続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「カレーは飲み物。」【新橋】

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◆「カレーは飲み物。」【新橋】

 ◎「黒い肉カレー(中盛)」八九〇円

 …水曜日。
  今年は正月は有ったのだろうか。
  恐らく、僕にだけ正月は訪れなかったのだろう…。
  世間様は、御屠蘇気分で浮かれ狂って、馬鹿みたいに騒いでいた様だが。
  御節料理も一切食べていないし、御屠蘇も呑んでいないし、
  正月らしい事は何一つしていないこんな暮らし、日本人と言えようか…。
  さて、そんな状態で、三が日も明けてしまう。
  話は遡って、一月四日。
  此の日は朝から池袋に出向き、午後から蟹工船に乗船。
  移動を開始する前に、先ずは昼御飯を摂ろうと、何時ものあそこへ向かう。
  「ラーメン二郎 池袋東口店」へ。
  すると、二〇人以上の大行列と言う、正月気分満載の人々が押し寄せており、
  此れじゃ無理だと諦め、反吐が出そうな心持ちで踵を返す。
  当てを無くしたので、新橋駅迄移動してしまおう。
  此の儘、何も食べないか、「らぁめん ほりうち」で「チャーざる」かと悩む。
  あっ!そうだ、そうしよう。
  こんな時こそ、宿題に成っていた此方でカレーを飲もうと決意。
  新年早々、夢を叶え、実現してみよう。
  ニュー新橋ビルの地下に潜れば、数多の居酒屋では、昼間っから呑んだくれる、
  仕事始めの月給取りの騒ぎ声が聞こえ、胸糞が悪くなる。
  未だにこんなに、浮世離れした企業が多い事に驚き、何とも御目出度い限りだ。
  働けよ!ったく!
  さて、ブルジョワジー様は放って置いて、己の胃袋を満たそう。
  カレー版「ラーメン二郎」の様な黄色い看板を目指し、券売機で食券を購入。
  初めてなので、御薦めと思しき「黒い肉カレー」で。
  「小盛」、「中盛」、「大盛」、「山盛」が同一価格なので「中盛」の釦を。
  カウンターのみで、先客は三名のみでがらんとしている。
  食券を提示し、冷水を汲み、呷り、今かと出来上がりを待つ。
  念願だっただけに愉しみで仕方が無い。
  一〇分程で、無料の乗せ物を訊かれる。
  「味玉」、「らっきょう」、「福神漬け」、「ポテトサラダ」、
  「フライドガーリック」、「パクチー」、「ツナマヨ」、「コーンマヨ」、
  「豆サラダ(バジル風味)」、「フライドオニオン」の計一〇種類で、
  此の中から三種類を選択出来、番号で発注する。
  「味玉」、「ポテトサラダ」、「フライドオニオン」の「①、④、⑩」で。
  皿を受け取れば、飲み物と言う感じは無く、確りとした重量感の有るカレー。
  いざ、匙を手に取り、掻っ込む。
  此の「黒い肉カレー」は、円やかでコクと深味の有る欧風カレーらしく、
  柔らかく煮込んだ牛肉と、隠し味にマスカルポーネチーズが加え、
  高級感を出し、高級な宿泊施設で提供される様なカレーを目指したと言う。
  又、隠し味には蕎麦の返しを入れ、醤油の安心感を出しているらしい。
  牛肉はトロトロに軟らかく、脂身は蕩け、赤身は繊維に沿って解れる。
  ルウは確りと、濃厚でズシッと重みが感じられる。
  米は黄色く、咱夫藍で色付けしているのだろうか。
  「ポテトサラダ」は更にコクが増し、「フライドオニオン」は香ばしさが増し、
  「味玉」はラーメンを髣髴とさせ、正に、「ラーメン二郎」的な感じ。
  半分程を頂いた所で、貼り紙に、「味変指南書」なる物が有る。
  何でも、添えられた檸檬を搾り、卓上のハバネロソースを数滴垂らし、
  粉チーズを振り掛けて食べろとの事で、其の通りにしてみる。
  檸檬の酸味が爽やかで、ハバネロの辛味が来て、粉チーズのコクが付加される。
  確かに、普通に食べ進めると、結構重たさが有り、飽きると言っては何だが、
  味覚を変える方が賢明かも知れないなと思ってみる。
  次回が有るとすれば、もう一種の「赤い鶏カレー」にするか、
  有料の乗せ物の、「すた丼」宜しく、「ガリ豚」を追加かな…。