◆「宮原酒場 もつ焼きエビス参」【宮原】
…昨晩。
翌日も代休消化に充てているので、束の間の連休。
連休初日の晩は、何だか、パーッと繰り出したい気分だが、
取り敢えず、肉を喰らいたい欲求の方が強く、此方に御厄介に成る。
昨年十一月十一日以来、一〇ヶ月振りに、肉刺し風の肉を頂きに。
◎「ホッピーセット(白)」四九〇円
…此の日の口開けは、もう行き成り、ホッピーにしてしまおう。
手っ取り早く、駄目に成って、逝ってしまいたい…。
一人だが、テーブル席に通され、店内は囂しいが、まあ、酒に専念しよう。
カクテルの中では、ホッピーが一番好きだ。
◎「レバ刺し的」四五〇円+「タン刺し的」五〇〇円+「ハラミ刺し的」五五〇円
…ホッピーを一杯呷った所で、主役の肉を発注しよう。
生の内臓肉の提供が禁止に成ってしまって以降、此方では、限り無く生に近い、
低温調理法にて火を入れて出しているが、生肉との差は歴然だ。
然し、其れを差し引いても、生肉風を喰らいたい。
さて、先ずはレバから。
胡麻油と塩のテレレで頂けば、矢張り、レバは熱が入ってしまうと、
独特の風味が出てしまうが、まあ、其れは仕方無い事と我慢する。
如何に、生のレバーが旨かったのかが改めて分かる。
タンは、周囲がコリッとした食感で、中は先ず先ずと言った感じ。
生のタン刺しは、歯を押し返さんばかりの弾力が魅力だったが、
すっかり食感も違ってしまっているが、其れも承知の上だ。
ハラミはと言うと、此の中では最も、肉肉しさが残っているかしら。
ムチッとした、肉らしい食感と風味が良い。
タン、ハラミ共に、醤油ダレの旨さが際立った。
◎「ハツ刺し的」五五〇円
…レバ、タン、ハラミを平らげた後は、此れも頂いて置きたい。
肉刺しの中では、あっさり目で、個人的には箸休め的な位置付け。
さっくりとした歯応えで、味わいも淡白で、生のハツ刺しと比べても、
他の肉と比べると乖離が少ない気がする。
コリッとして、食感が愉しい。
◎「馬刺し」五八〇円
…似非肉刺しが続いたので、本物の肉刺しが頂きたい。
そんな時は馬刺しだ。
長野県の血が半分入っている僕からしたら、馬刺しは外せない。
店長氏が、珍しい横隔膜の部位だと言って持って来て呉れる。
何時もの馬刺しよりも、コクが強く、頂けば頂く程に癖に成る味わい。
何なんだ、此の病み付きに成りそうな旨味は。
此れは秀逸。
◎「馬刺し」五八〇円
…馬刺しが気に入ってしまったので、別の部位で御替わりしてみる。
女店員氏に訊くと、同じ値段で「コウネ」と言うのが有ると言う。
「コウネ」と聞くと耳馴染みが無いが、「タテガミ」と言う奴だ。
コラーゲンがたっぷりで、冷えてる内はギュッと噛み締めたくなり、
溶けて来ると、トロンと蕩けて、濃厚なコッテリ感が味わえる。
一頻り肉を堪能し、ホッピーを八杯頂き、二十三時を廻ったので、
〆に向かう、とことん駄目なポンコツおぢさん…。