◆「ラーメン うづまき」【本厚木】
◎「特製ラーメン」九八〇円
…今日と明日は、歴とした仕事が有ってＢＯＯＫ厚木での業務。
用も無く、暇だから出掛ける訳ではなく、ちゃんとした仕事なので念の為…。
久し振りに池袋以外の場所に行く感じがして、何だか、気分も楽だ。
とは言え、此の先、重たい仕事が待っているので、悠長に構えては居られない。
如何成ってしまうのだろうか…。
さて、残務を熟し、正午を廻ったので、厚木の街の視察も兼ねて、
昼御飯を摂りに街をぶらぶらと彷徨く。
今日は奇しくも水曜日で、毎度の「俺系らーめん 藤本」は定休日。
其の為、他を当たらなくてはいけない。
「中華そば 麺や食堂」で優美な自家製麺を啜れば、満足度は高いが、
今日はと言うと、其の「中華そば 麺や食堂」の二号店の此方に初訪店。
行こう行こうとずっと思っていたが、中々、伺えず仕舞いだったので…。
店に着き、行列は無く、其の儘、店内に入る。
とば口に設えられた券売機で食券を購入する。
此方は「濃厚正油ラーメン」が基本の一押しメニューの様だ。
折角なので、具の全部乗せである所の「特製ラーメン」の釦をポチっとな。
促されてカウンター席の隙間に尻を捻じ込む様にヨッコイショーイチ。
食券を手渡し、店内を見渡せば、略、満席に近い状態で賑わっている。
「中華そば 麺や食堂」と違い、席の目の前が対面式の厨房で、
調理風景や、店員氏の遣り取りが具に見て取れる。
厨房内は男性二人、女性一人の三人体制で、御当地、いきものがかりと同じ編成。
男性二人、女性一人組のねた切れで、喩えが若向けで恥ずかしいな…。
厨房内では、調理担当は店長氏だろうか、若い男性助手氏への指導が厳しく、
見ている此方の心がざわついてしまい、見て見ぬ振りをしてしまう。
程無くして、男性助手氏は、大陸系と思しき女性店員氏に挿げ替えられる。
そして、一〇分強で、接客担当に配置転換された男性店員氏が配膳して呉れる。
挨拶は威勢が良いので、是非とも頑張って貰いたい…。
さて、目の前に鎮座在す具沢山のラーメン。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
茶濁したプースーはややとろみが有り、動物系が強そうだ。
豚骨、鶏ガラ、魚介を煮出して作ると言い、こってりと円やかで濃厚だ。
コラーゲンたっぷりで、一晩冷蔵庫で寝かせるとゼリーの様に凝固すると言う。
そして、「中華そば 麺や食堂」同様、水にも拘っている様だ。
魚は純粋で出汁を取り、丸鶏等の動物系は乳化装置付きの最新圧力鍋を使用。
そんな能書きも頷け、骨の髄迄、確りと出汁を抽出出来るのだろうな。
滑らかな口当たりだが、個人的にはもっと獣臭くても宜しいかなと。
和歌山ラーメン、長浜ラーメンの様な、パンチが如何も好きだ。
麺はと言うと、此方も自家製麺の様だ。
真っ直ぐの細麺で、博多ラーメンっぽさが窺える。
店舗の裏にある製麺室の大きなローラーの高い圧力で伸ばすと言い、
風味の良い国産小麦と、腰を与える外国産小麦を混ぜ合わせているらしい。
バツっと千切れる歯切れの良さが感じられ、此方の系列の麺は素晴らしい。
さあ、具はと言うと、薄切りだが、しっとりとした叉焼が二枚。
思いの外に絶妙で、喩えるなら、熟れた三十路の汗ばんだ太腿と言った塩梅。
ムチッとした、滑らかな舌触りは、肢体を存分に堪能するかの様な感覚だ。
他には、コロコロした角切り叉焼、ポリポリした麺麻が三本、
味付け玉子は黄身は半熟加減だが、ピュッと飛び出す程ではない。
海苔が三枚、木耳、白髪葱、青葱、糸唐辛子。
隣の客が替え玉をしていたが、貼り紙等がされておらず、値段も分からず、
常連客のみに許される特典かも知れないので、大人しく我慢…。
最後はプースーを全て飲み干し、濃厚な味わいを残らず摂取。
次回はつけ麺が良いかな。
