続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「鮨処 いっしん」【日進】

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◆「鮨処 いっしん」【日進】

 …土曜日。
  前の晩に何時もよりも相当早く、其の日の内に「和匠喜酒 かもん」から引き上げた所為で、
  朝は八時過ぎには起床し、洗濯物を遣っ付け、似合わない迄の爽やかな午前中を過ごす…。
  と言うのも、午前中に宅配便が届く予定が有り、此の日の晩に、九月十五日で退職した、
  父親を労う催しが晩に予定されており、其れに合わせ、流石に長男として、
  何かをせねば成らないと思い立ち、清水の舞台から飛び降り自殺する心持ちで、
  芋焼酎の「森伊蔵」を手配し、其れが届く予定だからだ…。
  午前中指定で発注したにも拘らず、届いたのは正午を過ぎた頃。
  敢えて苦情は口にせず、「御苦労様です」とグッと堪える…。
  漸く荷物が届いたので、やっと昼御飯を摂りに出掛けられる。
  と言う事で、毎度の此方へ、昼酒を兼ねて訪問する…。

 ◎「生ビール(中)」五八〇円
 …店内に入ると、客は一組のみで、悠々と座敷席に陣取る事が出来る。
  世間に蔓延る家族的飲食店よりも遥かに楽な、何もせずとも麦酒が出て来るのが良い。
  此の日、最初に口にするのが麦酒と言う感覚は実に好きだ。
  前の晩の酒が残っている訳ではないが、酒浸りな駄目さ加減が何とも背徳だ。
  更には、無駄に天気が良いと、尚更、其れに罪悪感が綯い交ぜに成る…。

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 ◎「あんこう肝」五一〇円
 …壁の御薦めメニューの札には、先週に続いて鮟鱇肝の文字が見える。
  其れを察して、ママさんが麦酒と一緒に運んで来て呉れる。
  ポン酢をなみなみと、親の仇の様にぶっ掛けてから取り掛かる。
  冬場の様な、何処を取ってもコッテリと濃厚で、癖も無く、まったりとした味わい、
  と言う訳には行かないが、此の時期に鮟鱇肝が頂ける幸せは噛み締めないといけない。
  ポン酢は全て飲み干し、来月の成人病検診の事なんぞ、すっかり失念してみる…。

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 ◎「〆さば」二三〇円
 …一頻り、鮟鱇肝を堪能した後は寿司に取り掛かり、小鰭と〆鯖を発注すると、
  先ずは先に〆鯖が握られて、目の前のレーンを流れて来る。
  前回はマスターも唸る程の鯖で、松輪鯖を超越する金華鯖で、脂の載りも抜群だった。
  今回のも其れに匹敵する味わいで、此の時期の鯖にしては吃驚する旨さ。

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 ◎「小鰭」一六〇円
 …今や、夏場の新子が遠く感じられ、其の旨さが懐かしいとさえ感じる。
  然し、新子に近い若さの小鰭で、柔らかさが感じられる。
  見た目も美しく、惚れ惚れとしてしまう様な銀色をしている。
  〆た酢の酸味も心地好く、カラッと湿度の低い日は余計にそう感じられる。

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 ◎「鰯」一六〇円
 …前の晩、「和匠喜酒 かもん」でも堪能した鰯を頂こう。
  此処数ヶ月来、鰯を始めとした光物の旨さが際立っている。
  すっかり其の旨さに魅せられ、此の夏は青魚を良く頂いた。
  口に入れるとトロンとした舌触りで、此の脂の載りが堪らない。

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 ◎「鰺」二三〇円
 …鰯同様、此の鰺も其の旨さが一際感じられる魚だ。
  子供の頃は、全く以って、見向きもしなかったと言うのに、味覚は変わるものだ…。
  鰺も口に入れると、トロンとした脂の載りが有り、其れで居て、プリップリ。
  適度な弾力が有り、噛み締める程に旨さが舌を稲妻の如く貫く様だ。

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 ◎「生サンマ」二三〇円
 …更に更に、光物攻勢を弱める様な事はしない。
  不漁と言われ、価格高騰が叫ばれたのが去年の様に感じられる秋刀魚。
  すっかり値も安定し、だからと言って、味の方が落ちる訳ではない。
  コクの有る脂がしっかりと載り、ピッカピカで眩しく、新鮮さが伝わる。

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 ◎「子持ち蝦蛄」三二〇円
 …偶には、プリン体もしっかり摂取しておかないと、足の親指に申し訳無い。
  二週間振りに、只でさえ甲殻類なのに、其の上、卵を孕んでいると言う危険物質を…。
  ブリッブリの甲殻類らしい食感を愉しませて呉れた後は、卵のプッチプチ。
  甘い煮ツメを纏い、旨さを再認識させられる。

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 ◎「まぐろ」二三〇円
 …今迄、鮪を頂いていなかった頃が嘘かの様に、当たり前に鮪を頂いている。
  鮪は何時でも、何処でも頂けると言う安心感から、つい後回しにし勝ちだが、
  此方のマスターの生鮪への拘りと、其れを実証し得るだけの鮪の旨さに魅せられてしまう。
  今回の鮪は、口当たりから推測するに生の本鮪で、しっとり感が強く、舌と同化する様。

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 ◎「やりいか」三二〇円
 …鮪の赤の次は、烏賊の白と言うのが御目出度い。
  此の烏賊も、鮪同様、何時でも食べられる安心感から回避し勝ちだが、此方のは一味も二味も違う。
  サックリとした、簡単に噛み切れる歯応えで、噛めば噛む程、ネットリとした深い甘味が、
  怒涛の様に押し寄せ、烏賊がこんなにも旨い物だと教えて呉れた功績は大きい。

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 ◎「すじ子」三二〇円
 …筋子が登場すると言う事は、そろそろ終焉が近いと言う事に御気付きであろう。
  光物を欠かさずに頂く様に、此方では筋子も絶対に欠かせない逸品。
  僕の様な向こう見ずなプリン体フェチにとっては、宝石の様な輝きに見える。
  プチッと力強く弾け、中からは濃厚な姫鱒の筋子の内容物が溢れ出し、此れが旨い!

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 ◎「煮穴子」三二〇円
 …最後の〆は当然此れ。
  埼玉新聞社刊「埼玉 ホントにうまい店3」に掲載されてからと言うもの、すっかり人気だろう。
  此方で穴子を頂かずに帰るのは、便所で尻を拭かずに出る様なものだ。
  ふっくら、ふんわりとした柔らかさは他では絶対に真似出来ない珠玉の逸品。
  ずっと味わっていたいのだが、あっと言う間に蕩けてしまうので、余計に儚さが感じられる…。

 此の日は麦酒四杯を頂戴し、此の後、件の慰労会でも呑み続け、半日酒浸り…。

回転ずしいっしん [ すし ] - Yahoo!グルメ



住所: 埼玉県さいたま市北区日進町2丁目1616-5
営業時間、定休日:
最寄り駅: 日進(埼玉県)
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※2010年10月4日時点の情報です。
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