◆「ステーキ&手ごねハンバーグ Bang!Bang!」【指扇】
◎「手ごねハンバーグトマトオニオン&牛の上ハラミカットステーキ」一六九〇円
+「ライスセット」二八〇円
…昨晩は何時もより少し早く、十九時半前には退社して帰宅する。
風呂に入ったは良いが、異様な蒸し暑さで直ぐ様、汗だくに成り、
丸で意味が無く、そんな状態で晩酌をし、酔いも廻り、程無く轟沈…。
晩酌にしても食事にしても、胃袋に入る量が明らかに減っており、
物凄く年老いた気がして、終末感、末期の様な感じがする。
まあ、初期高齢者だから致し方無いが。
布団に入るも、此の熱帯夜で寝られる筈も無く、熟睡なんぞ出来る訳も無く、
朝を迎え、矢鱈と眠く、疲労した儘、八時過ぎに起き出す。
一週間の疲労が一気に出たかの様な疲弊感で、断末魔の様な辛さ。
暑いと言うだけで、こんなにも苦痛を強いられるとは、夏は百害有って一利無し。
春の次は秋で良いだろ…。
午前中は極めて自堕落に、非生産的に過ごし、正午を過ぎ、漸く動き出す。
買い物がてら昼御飯をと思うも、此れと言って食べたいラーメンも浮かばず、
最近、身体が肉を欲しているので、先週の「ステーキ 宮」に引き続き、
今週末もクーニーを喰らおうと、二〇一一年十二月十八日以来、
実に、約六年六ヶ月振りに、丸太小屋風の造りの此方へと御邪魔する。
ハイジとおんじが出て来そうな店内に入り、席に通され、ヨッコイショーイチ。
或るブスの少女ハイジも吃驚だ…。
冷水を呷りつつ、御薦めが記された黒板を一瞥し、即決する。
「手ごねハンバーグトマトオニオン&牛の上ハラミカットステーキ」、素敵だ。
発注を済ませ、避暑地の山小屋にでも来たかの様な雰囲気を愉しむ。
此れならば、クララも立てそうだ。
「クララで勃った、クララで勃った」と、てにをはを間違えてしまいそうだ。
御案内迄に、僕は小児性愛者ではないので悪しからず…。
馬鹿は兎も角、発注を済ませると、厨房内からは、ぺったんぺったん、
ぺちぺちと、恐らく、独逸娘の尻を引っ叩いているであろう音が聞こえて来る。
出来上がりをヂッと待ち、十五分程で、ヂウヂウと音を立てた鉄板が遣って来る。
此れは素晴らしい肉祭りだ。
肉切りと肉刺しを不器用に駆使し、切り分け、さあ、肉を喰らおう。
ハンバーグは機械を使わずに全て手捏ね調理と言い、発注してから整形し、
肉汁を逃がさずにじっくり焼き上げ、熱々の鉄板の上に乗せると言う。
口に入れると、ふわっと軟らかく、挽き肉の粒子が解れて行く。
肉汁が口内で溢れ出し、蕃茄のテレレは酸味が爽やかで、さっぱりと頂ける。
此れに一五〇円を足し、「チェダーチーズダブル」を乗せれば良かったか。
白米には卓上の塩化鈉を振り掛け、肉と一緒に頬張れば至福だ。
こう言う洋食、肉料理には塩御飯が良く合う。
さて、続いては腹身肉だ。
口に入れれば若焼きで、中は限り無く生に近い状態で、生肉食感を味わえる。
肉襞を口に含んだかの様な肉肉しさ、生々しさで、全く以って卑猥に喩えるなら、
大陰唇のヴィラヴィラを舌で転がして味わうかの如く、粘膜の質感を堪能。
テレレも素晴らしく、「宮のたれ」に負けず劣らず、秀逸な味わい。
「自家製オリジナルおろし醤油」と言い、卸玉葱やら大蒜のコクと、
仄かな酸味と、円やかな醤油の味が心地好く、市販されたら購入するだろう。
腹身肉は亜米利加合衆国産と言うが、旨けりゃ良いわね。
付け合わせは玉蜀黍、隠元、じゃが芋、玉葱。
御飯、汁物、生野菜、一口分の自家製の実芭蕉ジュースが付き、おぢさん満腹。
会計を済ませて退店すると、厨房内から御店主の大きな声で見送られる…。