◆「らあめん 満来」【新宿西口】
◎「チャーシューざる」一三五〇円
…火曜日。
季節は随分と進み、黄金週間が近付いて来て、花粉症も緩和されつつあるが、
点鼻薬は手放せず、夜中に何度か鼻詰まりで起きる事も屡々。
無論、悪夢に魘されて起きる事も間々有るが…。
心身の辛さは相変わらずで、いやはや、如何したものだか。
先日、男にも更年期障害が有ると記事で見た。
症状として、無気力、苛々、疲労、動悸、肩凝り、発汗、倦怠感、鬱傾向、
集中力・記憶力低下、不安感、落胆、生気消失、早朝勃起減少…。
全部当て嵌まる。
恐らく、男として、人として終わったな…。
そうか、更年期障害だったのか。
人生の幕引きが迫っているなと、痛切に感じざるを得ない。
そんな、僕のポンコツ事情はさて置き、話は遡って火曜日。
午後からBOOK厚木に出掛けねば成らず、新宿駅で乗り換え。
十一時半過ぎに、少し早目の昼御飯を摂ってしまおうと、此方を訪れる。
如何も、新宿を経由すると成ると、此方に御邪魔したくなってしまう。
木戸を開けて中に入れば、待ちは六人と、時間が早いので少な目。
何時も通り、「チャーシューざる」の食券を購入し、行列最後尾に接続。
食券の改札を受け、一〇分程で着席、出来上がりをヂッと待つ。
厨房内は男性四人体制で、THE GOOD-BYEと同じ編成。
五分程で、先につけ汁、後から麺、何時もの順番で提供される。
更年期障害でも、食欲だけは収拾がつかない…。
何度見ても、此の叉焼の量は安心感を齎して呉れる。
早速、麺を手繰り、浸す隙間の無いつけ汁に、無理矢理捻じ込む。
何時も、此の瞬間は愉しい。
麺を啜れば、鶏ガラの何とも言えない、優しい、滋味深い味わいが最高だ。
昔乍らの懐かしい味と、暴力的な叉焼の量と言う不釣り合いが良い。
相変わらず、つけ汁の温度は温いが、熱過ぎても出汁の風味が飛んでしまう。
器の底の方には酢の酸味が沈殿し、満遍無く撹拌されていないのも良い。
浸す箇所に依って味わいが異なると言うのは面白いではないか。
麺は御馴染み、ピロピロ気味の平麺で、ツルツルして喉の通りが快い。
水切りが確り施されているので、水っぽさも無い。
「ざる」の名の通り、刻み海苔が乗っかり、風味も増す。
出入口付近に着席した為、客の出入りで扉が開く度、風で呷られ、
海苔が飛ばされそうに成るのを防ぐのも大変だ…。
先ずは、つけ汁の底に沈んだ刻み叉焼から頂けば、赤身が多目でホロホロ。
大振りで分厚い叉焼の方は、やや硬めの噛み応えの有る部位は有るが、
嫌味な硬さではなく、ギューッと噛み締めたくなる硬度。
かと思えば、いとも簡単に崩れ去る軟らかさの部位も有り、様々な顔が有る。
脂身もちゃんと有り、プルンとして、コラーゲンたっぷり。
矢張り、此の叉焼は、一度食べたら病み付きで、麻薬性、中毒性が有るわぃ。
具の麺麻も、叉焼の下に潜っているが、量も有り、味も秀逸。
ザクッとした食感の葱も旨く、最後はつけ汁をグイッと飲み干す。
腹も一段と膨らんで出っ張り、厚木へと出掛ける駄目中年…。