◆「うな鐵」【大宮】
…週の合間に挟まった建国記念日。
運良く、ブルジョワジー様と一緒に休む事が出来たが、其れも偶々だ。
今週末は土曜日は出勤だし、二月後半は恐らく連休は取れず、
今朝は八時過ぎに起き出し、午前中は極めて自堕落に過ごし、気怠さが残る。
正午を前に、空腹も感じ、買い物がてら大宮の街にでも行こうと出掛ける。
さて、先ずは昼御飯だが、年始に行列で振られた「蒙古タンメン 中本」は、
今日も相変わらずの行列で、直ぐ様、回避せざるを得ないと判断。
「回転寿司 すし松」で一杯と言うのも良いが、何だか、割高感が…。
良し、折角なので、鰻でも頂いてみようかしら。
年に一回頂けるか如何かだし、此方ならば比較的安価で頂けるので。
◎「生ビール(中)」五五〇円
…決して広くない店内は、其処其処混雑しており、カウンター席に通される。
老婆が吸う煙草の煙が鬱陶しいが、直ぐに退散するだろうと我慢。
メニューを捲り、先ずは麦酒を発注。
昼間っから麦酒が飲れるのが、休日の醍醐味だ。
寒い日でも、良く冷えた麦酒の爽快感たるや、堪らない物が有る。
御通しは萌やしと練り物を和えた物。
◎「きも焼」二五〇円
…此方は鰻の串焼きも多数揃えられている。
「ひれ焼」、「ばら身」、「レバ焼」、「串巻き」、「短尺」、「かぶと」、
何れも、酒呑みには堪らない、実に蠱惑的なメニューだが、流石に、
全てを頂ける様な石油王の様な身分ではないので、「きも焼」のみで我慢。
鰻の内臓を串に刺して焼いた物で、プリプリ、コリコリとした弾力が有り、
ほろ苦さが大人の味わいで、タレの甘辛さと絶妙に混ざり合う。
嗚呼、もっと金持ちだったらなぁと、無い物強請りをしてみる…。
◎「うな丼」一二九〇円
…さて、肝心の鰻はと言うと、一番安価な「うな丼」を発注。
人間、夫々に身分と言う物が有り、分不相応な事は出来ない。
隣では、二九〇〇円もする「うな重(松重)」を頬張る御仁が。
きっと、悪い事をしてぼろ儲けをしているに違いない。
そうでもしないと、「松重」なんて、皇室関係しか頂けないしな。
カースト最下層は「うな丼」で十分。
流石に、御隣の「松重」と比べたら、鰻の存在感は雲泥の差だ。
致し方無かろう、其れが世の中と言うものだ…。
さあ、涙を拭い、鰻を確りと味わって頂こう。
此方の鰻は一応、「国産」としてあるが、養殖だろうな。
何せ、一二九〇円だから…。
然し、其れは、日本が誇る和食の王様、鰻の蒲焼だ。
ふっくら、ふんわりと軟らかく、蕩ける様な口当たりで、身悶えしそうだ。
香ばしく焼き上げられ、其の風味が馨しい。
秘伝と言うタレも絶妙で、御飯に掛けただけでも十分に美味しく頂ける。
卓上の山椒を振り掛けて頂けば、此れ又、座り小便して馬鹿に成りそう。
嗚呼、日本人に生まれて来て良かった。
此れこそ、日本人の心だなと唸っていると、彼奴等は何処でも遣って来るね。
中華人民共和国人さん。
爆喰い出来ない賤民は、食べ終えてそそくさと退散する…。