だからか。
  生まれて来ては駄目だったと言う戒め、警告の類か。
  嗚呼、大蒜を摂取しに来たのに、大蒜が頂けないだなんて。
  入っていないからと言って、大蒜を要求出来る程、厚かましくない。
  何せ、育ちが良いから…。
  と言うより、直ぐ目の前に店主氏が、居丈高な雰囲気で怖いんだもの。
  此処は、僕だけが我慢すれば、誰も嫌な思いをしないのだと言い聞かせ、
  何事も無かったかの様に食事に戻る…。
  さっ、続いては麺だ。
  御馴染みの太い平打ち麺で、ワッシワッシと喰らい付きたくなる。
  旨いのだが、大蒜が入っていない衝撃は計り知れない。
  心成しか、心此処に在らず、上の空で、大蒜に思いを馳せてしまう。
  失意の儘、豚に取り掛かる。
  分厚く、肉塊の様なロース肉を巻いた物が三枚と、バラ肉の物が一枚。
  此れは可也の重厚感だ。
  何時もの様に、ホロッホロ、トロットロ、プルンプルンのフワッフワだが、
  初っ端、立て続けにプースーを啜ってしまった所為か、重くなってしまい、
  食べ切れるのか、愈愈、怪しく成って来る。
  余計な事は考えず、時折、冷水を呷りつつ、何とか押し込む。
  腹の虫が喚く程に空腹だったにも拘わらず、意外にも苦戦。
  大蒜を入れ忘れられた事に因る気落ちと、食用増進作用が得られなかったか。
  嗚呼、何だか煮え切らない儘、寂しく退店。
  春日部くんだり迄出掛けた甲斐は有ったのか、否、有ったに違いないと、
  自分自身にきつく言い聞かせるポンコツ小父さん…。