続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん 㐂むらや」【上尾】

◆「らーめん 㐂むらや」【上尾】
 
 …今週も、えっちらおっちら、やっとこさっとこ、週末の休日に漕ぎ着ける。
  蒸し暑さに遣られ、ぢわりぢわりと生気を吸い取られている様な感じで、
  此の暑さが未だ二ヶ月は続くだろうから、大いに困る。
  一年の半分は夏なので、汗を掻かない身体が欲しい…。
  さて、明日は祖母の一周忌の法要で帰らねば成らない為、野暮用は今日の内に。
  買い出しに出た序に、先ずは昼御飯を済ませてしまおう。
  彼是と検索し、今年の七月七日に新規開店した此方が引っ掛かる。
  歳をして来て、塩ラーメンの様なあっさりした物を身体が欲する。
  勿論、叉焼を初めとして、具沢山で頂くが…。
  十二時半過ぎに到着し、隣の敷地の駐車場にすんなりと停めて店内へ。
  自動扉と見せ掛けて手動の引き戸を開けて中に入り、券売機と対峙する。
  一通り食券を購入し、席が片付くのを待ち、数分でヨッコイショーチ。
 
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 ◎「ノンアルコールビール」三五〇円+「おつまみ盛」四〇〇円
 …麦味の炭酸水と、摘みの盛り合わせが有るので、我慢出来ずに発注。
  まあ、月初だけしかこう言う贅沢は出来ないので、自らへの御褒美だ。
  手酌で麦炭酸水を呷ると、何とも魅惑的な摘みの数々が遣って来る。
  麺麻は極太で、シャキシャキと快い歯触りで、味付けは甘目の薄味で上品。
  鶏叉焼は胸肉で、しっとりとして軟らかく、パサつきとは無縁。
  叉焼は表面が軽く炙られて香ばしく、脂身がこってりと味が濃くて重厚で、
  脂の肌理が細かく、赤身の部位は肉肉しさも有り、此方も軟らかい。
  叉焼一枚と味付け玉子はラーメン用に取って置こう。
 
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 ◎「昆布水の淡麗塩つけ麺」八五〇円
 …さて、ラーメンはと言うと、初訪店なので無難に「塩らーめん」をと思うも、
  浅ましい人間なので、「本日の限定麺」の白板に惹かれてしまい、
  七月二十一日に御邪魔した小山の「中華そば 一楽」でも限定メニューだった、
  「昆布水の細つけそば 塩」を泣く泣く見送り、気には成っていたので。
  「昆布水」に浸したつけ麺と言うのを聞いた事は有るが、昆布水童貞なので…。
  麦炭酸水の五分の四を飲んだ所で、麺、つけ汁、具の三つの器が配膳される。
  いやはや、何だか大御馳走の様だな。
  先ずは、具の叉焼、鶏叉焼、麺麻、葱、残して置いた叉焼、味付け玉子を、
  コンソメスープの様な色合いのつけ汁に、全て移してから啜ろう。
  其の名の通り、昆布水に浸かっている麺を手繰り、つけ汁にドヴンと沈める。
  此れを勢い良く啜れば、おっ、何なんだ、此の心地好い滑りは!
  此れが昆布水と言う奴か。
  昆布から溢れ出た滑りが丸で、石鹸王国でローションプレイをしているかの様だ。
  仄かに昆布の香りが鼻腔に伝わり、唇にはぬるぬるが残り、何とも卑猥だ…。
  つけ汁は塩ダレがキリっと引き締まり、膨よかな出汁はと言うと、
  大山地鶏のガラを基本とした無化調を売りにしており、拘りが垣間見える。
  滋養に満ち溢れた旨味が何とも味わい深く、淡麗の名に相応しい。
  麺はと言うと、国産小麦一〇〇パーセントの自家製麺と言う。
  店内には、国産小麦が袋で堆く積まれ、製麺機も見える。
  緩やかな縮れの効いた太麺は、噛むとミシミシと音がしそうな程。
  噛み応えが有り、尋常ではない腰が有り、キュッと引き締まった高気密な麺。
  平壌冷麺に匹敵する様な腰ではなかろうか。
  具の数々は、つけ汁の熱を纏うと、より一層軟らかさが増し、蕩ける食感。
  手の込んだ、実直で丁寧な仕事振りが窺える。
  残して置いた味付け玉子は、味付けは薄味で、つけ汁の上品さを害わない。
  黄身はどぴゅっと飛び出はしないが、ねっとりと濃厚。
  最後は、昆布の出汁が溶け出した、滑りの有るつけ汁をグイッと飲み干し、
  プクマンで平らげ、又一段と肥える小太りおぢさん…。