続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん つけめん 鶏の穴」【池袋】

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 ◎「雲丹を使った冷たいあえ麺 雲丹あえ」一〇五〇円

 …水曜日。
  日曜日に突如として発症した耳下腺炎も、抗生物質、炎症止め、痛み止め等、
  数々のイニシエーションを服用した御蔭で、何とか鎮静化し、
  何と無く違和感も解消し、発熱もせず、睾丸も腫れず、九死に一生を得る。
  タマーキンが腫れた所で、仕事を休む事は出来ないので、死ぬしか無いのだが…。
  週の真ん中もっこり水曜日の此の日も、とち狂った様な暑さで気が違いそう。
  脳味噌が蕩けて沸騰し、雲丹の様に成ってしまっている。
  と言う訳でも無いのだが、八月と言えば、昨年の衝撃が昨日の事の様だ。
  月替わりの限定ラーメンに、史上最高の「雲丹あえ」が登場したのが昨年だ。
  一年が早過ぎて、もう、様々な感覚が追い付かない…。
  能く能く考えると、此の真夏に蟹工船に乗船しないで済むと言うのが、
  こんなにも嬉しく、有難い事なのかと、沁沁と感じる。
  さて、今年の八月も「雲丹あえ」が登場すると事前に情報を仕入れて出向く。
  一応、今年の限定メニューを振り返ってみようかね。
  一月は「鶏白湯の担々麺」、二月は「ピリりと辛い味噌らーめん ちょいみそ」、
  三月は「とりちゃんぽん。」、四月は「Lemon~あっさりあえSOBA
  ペペロンティーノ風~」、五月は「酸味と辛味のハーモニー 帰ってきた
    さんらーたん。」、六月「アゴつけ」、先月「鶏冷やしらーめん サラッと。」。
  店頭には確りと貼り出されており、昨年より七〇円値上げされた様だ。
  貼り紙を見ると、売上の内の一〇〇円を西日本豪雨義援金とするとしてある。
  そう言う事ならば、何ら問題は無く、有り難味も増すと言うものだ。
  券売機で食券を購入するが、昨年は一〇〇円を足して大盛りにしたが、
  今年はと言うと、生憎、「大盛」の釦が売り切れと成っており、不可の様だ。
  胸焼け気味なので、並盛りで十分とばかりに、店内に入り、ヨッコショーイチ。
  食券を手渡し、冷水を受け取り、出来上がりをヂッと待つ。
  夏休みの所為か、ゆとり世代や御上りさんが多く、宛ら観光地だ。
  其の御上りさんに「雲丹あえ」の大盛りが配膳されたので、彼奴の所為で、
  大盛りが不可に成ったのだろうと、末代迄、呪ってやりたいと思う。
  そして、一〇分強で、僕の前にも磯の薫りが遣って来る。
  一年振りの御対面だが、並盛りの分、昨年よりは迫力に欠ける印象。
  其れでも気を取り直し、先ずは箸で全体を満遍無く、ざっくりと混ぜ合わせる。
  中心の温泉玉子を割り乍ら、全体に絡める様に、ざっと攪拌する。
  嫌らしい、卑猥な音をくちゅくちゅと立てつつ、来たるべき淫靡な瞬間を待つ。
  さあ、いざ、箸で麺を手繰り、此れを勢い良く啜ろう。
  冷水で〆られた麺はひんやりと清涼感が有り、此れに雲丹の風味が一気に、
  ヴワっと薫り、安価な雲丹の瓶詰めとは異なる、高級感溢れる味わいだ。
  極めて微かに感じる雲丹の苦味が心地好く、同時に磯の風味を引き立たせる。
  温泉玉子が更に円やかにし、コクを加えて呉れる。
  麺は平打ち麺で、モチモチっとした食感で、冷たい麺ならではの食感。
  通常の「白鶏らーめん」同様、「三河製麺」の物かは不明だが、
  腰と弾力が効いていて、此れは温かいよりも、冷水で〆た方が明らかに旨いな。
  具の鶏叉焼はぶつ切りで、表面が軽く炙られており、ゴロゴロ入っている。
  具は他に、刻み海苔、糸唐辛子、浅葱。
  今年もあっと言う間に食べ終えてしまい、胸焼け気味だったのが嘘の様。
  今月中、もう一度は頂きたいと思う程で、此れは毎年十二月の恒例、
  「カキとほうれん草のらーめん the オイスターズ」を凌ぐ逸品だ。