◆「麺処 花田」【上野】
…昨日。
年末の伴天連正月から、年越し、誕生日と、一週間置きに続く催しも、
気付けばあっと言う間に終わり、最早、一年の愉しみは終結した…。
もう後は、惰性で三五〇日を暮らすのみ。
此処からが地獄だな。
其の中日は、買い物がてら、久し振りに上野へと出る。
十一時半前に着き、街を散策すれば、昼間っから呑みたくなってしまう。
然し、其の昔、池袋で足繁く通った「麺処 花田」の支店が上野にも在る。
久し振りに食べたい、連休明けには池袋で食べられる、そんな思いが交錯し、
一回り散策を終え、再度、「麺処 花田」の前に来れば、瞬く間に行列が…。
一〇人程の待ちを見て、今並ばなければ、もっと混んでしまうと言う、
変な焦燥感に駆られ、ガード下での昼酒を諦め、此方で昼食を摂ろう。
先ずは、店内の券売機で食券を購入してから、行列に並ぶ…。
◎「ビール」五五〇円
…食券を購入した際に、透かさず、「ビール」と言う釦を発見。
二〇分程待った後、カウンター席に通され、瓶麦酒とコップを受け取る。
本格的な昼酒とは程遠いが、取り敢えず、体内にアルコール摂取。
手酌で黄金色のプリン体をコップに注ぎ、グイッと呷る。
良く冷えて、蒸し暑い店内で呑むには持って来いだ。
◎「味噌つけめん」八九〇円
…さて、ラーメンはと言うと、此方に於いては「味噌つけめん」が専ら。
一年半前に池袋で頂いて以来、随分と久し振りだ。
無料トッピングは野菜増し、大蒜増しで発注済み。
麦酒も其処其処に、出来上がった「味噌つけめん」を受け取る。
つけ汁の器は熱熱で、如何せん、手の皮と面の皮が薄いもので火傷しそう…。
先ずはつけ汁に、別皿の刻み大蒜を投入し、早速頂こう。
麺は艶艶と光り輝き、光沢が有って眩しい程。
此れに、濃厚なつけ汁がべっとりと纏わり付く。
此れを啜れば、思わず、口の左端を火傷する。
リアクション芸人の様に悶えてしまう駄目中年…。
猫舌は駄目だわぃ。
炒め野菜が熱熱で、此れならばつけ汁が冷める心配は無い。
つけ汁は「花田系」と自ら謳う濃厚な味噌味。
厳選されたげんこつ、鶏ガラ、モミジを合わせて煮込んだ後、豚足、
背脂を入れたスープに細かく切った玉葱、人参、長葱の青い部位、
じゃが芋、出汁昆布を加え、野菜を潰し乍ら六時間以上煮込み、
スープを一日冷やして完成させると言い、此れに嵌った口だ。
濃厚乍らも、執拗くなく、此れが旨いのだ。
炒め野菜は萌やしが中心で、此れに葱が加わり、シャキシャキと香ばしい。
麺は確りと水で〆られ、噛むとミシっと音がする程に腰と張り、
弾力が効いており、表面はツルっとしていて、喉越しが良い。
今年最初の大蒜も、ガツンと効いて満足だ。
嗚呼、昼御飯は此方にして正解だったな。
最後はドロドロのつけ汁を飲み干し、大蒜も余す事無く摂取する。