◆「麺屋 六文銭」【宮原】
◎「もりチャーシュー(中)」一二一〇円
…先週火曜日。
晩は久し振りに「居酒屋 やず」で大いに酔い痴れ、料理に舌鼓を打ち、
「電氣ブラン」の香りに癒され、すっかり、おぢさんは酩酊したであります!
もうこう成ったら御終いで、歯止めが効かなくなり、壊れてしまう…。
勿論、〆をしたく成ってしまうね。
宮原駅の反対側に態々移動し、宮原でラーメンと言えば此方へ。
今から一〇年以上前、此方が宮原で開店した時は衝撃的だったな。
当時、「東池袋大勝軒」系統の店が彼方此方で毎週の様に開店していたが、
此方は明らかに一線を画し、味を継承しつつも独自色が有り、
連日大人気で、大行列を為していて、宮原の名物と成っていた頃が懐かしい。
当時は、今の「麺屋 冽-RETSU-」の場所だったが。
昔話は兎も角、千鳥足で店に着けば、引き戸は開け放たれており、
其の儘、中に入り、券売機で食券を購入する。
さんざっぱら呑み喰いした後だから、無難に「もりそば」にすれば良いのに、
性懲りも無く、前回同様、「もりチャーシュー(中)」にする駄目中年。
馬鹿は死んでも治らないだろうな…。
食券を提示し、携帯電話会員ポイントを貯め、出来上がりを待つ。
十五分程で、〆の肉、もとい、つけ麺が登場。
炙った叉焼が、器から海老反って食み出しているのが堪らない。
少し位、食み出したって良いさ~、と誰かも歌っていたじゃないか。
五月四日以来、一ヶ月半振りに、麺を手繰り、つけ汁に浸して啜る。
矢張り、年明けに圧力鍋に替えた影響で、プースーは白濁し、
味わいも円やかに成り過ぎた感が有り、クリーミーさが際立っている。
以前の様に、魚介の風味や酢の酸味が感じられる物の方が好みだが、
今のは、滑らかに感じられ過ぎる印象で、好みが分かれるだろうな。
麺は、北海道産小麦を使用した、石臼挽きの全粒粉を使用した自家製麺で、
麺に関しては、安心、安定の旨さで、腰や弾力、張りと艶、何れも秀逸だ。
昔より、心持ち細く成った様に感じられるのは気の所為かしら。
さて、主役とも言うべき叉焼に取り掛かろう。
表面が炙られ、焦げ目が付いて香ばしさが有る。
赤身の部位はホロっと解れる軟らかさと、ギュッと噛みたくなる噛み応えで、
脂身の部位はトロっと蕩ける旨さで、豚肉の良さが最大限引き出されている。
那須高原豚の為せる業なのか、御店主の仕込みの業なのか。
具は他にキャベツ、萌やし、海苔、葱が入る。
此の日の大団円とばかりに、最後はつけ汁を其の儘にグイッと飲み干し、
円やかでクリーミーな中に、酸味と魚介の風味を感じつつ締め括る。
携帯電話会員の来店ポイントも貯まったので、次は如何しようかしら…。