続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らー麺 つるや」【岡本】

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◆「らー麺 つるや」【岡本】

 ◎「つるやつけ麺」一〇〇〇円

 …昨日。
  土曜日から、生意気にも五連休を頂戴している。
  社会人に成って初めて、全社休業日に依る夏休みという物が設定され、
  昨年迄の蟹工船乗船生活だったら考えられない、真逆の様な夏だ。
  盆休みが有ると言うのは、実に有難く、本当に助かる…。
  そんな夏季休暇だが、別段、何の予定も無いので、取り敢えず、自動車を走らす。
  僕の唯一と言って良い趣味の「ケータイ国盗り合戦」の「夏の陣」、
  栃木県の「将玉泉」の「雀宮」、「第二公園」を攻略しようと北上する。
  新四号国道を駆使し、渋滞に嵌りつつも、十一時過ぎには宇都宮市北部に到着。
  宇都宮を訪れた目的は、「つるやつけ麺」を頂く為と言うのも有る。
  其の昔、仕事で栃木県を担当していた折、当時、壬生町に在った此方を発見し、
  「つるやつけ麺」を頂き、此れ以上のつけ麺は無いと感動し、足繁く通ったが、
  栃木県の担当を外れたりで、滅多に御邪魔する事が出来なくなってしまった。
  二〇一六年四月十六日に訪店するも、臨時休業で振られ、実際に頂いたのは、
  二〇一三年八月八日以来、実に、五年振りの再訪で、今回は確りと営業している。
  改装した様で、風除室に券売機が置かれ、先ずは食券を購入。
  「ラーメン 二郎」を模した「G麺」と言うのが有るが、此方では矢張り此れ。
  「つるやつけ麺」の釦を押っぺし、女中さんに手渡せば、五番手の模様。
  カウンター席の奥から詰めて座る様に言われ、素直にヨッコイショーイチ。
  厨房内を振り返って覗けば、ん!?御店主は居ない様だ。
  後に成って調べてみると、残念乍ら、創業者である御店主は引退し、
  運営は弟子に任せ、「サンフラットプロジェクト」と言う会社の手に渡ったと。
  御店主は未だ五〇歳前後だろうが、青春の味が無くなった様で寂しいわぃ…。
  さて、頂く際は未だ此の件は知らないので、配膳された「つるやつけ麺」に、
  具の盛り付けや麺が変わったなと言う印象だが、先ずは頂いてみよう。
  麺の上に配された具を全てつけ汁に移し、準備が整った所で、
  麺を手繰り、つけ汁にドヴンと浸し、勢い良く啜り上げる。
  前回、二〇一三年に、三年四ヶ月振りに頂いた際は、昔の物よりも、
  動物系が強めに感じられ、粘度もやや高目だったが、今回はと言うと、
  気持ち少し、壬生時代、宇都宮移転初期の面影も有り、昔の記憶を思い出す。
  動物系と魚介系の均整は取れているが、当時よりはやや魚粉が効き過ぎ。
  三温糖と思しき、嫌味の無い、上品なほんのりとした甘味は戻って来ている。
  麺はと言うと、胚芽の粒子が見て取れ、全粒粉の麺なのだろう。
  緩やかな縮れで、中太程度の太さで、程好い滑りが感じられ、啜り心地は良い。
  麺も昔とは違っているが、此れは此れで、今の麺と思って頂けば旨い。
  昔は、油断していると腹がくちくなるので、一心不乱に啜っていたが、
  量は三〇〇瓦と言うので、減量され、量感も然して感じない。
  具に取り掛かれば、此れ又、昔の具も凄かったが、今は如何だろう。
  叉焼はバラ肉を巻いた物で、蕩けると言う感じではないが、味付けも確りで、
  豚臭さは無く、赤身の部位はさっくりと、脂身の部位はぷるんとしている。
  厚味も其れ程ではなく、昔の物とは遠く及ばないが、及第点と言えよう。
  麺麻は極太の物が二本入り、シャクシャクとした歯触りが快い。
  味付け玉子は箸で持った瞬間、昔程の黄身がどぴゅっと飛び出す物ではなく、
  ねっとりと濃厚な感じの物であると分かり、齧ると案の定だ。
  味付けは甘目で旨いのだが、如何しても、最高に旨かった時を知っているので…。
  予想よりも簡単にぺろっと平らげ、最後はつけ汁をグイッと飲み干せば、
  器の底に魚粉が沈殿しており、きちんとプリン体を摂取する。
  創業者の御店主が引退し、味も往時の物とは違ってしまい、残念ではあるが、
  宇都宮に行った折には、必ず頂きたい絶品つけ麺と言って良かろう…。