続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん 駿河」【静岡】

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◆「らーめん 駿河」【静岡】


 ◎豚骨醤油つけ麺」八五〇円

 …昨晩は「和匠喜酒 かもん」で午前一時迄飲酒をし、床に潜り込んだのは午前二時。
  今朝は七時半に起床し、四泊五日の静岡出張へと出掛けねば成らない。
  と言うのに、荷造りは何一つしておらず、其の前に、風呂にも入らなければ成らない。
  酒が残り、眠たい目を擦りつつ、風呂に入って汗を洗い流し、荷造りを開始する。
  そんなこんなで、八時半に慌てる様にして家を飛び出し、午後からの静岡市内の仕事の前に、
  新富士で一件仕事を遣っ付け、余りの灼熱地獄なので、発狂しそう成る…。
  昨日と言い、今日と言い、何なんだ、此の暑さは!
  鼻から椰子の木が生えそうな暑さには、ほとほと参っており、精神病を病みそうだ…。
  此の怒りを何処に持って行けば良いのだろう。
  十三時半前に静岡駅に降り立ち、他の人々と合流する前に、昼御飯を済ませる事にする。
  取り立てて、食べたい物も無く、当ても無いので、七月下旬に静岡に宿泊した際、
  静岡御田を摘みに飲酒した後、酔った勢いで飛び込んだ此方でラーメンを啜る事にする。
  然し、如何せん、此の暑さ。
  普通のラーメンは非常に厳しいので、つけ麺が宜しかろうと、券売機に対峙し、
  「豚骨醤油つけ麺」と言うのが有るので、其の釦を押し、食券を購入する。
  テーブル席に着き、此の暑さに対する憤りが収まらない儘、冷水を呷る様にして飲み干す。
  逃げ水が見えそうな灼熱の屋外をぼんやり見詰め、つけ麺の出来上がりを待つ。
  一〇分強で、初老の店員が盆に載せて運んで来て呉れる。
  つけ汁を見て、一瞬、我が目を疑ってみる。
  表面は透明で澄んだ液体が上澄みとして張っており、丼の底の方は茶濁している。
  此の表面の透明の液体は、そう、油だ。
  最早、油膜と言う次元を遥かに超越している。
  割り箸でつけ汁を掻き混ぜ、油を満遍無く攪拌し、脂っこさを均してみる。
  麺の上に載せられた叉焼、味付け玉子半個をつけ汁に沈めてから、麺を手繰って食事の開始。
  麺は中太で、やや黄色っぽい色を帯びている。
  油を混ぜたつけ汁に潜らせ、ヅヅッと啜ると、麺が油膜で覆われている様な感じで、
  唇も、揚げ物を食べ続けた後の様に照り輝く様で、テカテカと光りそうだ。
  味はと言えば、油の所為も有ってか、甘味が感じられ、勿論、豚骨からも染み出していよう。
  魚介の風味は無く、純粋に豚骨が主役と言った趣き。
  酸味や辛味は加えられていない様だ。
  其れにしても、油でギトギトだ…。
  麺は適度な腰と弾力が有り、むっちりした感じ。
  叉焼は燻してある物で、独特の風味が漂う。
  個人的には燻したり、炙ったりしていない物の方が好み…。
  つけ汁の器には、刻み叉焼も沈んでおり、八五〇円と言う価格設定ならば当たり前か。
  欲を言えば、麺麻が入っていて然るべきと感じる。
  味付け玉子は半熟加減で、最後につけ汁を飲み干す直前に、つけ汁と一緒に口内に頬張る。
  店の窓硝子には「人はなぜらーめんを食べたがるのか それはそこにうまいらーめんがあるからだ」と、
  随分と大きく出た文句が記されており、些か、誇大広告の様にも感じられる…。
  油塗れのつけ汁も、喉が渇くのを承知でしっかりと飲み干し、午後からの業務に向かう。