続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「大分佐伯ラーメン」【池袋】

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◆「大分佐伯ラーメン」【池袋】

 ◎「ラーメン」七三〇円

 …金曜日。
  やっとこさっとこ、えっちらおっちら、何とか週の終わりに漕ぎ着ける。
  花金と浮かれたい所だが、そんな気分ではない。
  然し、心の大半は、週末の休みを待ち焦がれ、待ち遠しく愉しみで、
  来るべき解放感を受け入れる準備は着々と出来ている。
  残り数時間の労働の前に、一先ず、昼御飯を摂りに出る。
  此の日も偶さか、独りで出る事と相成り、其の際の目星は付けてある。
  数日前、其の前を通り掛かり、珍しい文字列に興味を惹かれていた。
  「大分佐伯ラーメン」。
  此の区画は「石神秀幸厳選極み麺selection」と銘打たれ、
  七ヶ月交代で全国から厳選されたラーメン店が入れ替わると言う物。
  第一弾は岐阜県関市の白海老を使用したラーメンの「麺屋 白神」、
  第二弾は青森県の煮干しを使用した有名店「長尾中華そば」、
  第三弾は金沢の濃厚豚骨ラーメンの「濃厚中華そば 金澤 神仙」、
  そして、此の「大分佐伯ラーメン」が第四弾。
  今回は、地元から有名店を招請したのではなく、渡辺樹庵氏が手掛ける店で、
  提供していた物を改良して、店舗化した物の様だ。
  木戸を開けて中に入れば、待ちは無く、空席も見られる。
  先ずは券売機で、一〇三〇円の「チャーシューメン」をとも思ったが、
  月末で懐が傷んでいるのと、外した時の衝撃が大きいので、
  無難に「ラーメン」で堪え、御手並み拝見と行こう。
  着席し、食券を提示し、冷水を呷り、午前中の疲労から解放される。
  其れにしても、九州と言うラーメン文化が根差した土地で、佐賀県と並んで、
  大分県は御当地ラーメンと呼ぶべきラーメンが余り無い。
  福岡県の博多ラーメン、長浜ラーメン久留米ラーメン
  熊本県熊本ラーメン長崎県のあご出汁ラーメン、長崎ちゃんぽん、
  宮崎県の宮崎ラーメン、鹿児島県の鹿児島ラーメンと数多く有るが、
  大分県の佐伯ラーメンは未だ知名度が低く、此れから知られて行く段階だろう。
  さて、一〇分程で出て来たラーメンは、丼は小さ目。
  プースーは豚骨醤油らしい茶褐色をして濁っている。
  そして、此方では地元・大分県佐伯の方式に則り、蓮華は出されない。
  丼を持ち、慎重に持ち上げ、傾け、口から御出迎え。
  ヅヅヅと啜れば、醤油の味わいが強めに感じるが、豚骨の出汁が確り出ており、
  軽めの味わいだが、こってりとした動物系の味わいも感じられる。
  上に振り掛けられた白い粉は、小向美奈子が好きな粉ではなく、
  如何やら大蒜の粉らしく、胡椒も効いているので、中々にパンチが有る。
  交通の便が悪い土地柄で、独自の進化を遂げたラーメンと称されている。
  次は麺を持ち上げ、啜ってみよう。
  此れは博多ラーメンを思わせる、低加水の極細麺で、ザラッとした口当たり。
  粉の風味も感じられ、プツッと噛み切れる食感が好きだ。
  替え玉をしたく成ってしまうな。
  具は叉焼二枚、サッと炒めた細目の萌やし、葱。
  叉焼は蕩ける様な感じではないが、味付けが確りとしている。
  「チャーシューメン」にしなくて良かったな…。
  何だかんだで、プースーを全て飲み干し、豚骨の養分を確りと充填。
  七ヶ月後、次は何処のラーメンが遣って来るのかしら。