続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん よし丸」【高田馬場】

◆「らーめん よし丸」【高田馬場

 …先週土曜日。
  やっとこさっとこ、今月三日目の休日の此の日。
  伸び放題の頭髪を漸く切り落としに行く事が出来る。
  散髪も自由に行けない生活って、生きている意味が有るのだろうか…。
  人間らしい生活、人間の尊厳とはと、深く考え込んでしまいそうだ。
  さて、十三時からの散髪を前に、先ずは景気付けと行きたい。
  原宿、表参道には魅惑的な店が無いので、手前で途中下車しよう。
  其の昔、鶴ヶ島に在った時分に何度も通った此方へ。
  高田馬場に移転して、今年でもう六年も経つ様だ。
  昨年十二月五日以来、約一〇ヶ月半振りの再訪。
  高田馬場駅に降り立てば、スーパーフリーの構成員の様な若者が多いな…。

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 ◎「ビール」五〇〇円
 …十一時半と時間も早い為、店内には二、三人の客のみ。
  先ずは券売機で食券を購入するが、迷わず、「ビール」の釦をポチっとな。
  つけ麺の食券も購入し、空いてる席にヨッコイショーイチ。
  瓶麦酒と、前回は出て来なかった摘みが供される。
  手酌でコップに注ぎ、グイッと日頃のストレス、憂さを呑み干してやる。
  摘みは極太麺麻と叉焼の端っこだが、此れが実に最高。

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 ◎「つけチャーシュー」九八〇円
 …さて、麺はと言うと、今回初めて「つけチャーシュー」に。
  此方の叉焼が滅法旨いので、存分に味わいたくて。
  麺が見えない程に、大判の分厚い叉焼三枚が覆われている。
  此方では、鶴ヶ島の時から「特つけめん」ばかりだったが、
  叉焼が此れだけ入るとなると、WAKUWAKUさせられてしまう。
  叉焼をつけ汁に移し、麺が見えたら、箸で手繰って啜ろう。
  無化調を謳うプースーは、魚介と豚骨のダブルスープ。
  此方の豚骨スープは、豚の頭のみを使用し、只管、スープと睨めっこで、
  丁寧な灰汁取り作業、火加減、スープの色、匂い、蓋の開閉を調節し、
  豚の頭が砂状、粉状に成る迄、丹念に煮込んで混ぜると言う。
  魚介スープは拳骨をコトコト八時間以上煮込み、此れも火加減の調節を行い、
  魚をぎゅうぎゅうに押し込み、出汁が出たら急冷保存し、
  豚の油に魚の香り付けをし、此の油でプースーに蓋をし、香りと旨味を保つ。
  そんな能書きがカウンター席に貼られており、店主の拘りが窺える。
  無化調なので、今流行りの「またおま」系の様なえげつなさ、諄さは丸で無く、
  味わいが優しく、飽きが来ないと言うか、滋味溢れる優しみに満ちている。
  麺は、店内奥の「栗原製麺室」で打たれる自家製麺
  国産小麦粉を一〇〇パーセントで、特別な粉末梘水を使用し、
  準強力粉と中力粉の配合で、ツルツル、モチモチ感を意識していると言う。
  確かに表面はツルツルして、喉の通りが良い。
  やや軟らか目で、強靭な腰や弾力と言う感じより、しなやかさを感じる。
  叉焼はバラ肉を巻いた物で、箸で持ち上げると、己の重みに耐え兼ねて、
  ホロっと崩れ落ちる軟らかさで、此れは「ネ申月豕」としか言い様が無い。
  味付けは薄目で、豚肉の本来の味わいが伝わるが、豚臭さは全く無い。
  後半は卓上の「ラー油のかす」を麺に塗して、趣きを変えて頂く。
  辛味とコクが増し、味わいが変化する。
  最後は無化調の身体に優しいつけ汁をグイッと飲み干し、店を出る。
  近くに在れば、頻繁に通いたいのだが、如何せん、用の無い街なので…。