◆「らーめん 郎郎郎」【本厚木】
◎「さぶろうラーメン（中盛）」七〇〇円
…火曜日。
少しは気持ちも落ち着いて来ているが、先週金曜日に齎された衝撃は、
グッと気持ちを沈み込ませ、明け方に目が覚めると眠れなく成ったり、
溜め息ばかり吐いたり、胃痛が常に付き纏う一週間を過ごす。
此れから訪れる、更に胃が痛くなる様な仕事に、一層、気持ちが落ち込み、
発狂しそうな気持ちだが、死ぬ迄生きなければ成らないのが辛い…。
益々、生きる事への諦念を持たざるを得ず、矢張り、厄年だな。
さて、話は遡って火曜日。
此の日は、今年初めてのＢＯＯＫ厚木へ。
真っ先に熟さねば成らない仕事を一先ず片付け、十三時も過ぎたので、
折しも給料日なので、偶には確りと昼御飯でも頂いてみよう。
ずっと、食事も儘成らない程に困窮していたので…。
ＢＯＯＫ厚木と言えば、「横浜家系ラーメン 壱七家」が手軽で旨くて良いが、
何でも、「二郎」系ラーメン店が出来たと言う情報を受け、現場に急行する。
場所は、「大勝軒 節物語 ｉｎ 本厚木」が在った居抜き。
派手な黄色い看板に、メニュー写真がベタベタと貼られている。
開け難い引き戸の木戸を開け、券売機に向き合う。
「二郎」系ラーメンのみならず、「すた丼」を思わせる「パワー丼」も有り、
兎にも角にも、ガッツリを前面に打ち出した店の様だ。
初めてなので、「さぶろうラーメン（中盛）」の釦をポチっとな。
女店員氏に食券を手渡すと、直ぐに無料の乗せ物を訊かれる。
此方は、「野菜」、「にんにくまたはしょうが」、「脂」、「揚げ・辛揚げ」。
取り敢えず、「野菜、しょうが、脂、揚げで」と告げる。
冷水を汲み、カウンター席に腰掛け、ヂッと出来上がりを待つ。
一〇分程で、見た目には其れらしい感じのラーメンが遣って来る。
さて、先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ってみよう。
すっきりとした、軽めの仕上がりで、甘味が強めに感じられる。
然し、嫌味の有る甘さではなく、好感の持てる、旨味の有る味わいだ。
乳化しておらず、さっぱり系だが、豚の旨味の有る、あっさり目の豚骨醤油。
味の確認も含め、思わず立て続けに何口か立て続けに啜ってみる。
野菜に取り掛かれば、シャキシャキ寄りの歯触りで、さっぱりしているが、
上には大量の背脂が降り注がれており、コッテリ感が増す。
欲を言えば、卓上に醤油しか無いので、醤油ダレが有ると調整がし易いが。
麺はと言うと、極太の平打ち麺で、加水率低目のモソモソした感じで良い。
茹で加減も硬めで、確りとした腰と弾力が有り、侮っていたが旨い。
恐らくは自家製麺で、思った以上にちゃんとしていると言っては失礼か…。
麺の量は、中盛りは三〇〇グラムと言うが、おっさんには丁度良いか。
食べ進めると、プースーに生姜と「揚げ」が溶け出して来る。
生姜はヒリリとした辛味が有るが、ツンとした刺激が心地好く、
「揚げ」とは、揚げ玉の様に感じたが、何でも、独自製法の唐揚げの衣らしい。
カリカリ、サクサクとした食感だが、プースーを吸ってふやけると、
唐揚げの衣と言うより、狸蕎麦、狸ラーメンと言った味わいに変化する。
さあ、次は豚だ。
見るからに味が染みて居そうで、いざ、噛り付いてみれば、
赤身の部位は硬めで、確りとした噛み応えが有り、豚臭さが鼻腔を通り過ぎる。
そうそう、「ネ申月豕」には出会わないわね…。
一先ず、「ぎょうてん屋」以外に、厚木で「二郎」系を頂けるのは嬉しい事か。
