◆「ラーメン二郎 池袋東口店」【池袋】
◎「ぶた入りラーメン」八〇〇円
…火曜日。
遂に、やっと、念願、待望の三連休。
もう、此の連休だけを生き甲斐に、何とか生き永らえて来たと言って良い。
とは言え、別段、何の用事もな無いのだが…。
どうせ、先週末同様、ずっと寝て暮らすんだろうな。
先週日曜日、携帯電話の万歩計機能が示した数字は二十九歩…。
九十二の祖父でさえ、もう少し動くわ。
さて、話は遡って火曜日。
週明けの重苦しい雰囲気が漂い、前日の月曜日は仕事絡みで心がぞみぞみし、
食欲が丸で無く、昼御飯を食べられずに居たが、無事、万事解決。
些か晴れやかな気分で、前日の分を取り返すかの如く、毎度の此方へ。
十四時の一〇分前に店着すれば、先客は四人と少なく、占め占めと入店。
券売機で何時も通りの食券を購入し、行列最後尾に接続。
厨房内は八月末からの組み合わせで、暫くは此の編成で行くのだろうな。
途中、調理担当氏から食券の改札を受け、蓮華と取り、冷水を汲み、
ヂッと堪えて待ち、四分程で席が空き、ヨッコイショーイチ。
其れにしても、中華人民共和国人客が相変わらず多くて困る。
家で「中華三昧」でも湯掻いて啜ってりゃ良いのに…。
麺の硬さを訊かれ、「普通で」と御願いし、熟練のマスクの店員氏を懐かしむ。
一〇分弱で助手氏から、「脂でしたっけ?」と訊かれ、「脂で」と念押し。
坊主頭の調理担当氏から丼を受け取り、慎重に手元へと下ろす。
今日の豚は、「林檎たち」以上に不揃いな感じがして良い。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
前日の昼御飯抜き、空腹感を補って余り有る旨さで、心で「あ゛~」と溜め息。
表面の油層のこってり感、丼の中程の醤油ダレと豚骨出汁たっぷりの旨味、
安定感が有り、大きなブレも無く、安心出来る味わいに心も癒される。
仕事中から、口の中が此のプースーの妄想で支配されていたので、
夢が叶い、満足感が満たされ、納得の味わいだ。
続いては、味付け脂を御数に野菜を味わうが、相変わらず旨いな。
ちびちびと箸で切り分け、野菜と一緒に頬張れば、濃い味で甘味も有って旨い。
野菜のさっぱり感を味付け脂が補完し、味付け脂のこってり感を野菜が中和する。
麺は、調理担当氏が替わってから、茹で加減も微妙に変化する。
以前よりも気持ち固茹でで、噛むとモキモキした食感が中々に素敵だ。
高名なヂロリヤン氏や美食研究家は、病院食の様なデロンデロンの麺以外は、
「ラーメン 二郎」に非ず、と言った論評だが、そんな事は知ったこっちゃない。
好みだし、旨けりゃ良いので、偉そうに批判する連中は何様なのだろう。
自分で作れやしない癖に、殿様か。
粉の風味満載の自家製麺は、食べる度に旨さを実感させて呉れる。
さて、不揃いの豚はと言うと、端っこのパサついた赤身の部位やら、
ぷるんぷるんの脂身が付着した部位やら、味が染みた部位やら、多種多様。
調理担当氏が替わってから、豚の切り方も変わったので、食べ出が有る。
汗だくで食べ終え、丼を上げ、台を拭き、そそくさと店を後にする。