◆「つけ麺 弐★゛屋～にぼしや～」【日進】
様々な困難を掻い潜る様にして、やっとの思いで、午前零時半過ぎに帰宅。
終電車間際に線路に飛び込むのとか、本当、迷惑だから止して呉れないか。
迷惑を掛けるなら、身内、親族だけにして呉れないかな、全く。
帰宅後は気絶する様に眠り、夜中に悪夢に魘されるも、朝は九時に目覚める。
何だか、胸糞悪い夢だったが、今では思い出せない…。
午前中は極めて自堕落に過ごし、十二時半を過ぎ、昼御飯でも頂こうかしら。
雨も降り始めているので、無難に、近場の此方で。
…店に着けば、店内は空席も有るが、一人で一杯を食べられない幼児が、
一席を無駄に占領しており、混んで来れば、回転率悪化の癌に成ろう…。
さて、券売機で食券を一通り購入し、着席し、食券を手渡す。
程無くして、瓶麦酒とコップを受け取り、昼間っからちょいと一杯。
順調に肝臓も悪化し、予想通り、厄年での絶命も見えて来たかな。
手酌で飲れば、「サッポロ黒ラベル」に苦みが実に心地好い。
摘みの極太麺麻をポリポリ頬張り乍ら、日曜日の気怠い午後を愉しむ。
一五〇円
…さて、つけ麺はと言うと、此方では専ら此ればかりだ。
一番の売りである「濃厚煮干しつけ麺」に、麺の量が並盛り、
大盛りが同一価格なので、勿論、「大」に決まっている。
此れに更に、「肉増し」、「メンマ増し」の釦もついつい押してしまう。
節約する気、痩せた体重を維持する気が丸で無いな…。
麦酒も程好く、四分の三を頂いた辺りでつけ麺の御出座し。
つけ汁には、所狭しと叉焼が犇めき合っていて、心が豊かに成るわね。
麺の上の三つ葉と海苔をつけ汁に移したら、麺を手繰って頂く。
つけ汁に浸せば、べっとりとつけ汁が纏わり付く。
最後迄持たないので、浸し過ぎない様に注意が必要だ。
つけ汁からは煮干しの香りが濛々と立ち上り、其れだけで痛風を発症しそう。
実際に頂けば、煮干しの風味はガツンと言うより、動物系の出汁を、
脇からそっと支える様な、出しゃばり過ぎない、奥床しさが感じられる。
もっと、えげつない迄に、ガツンと来るのも食べてみたいが、
流石に、此の住宅街のラーメン店として残って行くには、万人受けも大事だ。
然りとて、陳腐な、何処にでも有る様な味わいではなく、此方ならではの味。
程好いとろみは、滑らかな舌触りで、刺刺しさやざらつきは無い。
麺は毎度の太麺で、安定した旨さ。
三〇〇グラムの量は、以前と比べたら減ったが、十分に食べ出は有る。
腰や弾力も健在で、約三ヶ月振りだが、矢張り旨いな。
別段、ラーメンマニアでもヲタクでもないので、普通に美味しく頂ければ良い。
自分の感想を投稿したり、点数で評価するなんて大それた事は出来ません、僕。
具の叉焼は、つけ汁の熱で脂身は蕩け、赤身の部位は解れ、此れ又、絶品。
麦酒をもう一本呑みたくなってしまうではないか。
麺麻は叉焼同様に味、色、共に染み込んでおり、喩えるならＡＩＫＡ様色。
最近、好きなんですよ、ＡＩＫＡ嬢。
麺を浸し過ぎたのか、後半はつけ汁も少なく成り、最後は残りを飲み干し、
煮干しの養分を摂取し、海に感謝し、尿酸値を上げる駄目中年…。
