◆「俺の空」【池袋】
◎「掛け豚そば」八〇〇円
…昨日。
先週火曜日からの九連勤の蟹工船生活から、たった一日の代休を挟み、
再び仕事という名の戦場へ行くが、一日頑張れば、土曜日一日だけ休み。
連休と言う物を久しく取っていない気がする。
十一月十四日、十五日迄、真面な連休は取れず、心身が持つか如何か…。
矢張り、厄年で死んじゃう説が、愈々、現実味を帯びて来たな。
さて、昨日は一週間振りに池袋へと出勤し、溜まった残務を遣っ付ける。
一週間も留守にしていると、電子的書簡の開封作業だけでも時間が掛かる。
部署の階数移動の為、身の回りの引っ越し作業もせねば成らず忙しない。
嗚呼、一週間が一〇日有ったらナァ。
まあ、そうしたら、只単に出勤日数、残業時間が増えるだけだが…。
そんな仕事の合間を縫って、十三時前に昼御飯を摂りに外へ出る。
普段、昼御飯も摂れないので、こうして摂れると嬉しいわね。
其れと引き換えに、漏れ無く肥えるが…。
「麺処 花田」はすっかり大行列店に成ってしまったので、最早、無理。
店外に待ちが発生しており、其の隣の「馳走麺 狸穴」も行列…。
其れならば、其の手前の此方はすんなり入れそうなので決定。
二〇〇九年一〇月三十一日以来、実に、六年振りと言うのも驚きだが、
当時は屋号は「我空」としていたが、今は「俺の空」に戻した様だ。
此方から独立し、我が町・大宮で「狼煙~NOROSHI~」を開業したり、
彼方此方に味が派生し、魚介豚骨の開拓者の様な位置付けに成っている。
店内に入れば、待ちも無く、先ずは券売機で食券を購入する。
つけ麺の「浸け豚そば」も良いのだが、久し振りなので、基本に立ち返り、
ラーメンの「掛け豚そば」にし、食券を購入し、カウンター席に通される。
食券を提示し、冷水を呷り、午後からの流刑地での仕事に憂鬱に成ってみる。
細麺の為か、出来上がりは早く、五分一寸で配膳される。
見た目は至って簡素だが、旨そうな茶色をしており、粘度も良さげだ。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
想像通りの粘度で、僅かにとろみが感じられ、其れを口へと運ぶ。
動物系のガツンと来る濃厚さに、魚粉も投入された魚介の出汁が相俟って、
パンチが有るのに、和風な上品な味わいも感じられ、久し振りに唸ってしまう。
魚介は鯖節が主だろうか、足の親指が小躍りして悦びそうな感じで良い。
其れにしても、丼が深い割りに蓮華が短いので、食べ辛い事此の上無い…。
麺を手繰り上げ、勢い良く啜る。
低加水の細麺なので、粉っぽさが感じられ、個人的に大好きな麺。
折角、プースーの粘度が良い感じなので、高加水のツルツル麺では、
絡み、持ち上げも悪く、残念な感じに成ってしまうのでね。
刻み玉葱も絡んで来て、ショリショリした食感と、甘味が加わり、相性が良い。
其の具は、解し豚と海苔、玉葱のみで、寂しさは否めない。
叉焼は味も良く染みて、繊維の軟らかさも感じられ、噛み締めたくなる。
全体的に量は多くないので、あっと言う間に平らげ、プースーも飲み干し、
豚の恵みを確りと摂り込み、英気を養う駄目中年…。