続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「麺場 七人の侍」【池袋】

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◆「麺場 七人の侍」【池袋】

 ◎「肉つけそば(大盛)」八八〇円

 …木曜日。
  一週間は途轍も無く永く感じる。
  先週の様に、真ん中モッコリ水曜日に祝日が有ると、豪い楽。
  精神的に一杯一杯、へこたれて、参ってしまっている毎日、
  皆さん、如何御過ごしだろうか…。
  そんな挨拶は兎も角、木曜日。
  「ウンジャラゲ」なら、木曜日はモ~リモリだが、そんな活力は無い。
  山と課された宿題を一つ一つ遣っ付けて行くが、道程は険しい。
  十二時半を廻り、そんな現実から目を背けるかの様に、
  唯一の愉しみである昼御飯を食べに、外気を吸いに行く。
  何だろう、外に出た途端の此の解放感は。
  肩の重荷がスッと取り除かれた様に軽く成った気がする。
  何と無く目星を付け、そそくさと歩き出す。
  一〇年程前、池袋演芸場に寄席を観に来た折は、必ず此方で腹拵えをしていた。
  一年八ヶ月振りに御邪魔してみると、店内には先客一名のみ。
  券売機と向かい合い、「肉つけそば」と言うのが目に留まる。
  ん!?此れは頂いた事が有ったっけかな。
  記憶も怪しいので、取り敢えず、此れの「大盛」の釦をポチっとな。
  カウンター席に腰掛け、食券を手渡し、出来上がりを待つ。
  此方では、「ラーメン 二郎」を模した「三郎」と言うメニューが有るが、
  十五時からの提供の為、未だに食べられないでいるのが心残り…。
  久し振りに店内を観察していると、奥の製麺室からは麺打ちの音がしている。
  途中、近隣のラーメン店「燕返し」の店員が出入りし、麺箱を漁っていたので、
  同じ系列なのだと察知し、今度は「燕返し」も訪れてみないとな。
  そして、心は重いが、腹は減っているポンコツの前につけ麺登場。
  其れにしても、何なんだ、此の大量の葱は。
  僕が発注したのは葱つけ麺ではなく、「肉つけそば」だった筈だが…。
  取り敢えず、間違いではないだろうと、つけ汁の葱を弄ってみる。
  すると、器の中から豚小間の薄切り肉が出て来る。
  あっ、此れは頂いた事が有るぞ。
  御初かと思いきや、二度目だった事が些か残念だが、まあ、兎に角、啜ろう。
  葱をつけ汁に浸し、しんなりさせないと、麺が浸せない。
  準備が整い、葱の隙間に麺を捻じ込む様にして浸し、一気に啜る。
  つけ汁はと言うと、通常の「つけそば」はあっさりとして粘度が低く、
  サラッと頂ける魚介系豚骨だが、此れは動物系、魚介系のどちらも、
  強めに打ち出されており、ドロッと迄は行かないが、ベトッとしている。
  細かい背脂も浮き、魚粉の存在も感じられる。
  甘味も感じられ、今流行りの濃厚魚介系豚骨と言った趣きの一端が垣間見える。
  自家製の麺は、中太の平麺で、加水率は高目でツルツルした口当たり。
  以前は、「かちどき製粉」製の高級中華麺用粉「北京竜」に、
  「日清製粉」のオーションを混合していたが、今は如何なのだろうか。
  冷水での〆、水切りの仕事が丁寧で、麺の腰や弾力が存分に愉しめる。
  さて、大量の葱はやや辛味が有り、時折、鼻にツンと抜ける。
  つけ汁に浸されてしんなりし、魚粉のジャリジャリと混ざったシャキシャキ感。
  肝心の肉はと言うと、武蔵野饂飩の肉汁饂飩を髣髴とさせる。
  個人的な意見だが、つけ麺の肉は矢張り、叉焼でないと。
  此れが饂飩のつゆだったら間違い無く合うのだが…。
  四〇〇グラムは有ろうかと言う麺も、難無く平らげ、つけ汁も飲み干す。
  最近特に、好きな物を好きなだけ食べ、とっとと現世から御去らば、
  と言う気持ちが高まっている所為か、塩分摂取量が上がっているな…。