◆「豚骨らーめん 博多天神」【池袋】
◎「ラーメン」五〇〇円+「替玉」無料
…水曜日。
此の日も朝からパーソナルなコンピューターと睨めっこで、
馴染みの無い単語、名称等に囲まれ、コンピューター操作に悪戦苦闘し、
眼精疲労、肩凝り、腰痛、容量過多に因る脳味噌痛を発症しつつの労働。
VLOOKUPなんぞ、五年振りに使ったわぃ。
最近は精々、SUM、AVERAGE、COUNTで事足りていたからな…。
さて、此の日も十三時半を廻り、残雪が凍った池袋の街を薄着で彷徨う。
行く当ては搾ってある。
然し、ラーメンは食べたい。
と言う訳で、五〇〇円でラーメンが頂け、尚且つ、替え玉が一玉無料の此方へ。
此方の連鎖店は、二〇一一年十一月七日に「新橋1号店」に御邪魔して以来、
実に、六年と二ヶ月半振り。
硝子の引き戸を開けて中に入れば、店内は客も数人と空いている。
カウンター席にヨッコイショーイチし、「ラーメンで」と御願いする。
冷水を受け取り、厨房内を観察すると、初老の男性店員氏二人と、
国籍不明の女性店員氏が二名居り、宛ら、多国籍軍と言った感じ。
其の遣り取りを聞くに、比律賓パブの客と従業員の様な雰囲気すら漂う…。
そして、着席から一分と経たず、史上最速でラーメンが配膳される。
即席麺を拵えるより余程早い。
箸と蓮華を手に取り、先ずは、木片の様な叉焼をプースーに浸して準備を。
いざ、蓮華でプースーから啜ってみよう。
白濁したプースーは「都内一のコクと濃度」と謳っているが、
コクに関しては円やかで、「スーパー圧力」と言う黄色い看板の通り、
圧力釜で豚骨を炊き出していると思われ、柔らかで滑らかな口当たり。
能書きには、超原液状態の濃厚スープは、珈琲で言うとブラックと言う。
個人的には「よかろうもん」、「博多長浜らーめん 田中商店」、
「博多長浜らーめん ぼたん」と言った獣臭、家畜臭がプンプンと漂う様な、
野性味溢れる、丼の底に骨粉が沈殿する濃厚な物が好みだが、偶には良いかな。
卓上の「超辛い産直高菜」、紅生姜、白胡麻を投入し、味の変化を愉しむ。
麺は真っ直ぐのパツッと千切れる細麺。
博多ラーメンの醍醐味でもあり、いとも簡単に啜り終わってしまう感覚。
石油を掘り当てたら、椀子博多ラーメンを遣ってみたい…。
あっと言う間に平らげ、替え玉を御願いし、二玉目に取り掛かる。
硬さ、茹で加減は訊かれなかったな。
一玉目よりも茹で加減も短めで、粉の風味を堪能出来、おぢさん、満足。
追加で卓上の紅生姜を投入すると、元のプースーが真っ白いだけあり、
桃色へと変化し、丸で、テリーマンの肌の色の様に成って行く。
具はと言うと、木片の様な叉焼は予め、プースーに浸して戻して置いたので、
木片から肉片へと変わり、肉らしい食感を取り戻し、安堵する。
他には、此方では「不老長寿の珍味」と謳う木耳と海苔が入る。
最後はプースーを確りと飲み干し、濃厚民族としての役目を果たす。
今日日、五〇〇円で二玉分頂けたら、費用対効果は抜群だな。