続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「麺匠 むさし坊」【武蔵浦和】

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◆「麺匠 むさし坊」【武蔵浦和

 ◎「煮干しラーメン」八五〇円+「煮玉子」一〇〇円

 …昨晩は御近所さんと「鮨処 いっしん」で一頻り旨い寿司と酒を堪能した後は、
  御近所さん宅へ御邪魔し、静岡土産の日本酒を御馳走に成り、
  歌謡曲を聴き乍ら、午前一時過ぎ迄、長居をしてしまう駄目っ振り…。
  帰宅後はバタンキュウで気絶し、花粉症で熟睡は出来ないものの、
  怠さで起きられず、今朝は一〇時に寝床を這い出す。
  風呂に入り、身を清め、午前中は極めて自堕落に過ごす。
  正午を廻り、空腹も気に成り、買い物がてら外に出る。
  寒いので、温かいラーメンを身体が欲すも、此れと言う当てが見当たらない。
  偶には、昔懐かしい、久し振りの味に触れてみようと思い立つ。
  ラーメンの食べ歩きを始めた、今から十五年以上も前、埼玉県で有名だった、
  此方を不意に思い出し、武蔵浦和へと向かってみる。
  当時の場所から移転し、武蔵浦和駅前の高層集合住宅の一階に店を構えている。
  近くの時間貸し駐車場に停め、店に到着すれば、店内は満席。
  取り敢えず、中に入り、券売機で食券を購入する。
  此方の定番は「むさし坊ラーメン」で、其れを頂くつもりで来たのだが、
  期間限定で「煮干しラーメン」を出していると言う貼り紙を発見。
  即座に方向転換し、懐かしの味を打っ棄って、期間限定ラーメンに決定。
  序に、「煮玉子」の食券も購入し、店内の待機席に腰掛けて待つ。
  二〇一三年に移転したとあって、店内は真新しく、店員は布哇風のシャツ姿。
  何時から、南国要素を取り入れる様に成ったのか…。
  十五分弱、ヂッと座って待ち、漸く席に案内され、ヨッコイ、ショーイチ。
  食券を提示すると、味の濃さを訊かれ、濃い目で御願いする。
  麺の硬さも問われ、普通でと御願いし、冷茶を呷り、出来上がりを待つ。
  更に一〇分強で、目の前にラーメンが差し出される。
  見た感じ、濁りは無く、あっさり目の醤油ラーメンと言った佇まいだ。
  早速、蓮華でプースーを啜れば、表面に浮かんだ葱焦がし油の風味が薫る。
  そして、煮干し独特の味わいを感じるが、ガツンと来る感じは無い。
  煮干しの蘞みと迄は行かないが、特有の尖った感じが遠くに見える。
  尖りを抑えているのは、此方の売りである鶏ガラを主体としたスープだろう。
  化学調味料不使用と言う事も有り、優しみが有るが、物足り無さは有る。
  煮干しは九十九里産の物との事で、此の産地の物を使う店は多い。
  又、醤油の味わいもキリっとして主張している。
  非加熱、無濾過の吟醸純正醤油と、本醸造無添加特級醤油と言う。
  麺は極めて緩やかな縮れの効いた細麺で、しなやかさが印象的。
  啜ると、唇に当たる感覚が心地好く、するすると入って行く。
  厨房の奥に設えられた麺専用熟成庫で寝かされているのだろう。
  具の叉焼は二種類。
  低温調理の豚肩ロースの物は、むっちりとした弾力で、ローストビーフの様。
  もう一つは、厚味の有る豚バラ肉で、軟らかさと蕩ける感じが先ず先ず。
  麺麻は極細で、存在感は控え目。
  出色は味付け玉子で、齧ると黄身がピュッと飛び出してしまう程。
  黄身はねっとりと濃厚で、欲を言えば、もっと濃い味だと助かるが、
  此の半熟加減、出来は、久し振りに出会った秀逸な物。
  最後はスープを全て飲み干し、煮干しの養分を漏れ無く摂取する駄目中年…。