続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん ふくのや 与野店」【与野】

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 ◎「ちゃーしゅーめん(塩)」九七〇円
 
 …生きる希望の三連休も、如何言う訳だか、もう終わろうとしている。
  然も、狂った様な陽射しの暑さが戻り、颱風の様な強風が吹き荒れる。
  丸で、明日からの一週間を前に、嵐の前触れの様な気がしないでもない。
  そんな事を考えると、心がぞみぞみして来るので、余計な事は考えたくない…。
  連休最終日だが、金も無いし、別段、何もする事は無いのだが、
  野暮用でさいたま新都心へ出掛ける前に、昼御飯も済ませようと言う寸法。
  と来れば、与野駅東口のお気に入りの此方が良かろう。
  駅前の時間貸し駐車場に停め、正午の十五分前に店に到着して入店。
  運良く席も空いており、止まり木にヨッコイショーイチ。
  頂く物は端から決まっているので、毎度の豊乳の女中さんに発注を済ませる。
  冷水を汲み、暫しヂッと、出来上がるのを待とう。
  厨房内は何時も通り、御店主との二人体制で、相席スタートと同じ編成。
  前回は「ちゃーしゅーつけめん」を頂いたが、此方の絶品の叉焼を堪能するには、
  最初に頂いた「ちゃーしゅーめん」に戻ろうと、原点回帰。
  一〇分程で「御待たせしました」と、御店主から丼を差し出される。
  チンチンに熱い丼を手元へと下ろし、先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜る。
  白濁したプースーは、一口啜っただけで、修業先の「らーめん 風来居」、
  更には其の修業先の「らーめん 山頭火」の味わいが感じ取れる。
  動物系の臭味が一切無いプースーは、塩ダレと絶妙に混ざり合い、
  芳醇で円やか、滑らかな味わいを醸し出しつつ、大蒜のパンチが効いている。
  サラッとして、粘度の低いプースーだが、コクが有るので深味が感じられる。
  あっさりしているのだが、さっぱりし過ぎない、淡白過ぎない味わいだ。
  「山頭火」では、豚骨、野菜、干魚を夫々に合った温度で煮出した後、
  混ぜ合わせて完成させ、最後の一滴迄飲み干せる事を意識している為、
  必要以上に塩分を加えていないと言うのが売りだが、其の製法、教えが、
  脈々と受け継がれているのだろうと、味からも系譜が確りと確認出来る。
  矢張り、「山頭火」の系統は「しお」に限る。
  麺は北海道の「小林製麺」の物を使用している様で、中細の縮れの有る麺。
  中加水程度で、ツルツルし過ぎておらず、啜り心地も好みだ。
  余りツルツルしているのも、安っぽく感じられてしまって好きではない。
  此の縮れ具合が、プースーの持ち上げを良くしている。
  さて、御目当てはと言うと叉焼だ。
  五切れ入っているが、プースーの熱で、箸で持ち上げると崩れそうな程にとろとろ。
  口に入れた途端、ぷるんとした膠原質が口内の熱で蕩け、悶絶する旨さ。
  味付けも確りと施されており、此れが実に良い。
  赤身の部位も繊維に沿って解れる軟らかさで、ぎゅーっと噛み締めたくなる。
  本当、近い内に電車で来て、「おつまみチャーシュー」を肴に一杯飲りたい…。
  具は他に麺麻、木耳、葱、白胡麻
  最後は香ばしくも円やかなプースーを飲み干し、連休最期の昼餐を終える。