続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「みそかつ 矢場とん」【銀座一丁目】

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◆「みそかつ 矢場とん」【銀座一丁目

 

 ◎「ロースとんかつ定食」一一八八円

 

 …昨日。

  いやはや、今週も何とか、週末の休日へと逃げ込んだと言う感じ。

  昨日は十八時半前に逃げる様に、そそくさと退社し、上野駅からは金曜日恒例、

  細やかな御褒美、贅沢にと、缶麦酒を購入し、七七〇円も課金し、

  一等車に席を占め、三〇分の束の間の癒される時間を堪能して帰宅。

  明日は祖母の三回忌の法事だし、ゆっくりとは出来なそうだ…。

  さて、話は遡って金曜日。

  所用で外出し、正午過ぎに東銀座駅から地上に出る。

  用事の前に昼御飯を済ませようと、事前にラーメン店を検索するも、

  場所柄、妙に小洒落て値の張る店ばかりで、此れだと言う決め手に欠けるが、

  不意に地図を見ていると、「矢場とん 東京銀座店」と言う文字を発見し、

  ラーメンは止し、まさかの名古屋の味に触れるべく、下調べは済んでいた。

  ザギンでシースーならぬ、ザギンでカツトンだ。

  何とか辿り着き、高級感漂う佇まいに慄くが、勇気を振り絞って入店。

  独りぼっちの旨を告げ、奥の長方形の口の字型の止まり木にヨッコイショーイチ。

  御絞りと冷水を受け取り、献立表を眺める。

  何でも、表紙の「鹿児島県産 黒豚鉄板とんかつ定食」が御薦めと言われるが、

  如何せん、二二〇〇円は貧乏人には大変な出費で、九月が生活出来ないので、

  初訪店の二〇〇九年十一月一〇日に「名古屋駅エスカ店」で初めて頂いた、

  「ロースとんかつ定食」を発注すると、米を「白米」か「もち麦米」を選択出来、

  勿論、銀舎利に限るので「白米」で御願いし、出来上がりをヂッと待つ。

  大して待つ事無く、一〇分強で配膳されると、味噌テレレが掛かっていない、

  普通の豚カツの状態だが、男性店員氏が「味噌ダレを掛けて良いですか?」と、

  当然、断る理由は何一つ無いので御願いし、ドヴァとぶっ掛けて貰う。

  そうしたら、思い描いていた通りの味噌カツの形が出来上がる。

  卓上の辛子を取り、擂り胡麻が合うと言うので振り掛けたら、いざ頂こう。

  何でも、一年半熟成させた天然醸造の豆味噌を使用し、毎日使う分だけ、

  限られた職人の手に依り、時間を掛けて丁寧に作られ、創業当時其の儘の味と言い、

  思ったよりも執拗くなく、結構、あっさりとしている印象を受ける。

  カツは厚過ぎず、薄過ぎず、丁度良い塩梅で、ロースの醍醐味である脂身、

  此の甘味と旨味が確りと感じられ、矢張り、安部譲二先生の金言、

  豚の脂身を我慢して迄長生きしたくない、と言う言葉に激しく同意する。

  調理の際、豚肉を叩く必要も無い、軟らかい肉質の豚肉を使用していると言う。

  味噌ダレは甘辛さが真っ先に伝わるが、次第に、遠くの方で感じられる、

  猪口齢糖を思わせる仄かな苦味とコクが心地好く、御飯が進んで仕方無い。

  堪らず御替わりを白米で御願いし、バクバクと頬張る。

  千切りの甘藍には卓上の青紫蘇風味の掛汁をぶっ掛けて頂くが、徐々に、

  味噌ダレが浸潤し、しんなり、くたっとして来るのも一興で、苦も無く頂ける。

  九年九ヶ月半振り、二度目の「矢場とん」の味を堪能して退店。

  来月もザギンに行く用が有るので、今度は何にしようか悩ましい問題が発生した。