◆「北大塚ラーメン」【大塚駅前】
◎「チャーシュー麺(中)」八〇〇円
…昨日。
季節柄、そろそろ花粉も盛大に飛散し始め、症状も出て来ている。
暖かく成りつつあるが、未だ、流行性感冒も流行っている様で、
罹患者も多く、アルバイトが二人も患い、土日の休日が吹っ飛び、
出勤に成る辺り、矢張り、本厄、ツイてないね、ノッてないね、と言う感じ…。
今週は、休日は今日一日のみで、僕の方が患いそうな感じだ。
話は遡って昨日。
此の日も朝から池袋に出向き、午後から出掛けると言う日常。
残務を片付け、十三時半に迫ろうと言う頃に移動を開始する。
何時も通り、其の前に昼御飯を摂ってしまおうと言う寸法。
禁断症状も出始めているので、二月一日以来、約二週間振りに此方へ。
店に着くと、店頭に一名の待ちで、数分で店内に入り、何時もの食券を購入。
十四時前だが、安定した人気で、常に混み合っている。
厨房内は何時も通りの蒙古出身と言う御夫婦が、緩い感じで迎えて呉れる。
御主人のテロンテロンの白いTシャツと、女将さんの毎度御馴染み、
「イラッシャイマセ、ドウモ、ハイ、ドウモ~」の声が緩さに拍車を掛ける…。
一〇分程で漸く席が空き、着席し、食券を手渡し、「中で」と告げる。
きびきびと手際良くと言う感じではないが、其れも含めて此方の味だ。
冷水を呷り、厨房内の様子を眺め、更に一〇分強でラーメンの御出座し。
駅の立ち喰い蕎麦を髣髴とさせるプラスティックの丼を受け取る。
表面にはびっしりと、十二枚の叉焼で綺麗に覆い尽くされている。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
昔懐かしい中華蕎麦の様な素朴な味わいと、叉焼の煮汁の様な甘辛さと、
何と無く大陸系を思わせる様な何かの味わいに、すっかり嵌っている。
思わず立て続けに何口も啜ってしまう。
さて、中央の叉焼を一枚、蓋を外す様に退け、続いては麺を手繰ろう。
「中華麺」と書かれたビニール袋から茹でられた麺は、中太程度の太さ。
加水率はやや低目で、モソとした感じも有るが、スルスル入って行く。
特筆すべき秀逸さは無いが、プースーの吸いは早めで、伸びる前に啜らねば。
安心感が有り、心丈夫なのが叉焼だ。
煮豚、バラ煮と表現した方が良い此の叉焼は、矢張り、此方の華だ。
赤身の部位は適度な噛み応えが有り、ギュッと噛み締めたく成り、
似た鯖の様なキュッと言う食感も有るが、繊維に沿って解れる軟らかさ。
そして、脂身の部位はトロントロンで、身悶えしそうな旨さ。
味付けも濃い味で、ずっと噛んで居たい程だが、直ぐに蕩けてしまう。
食べてしまうのが誠に惜しく、叉焼を一本丸々購入して帰りたい位だ。
具は他に麺麻、茹で玉子半個、葱が入るが、其の存在感が霞む程の叉焼の存在感。
勿論、プースーは全て飲み干し、女将さんの緩い掛け声で送り出されて退店。