◆「ラーメン二郎 池袋東口店」【池袋】
◎「ぶた入りラーメン」八〇〇円
…昨日。
毎日、朝から茹だる様な暑さで、駅迄歩いただけで汗だくで、
電車に乗ってからも暫く汗が引かず、冷房の弱さに苛々が募る。
頼むから、「強冷房車」を編成して欲しい…。
さて、話は遡って金曜日。
華金と言う気分とは程遠いが、翌日からは休日だと言う安堵感は有る。
残った特別休暇一日分は、使用出来ずに消滅する見込みで、
毎日の必須業務の為、落ち落ち、病気にも成れないので弱ってしまう…。
と言う訳で、病気に成らない様、精の付く物を頂こうと、毎度の此方へ。
「余計に病気に成るだろ！」と言う突っ込みは受け付けない。
十四時の五分前に店着すれば、七人の待ちと、全く以って想定の範囲内。
三分程で店内に入り、券売機で食券を購入する。
六月五日から、夏季限定の「つけめん」が始まった様だ。
厨房内を見遣ると熟練の店員氏の姿は無く、調理担当は此処最近の若手。
助手には、以前の助手氏が復帰し、青い組み合わせで不安は有るが、
矢鱈と元気が良く、丸で、威勢の良い回転寿司屋の鮪解体ショーの様な雰囲気。
直系の「ラーメン 二郎」に於いて、こんなにも接客態度が良い店は無かろう。
冷水を汲み、蓮華を持ち、大人しく堪えて待ち、麺硬めの挙手を素通りし、
五分程でヨッコイショーイチし、食券を提示し、出来上がりをヂッと待つ。
店員氏同士の会話も実が無くて興味深く、助手氏は昨晩、
「かっぱ寿司」を持ち帰って召し上がり、旨かった様で、其れは何よりだ。
そうこうしていると、無料の乗せ物を訊かれ、「脂で」と伝える。
隣の客は一々、「大蒜無しで」と告げて、余計に紛らわしくして何だかね…。
他人は兎も角、差し出された丼に真摯に向き合おう。
何だ！？妙にプースーが泡立っているぞ。
宛ら、糖尿病のぢぢぃの小便の様で、見栄えは良いとは言えない…。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜れば、気泡の所為で味に没頭出来ないが、
何時もに近しい、程好い乳化度と、醤油ダレの切れが鬩ぎ合い、
旨いは旨いのだが、如何も、泡が気に成って仕方が無い。
気を取り直し、野菜に取り掛かり、茶色い味付け脂を御数にして頬張る。
何度も言うが、此の食べ方に最近は虜で、此れが実に堪らない。
野菜のさっぱり感を味付け脂が補完し、味付け脂のこってり感を野菜が中和する。
此の味付け脂を白米にぶっ掛けて掻っ込みたい衝動に駆られる。
さて、麺を引っ張り上げれば、ぬるっとした口当たりが何とも卑猥だ。
ローションプレイをしているかの様で、粉の風味もふわっと立ち上る。
噛めば、むっちりとした食感で、自家製麺の良さを堪能出来る。
硬めで発注せずとも、十分に腰と弾力と張りの有る麺は素晴らしく、
評論家気取りの高名なラーメンヲタクやヂロリヤンが叩こうが、此の麺は好きだ。
豚はと言うと、前回は「ぶた入りラーメン」の量を入れ忘れられ、
二、三切れしか入っていなかったが、今回はちゃんと入っていそうだ。
赤身の部位は確りとした噛み応えが有るも、ぷるんとした脂身が付着していて、
此方で久し振りに脂身を頂いた様な感じで、此れは当たりかな。
汗だくで平らげ、「毎度如何も～」の声に押し出される様に退店。
