続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ジャンプ」【一ノ割】

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◆「ジャンプ」【一ノ割】
 
 ◎「ラーメン(中)」七八〇円
 
 …昨日で、今年一年の仕事納めをすると同時に、本厚木での勤務を終える。
  とは言え、年明けから何をするのか、正直、分からない状態だが…。
  其れにしても、九月十六日に行き成り、本厚木勤務を命じられた時は、
  一体、如何成るのかも分からず、不安しか無かったが、今に成れば、
  此の三ヶ月半、職場環境は愉しく、本厚木に行って良かったと思う。
  昨日は僕が最後だからと、アルバイトの子達が花と寄せ書きを呉れ、
  僕の離任を寂しがって呉れ、思わず年甲斐も無く泣きそうに成ってしまう。
  矢張り、其れも此れも、僕の人徳だナァと、我乍ら痛感する。
  余り、自分で言うもんじゃないけどね…。
  人に当たり良く接すれば、きちんと返って来る、見ていて呉れるんだなと。
  一年の最後の最後で心が温まり、終わり良ければ全て良し、良い締め括りだ。
  二十三時半に帰宅し、風呂に入り、晩酌がてら食事をする。
  金曜日、土曜日と具合が悪く、禁酒をしていただけに、酒が染みる。
  寝床に入り、一年の疲労を癒すべく気絶するも、魘されるのは仕事の悪夢。
  身体は疲れ切り、早起き出来ず、九時過ぎに漸く起き出す。
  一〇時半には家を出ないといけないので、大忙しだ。
  一年の締め括り、暴力的なラーメンの食べ納めに、気合を入れて此方へ。
  十一月二〇日に訪店した際、大蒜を入れ忘れられると言う惨劇に遭ったが、
  今日の此の日に、そんな悲劇に見舞われたら、絶対に年は越せないだろう。
  そして、此の日が年内最終営業日で、御土産用の叉焼を販売すると言う。
  家でも此方の絶品の豚を頂き、年末年始の食卓に華を添えたいのでね…。
  雨の中、一路、春日部へ東京環状を自動車を走らせるも、順調に到着。
  然し、開店一〇分前の店頭には一〇人以上の行列で、駐車場も満車。
  「阿呆か…」と呟き、此処は一先ず退散し、暫し、時間を潰して仕切り直し。
  二〇分程の後、再訪すれば店外の待ちは無く、いざ突撃。
  店内に入り、食券を購入すれば、店内は熱気でムンムンしている。
  何時もの様に「ラーメン(中)」の釦に続いて、「豚増し」の釦を見ると、
  「売切」の赤い灯りが点いており、御土産用の叉焼販売用に廻したのだな。
  一旦、外に出て、凍える寒さの中、ヂッと堪えて待つ。
  駐車場整理と、案内も兼ね、男性助手氏が仕切って呉れる。
  御土産叉焼の事を訊いてみると、店主が徹夜で仕込んだ為、此の時点で、
  五、六〇本分は有るとの事で、一先ず安堵してみる。
  其れにしても、底冷えする様な寒さが、身体の芯を凍て付かせる。
  十五分強、西野カナの様に震えた後、店内に通される。
  ベンチで暫し待機し、第一助手氏にカウンター席に案内される。
  今日の店内は、厨房内に店主を始め男性助手一名、女性助手一名、
  裏手の御土産叉焼担当に男性助手一名、で、店外に男性助手一名で、
  男性四名、女性一名の体制で、ピンキーとキラーズと同じ編成。
  女性が一人混ざると喩え辛い…。
  冷水を汲み、其処から更に十五分、期待に胸を膨らませて出来上がりを待つ。
  そして、トッピングを訊かれ、「全増し、豚で」とはっきり告げる。
  入れろよ、入れろよと、第一助手氏の手の動きから目が離せない。
  良し!蓮華で大蒜を掬って入れるのが見えたぞ!
  やった!やったよ、母さん!
  丼を差し出された瞬間、大蒜の其の存在を確認し、此れで一年を締め括れる。
  「豚増し」ではない分、迫力には欠けるが、ずしりと重量感は伝わる。
  さて、卓上の醤油ダレをサッと、ドヴァっとぶっ掛け、いざ啜らん。
  先ずはプースーから。
  一年の最後だから、執拗い様だが、敢えて記そう。
  「プースーとか幾つだよ!」とか、一々、五月蠅いんだよ!
  本人の全く関知しない所で、好き勝手に文句を書くんじゃないっつうの。
  文句も済んだ所で、其のプースーをじっくりと啜る。
  わおっ!ガツンと濃厚、濃密で、もう、参りました。
  醤油ダレの酸味の立った味わいが、最初は少し違和感を覚えたが、
  今と成っては、此のとろみの効いた濃厚なプースーとの絡みが絶妙だ。
  嗚呼、もう、一年の全てを忘れさせて呉れる様な味わいだ。
  お次は野菜に取り掛かれば、野菜嫌いの僕が好んで増すのも納得だ。
  茹で加減はシャキシャキとクタクタの中間で、食感が頗る良い。
  此れにとろとろの背脂がぶっ掛かり、此れに醤油ダレが味付けされている。
  トッピングの葱のシャリシャリとした歯触りと風味が心地好い。
  麺を引っ張り上げて啜ってみよう。
  もう、言わずもがな、言う事は無いね。
  もっちりとして、むっちり、つるっと、しこしこした自家製麺
  麺自体に旨味が有ると言うか、麺が御数に成り得る。
  ワッシワッシと、一心不乱に喰らい付けば、ヂワっと汗が滲み出す。
  大蒜も確りと纏わり付く様に絡み付き、刺激的で素敵。
  大蒜って、こんなにも素敵なんだ。
  増せなかった豚はと言うと、食さなくても、見た目が旨さを物語っている。
  軟らかさで、肉の繊維が毛羽立って、ふさふさしているもの。
  先ずは、初めから入っているロース肉の方から頂けば、悶える旨さ。
  軟らかく、トロットロで、ふわふわして、此れぞ「ネ申月豕」!
  今、一番旨い豚を出す店だろう。
  トッピングで入るバラ肉の方も、噛み応えを残しつつ、脂身は蕩け、
  プースーを吸って、最高に旨い。
  胃袋も満足し、一年も締め括れ、御土産叉焼二本、四〇〇〇円分を購入。
  冷凍で日持ちすると言うので、年明けも暫くは愉しめそうだ…。