…土曜日。
前の晩に何時もよりも相当早く、其の日の内に「和匠喜酒 かもん」から引き上げた所為で、
朝は八時過ぎには起床し、洗濯物を遣っ付け、似合わない迄の爽やかな午前中を過ごす…。
と言うのも、午前中に宅配便が届く予定が有り、此の日の晩に、九月十五日で退職した、
父親を労う催しが晩に予定されており、其れに合わせ、流石に長男として、
何かをせねば成らないと思い立ち、清水の舞台から飛び降り自殺する心持ちで、
芋焼酎の「森伊蔵」を手配し、其れが届く予定だからだ…。
午前中指定で発注したにも拘らず、届いたのは正午を過ぎた頃。
敢えて苦情は口にせず、「御苦労様です」とグッと堪える…。
漸く荷物が届いたので、やっと昼御飯を摂りに出掛けられる。
と言う事で、毎度の此方へ、昼酒を兼ねて訪問する…。
前の晩に何時もよりも相当早く、其の日の内に「和匠喜酒 かもん」から引き上げた所為で、
朝は八時過ぎには起床し、洗濯物を遣っ付け、似合わない迄の爽やかな午前中を過ごす…。
と言うのも、午前中に宅配便が届く予定が有り、此の日の晩に、九月十五日で退職した、
父親を労う催しが晩に予定されており、其れに合わせ、流石に長男として、
何かをせねば成らないと思い立ち、清水の舞台から飛び降り自殺する心持ちで、
芋焼酎の「森伊蔵」を手配し、其れが届く予定だからだ…。
午前中指定で発注したにも拘らず、届いたのは正午を過ぎた頃。
敢えて苦情は口にせず、「御苦労様です」とグッと堪える…。
漸く荷物が届いたので、やっと昼御飯を摂りに出掛けられる。
と言う事で、毎度の此方へ、昼酒を兼ねて訪問する…。
◎「生ビール(中)」五八〇円
…店内に入ると、客は一組のみで、悠々と座敷席に陣取る事が出来る。
世間に蔓延る家族的飲食店よりも遥かに楽な、何もせずとも麦酒が出て来るのが良い。
此の日、最初に口にするのが麦酒と言う感覚は実に好きだ。
前の晩の酒が残っている訳ではないが、酒浸りな駄目さ加減が何とも背徳だ。
更には、無駄に天気が良いと、尚更、其れに罪悪感が綯い交ぜに成る…。
…店内に入ると、客は一組のみで、悠々と座敷席に陣取る事が出来る。
世間に蔓延る家族的飲食店よりも遥かに楽な、何もせずとも麦酒が出て来るのが良い。
此の日、最初に口にするのが麦酒と言う感覚は実に好きだ。
前の晩の酒が残っている訳ではないが、酒浸りな駄目さ加減が何とも背徳だ。
更には、無駄に天気が良いと、尚更、其れに罪悪感が綯い交ぜに成る…。
◎「あんこう肝」五一〇円
…壁の御薦めメニューの札には、先週に続いて鮟鱇肝の文字が見える。
其れを察して、ママさんが麦酒と一緒に運んで来て呉れる。
ポン酢をなみなみと、親の仇の様にぶっ掛けてから取り掛かる。
冬場の様な、何処を取ってもコッテリと濃厚で、癖も無く、まったりとした味わい、
と言う訳には行かないが、此の時期に鮟鱇肝が頂ける幸せは噛み締めないといけない。
ポン酢は全て飲み干し、来月の成人病検診の事なんぞ、すっかり失念してみる…。
◎「〆さば」二三〇円
…一頻り、鮟鱇肝を堪能した後は寿司に取り掛かり、小鰭と〆鯖を発注すると、
先ずは先に〆鯖が握られて、目の前のレーンを流れて来る。
前回はマスターも唸る程の鯖で、松輪鯖を超越する金華鯖で、脂の載りも抜群だった。
今回のも其れに匹敵する味わいで、此の時期の鯖にしては吃驚する旨さ。
◎「小鰭」一六〇円
…今や、夏場の新子が遠く感じられ、其の旨さが懐かしいとさえ感じる。
然し、新子に近い若さの小鰭で、柔らかさが感じられる。
見た目も美しく、惚れ惚れとしてしまう様な銀色をしている。
〆た酢の酸味も心地好く、カラッと湿度の低い日は余計にそう感じられる。
◎「鰯」一六〇円
…前の晩、「和匠喜酒 かもん」でも堪能した鰯を頂こう。
此処数ヶ月来、鰯を始めとした光物の旨さが際立っている。
すっかり其の旨さに魅せられ、此の夏は青魚を良く頂いた。
口に入れるとトロンとした舌触りで、此の脂の載りが堪らない。
◎「鰺」二三〇円
…鰯同様、此の鰺も其の旨さが一際感じられる魚だ。
子供の頃は、全く以って、見向きもしなかったと言うのに、味覚は変わるものだ…。
鰺も口に入れると、トロンとした脂の載りが有り、其れで居て、プリップリ。
適度な弾力が有り、噛み締める程に旨さが舌を稲妻の如く貫く様だ。
◎「生サンマ」二三〇円
…更に更に、光物攻勢を弱める様な事はしない。
不漁と言われ、価格高騰が叫ばれたのが去年の様に感じられる秋刀魚。
すっかり値も安定し、だからと言って、味の方が落ちる訳ではない。
コクの有る脂がしっかりと載り、ピッカピカで眩しく、新鮮さが伝わる。
◎「子持ち蝦蛄」三二〇円
…偶には、プリン体もしっかり摂取しておかないと、足の親指に申し訳無い。
二週間振りに、只でさえ甲殻類なのに、其の上、卵を孕んでいると言う危険物質を…。
ブリッブリの甲殻類らしい食感を愉しませて呉れた後は、卵のプッチプチ。
甘い煮ツメを纏い、旨さを再認識させられる。
◎「まぐろ」二三〇円
…今迄、鮪を頂いていなかった頃が嘘かの様に、当たり前に鮪を頂いている。
鮪は何時でも、何処でも頂けると言う安心感から、つい後回しにし勝ちだが、
此方のマスターの生鮪への拘りと、其れを実証し得るだけの鮪の旨さに魅せられてしまう。
今回の鮪は、口当たりから推測するに生の本鮪で、しっとり感が強く、舌と同化する様。
◎「やりいか」三二〇円
…鮪の赤の次は、烏賊の白と言うのが御目出度い。
此の烏賊も、鮪同様、何時でも食べられる安心感から回避し勝ちだが、此方のは一味も二味も違う。
サックリとした、簡単に噛み切れる歯応えで、噛めば噛む程、ネットリとした深い甘味が、
怒涛の様に押し寄せ、烏賊がこんなにも旨い物だと教えて呉れた功績は大きい。
◎「すじ子」三二〇円
…筋子が登場すると言う事は、そろそろ終焉が近いと言う事に御気付きであろう。
光物を欠かさずに頂く様に、此方では筋子も絶対に欠かせない逸品。
僕の様な向こう見ずなプリン体フェチにとっては、宝石の様な輝きに見える。
プチッと力強く弾け、中からは濃厚な姫鱒の筋子の内容物が溢れ出し、此れが旨い!
◎「煮穴子」三二〇円
…最後の〆は当然此れ。
埼玉新聞社刊「埼玉 ホントにうまい店3」に掲載されてからと言うもの、すっかり人気だろう。
此方で穴子を頂かずに帰るのは、便所で尻を拭かずに出る様なものだ。
ふっくら、ふんわりとした柔らかさは他では絶対に真似出来ない珠玉の逸品。
ずっと味わっていたいのだが、あっと言う間に蕩けてしまうので、余計に儚さが感じられる…。
此の日は麦酒四杯を頂戴し、此の後、件の慰労会でも呑み続け、半日酒浸り…。
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※2010年10月4日時点の情報です。
ID:0000301944
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