◆「麺屋 冽-RETSU-」【宮原】
…昨晩。
「居酒屋 やず」で一頻り酔い痴れ、すっかりヘベのレケ。
千鳥足で、「♪一で無し、二で無し、三で無し、四で無し、五で無し、
ろくでなし~」と口遊みつつ、家とは逆方向へ歩き出す。
何だか、はっちゃけて駄目に成ってしまいたいな…。
駄目に成り方も幾つか有るわね。
梯子酒で更に飲酒、若い女中さんの居る店や、電車で移動しスッキリしに、
否、喰い道楽の僕なら、〆のラーメンだろう。
先程、ゲッティーで〆た筈なのに…。
此れ又、運良く、宮原でお気に入りの此方が営業中なんだな、此れが。
導かれる様に店に入り、券売機と向き合おう。
◎「生ビール中ジョッキ」五〇〇円+「おつまみメンマ」一五〇円
…麦酒を置いてあるのは前回で認知済み。
摘みで極太麺麻を頂けるのも調査済み。
つけ麺の食券と一緒に購入し、カウンター席の一番奥に陣取る。
程無くして、麦酒、麺麻が遣って来る。
何杯目だろうが、麦酒は旨い。
何時でも口開けの気分で美味しく頂く。
麺麻はつけ麺の具で秀逸だったのは分かり切っているので、何ら問題無い。
シャキシャキ、ポリポリ、ザクザクと音を立てて噛り付く。
◎「極濃厚つけ麺(盛り)」七八〇円
…つけ麺は何時もの此れで決まり。
此の期に及んで、並盛りではなく、大盛りの三〇〇グラムで。
もう、満腹中枢は愚か、脳味噌もイカれちゃってるんだろうね…。
だって、旨いんだから仕方無いよね。
つけ汁は魚介、豚骨、鶏の三位一体が売り。
とろみが有り、濃厚其の物で、呑んだ後の〆には持って来い。
濃厚民族だもの…。
初めに甘味が感じられ、次に魚介の味わいがガツンと来る。
動物系のパンチも効いており、じんわりと旨味が浮かび上がって来る。
今流行りの濃厚魚介豚骨よりも、鶏が強めに効いている所為か、
円やかさが感じられ、濃度は高いが、優しみが感じられるか。
又、クリーミーさが心地好く、呑んで荒れた胃袋を優しく包んで呉れる。
身体にとって優しいか如何かは、又別の話…。
三〇〇グラム有る麺は、中太麺から太麺に分類されよう。
冷水での〆、水切りの仕事に抜かりは無い。
モッチリとした張りと弾力が良く、腰も確りと効いている。
酔っ払ってても嬉しく成っちゃうわね。
具の叉焼は鶏。
個人的には、鶏出汁のラーメンでも、叉焼は豚であって欲しい。
別段、通でもなければ、ラーメン評論家でもないので…。
麺麻は言わずもがな、枕木の様な極太で食べ出が有る。
最後はスープ割り用のポットの備えが有るので、普段はしないスープ割りを、
した、多分したと思う、したんじゃないかな、ま、一寸覚悟はしておく…。