続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らーめん 改」【蔵前】

 
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◆「らーめん 改」【蔵前】
 
 ◎「味玉煮干つけ麺」九二〇円
 
 …火曜日。
  つい此の間、マッカーサーが来たと思ったら、もう六月だ。
  今年の半分が過ぎ去ると言う、恐ろしく、由々しき事態に困惑している。
  其れに加え、週末の休日も既に日曜日と言うのにも、大いに弱っている。
  僕が一体、何をしたと言うのだ。
  嗚呼、桑原桑原…。
  さて、災難除けの御呪いが済んだ所で、話は遡って火曜日。
  此の日は偶さか、独りぼっちで昼休憩に出る事が出来、心置き無く、
  羽を伸ばし、外気を吸いに、束の間の気分転換、命の洗濯へと出掛ける。
  週も改まり、月曜日の定休日も過ぎたので、御馴染み、お気に入りの此方へ。
  最早、安心、安定の味なので。
  店に到着すれば、店外に待ちも無く、店内に入れば、おおっ、空席が有る。
  何たる幸運と、人生の残りの運を使い果たし、券売機で食券を購入。
  最近は限定ラーメンの案内も来ないので、六日振りだが、何時もの釦を押っぺす。
  女中さんに食券を手渡し、促された席へとヨッコイショーイチ。
  冷水を汲み、グイっと呷り、真夏の陽気なので、身体を冷却する。
  厨房内は男性二人、女性一人体制で、階上でも仕込みを行っている模様。
  一〇分強で、おどろおどろしい洋灰色をしたつけ汁と麺が差し出される。
  何度見ても心丈夫な佇まいだ。
  麺の上に配された海苔と、肉襞色をした叉焼をつけ汁に移すが、
  叉焼はどっぷりと浸すと熱が入ってしまうので、半分程をつけ汁に浸け、
  半分は器にデロリと掛ける様にして置いたら、麺を手繰って啜ろうではないか。
  相も変わらず、煮干しの味わいがガツンと刺激的で、脳味噌が揺さ振られる。
  煮干しの蘞味も感じられるが、絶妙な線で抑えられ、もっと強烈でも良い。
  如何せん、プリン体偏愛者なので…。
  此方は青梅の名店、鯛と海老で有名な「らーめん・つけめん いつ樹」、
  支店の「らーめん 五ノ神製作所」の御出身と言う事で、「貝塩らーめん」含め、
  魚介系の使い方が絶妙で、培った手法が確りと活かされているのであろう。
  動物系も侮る勿れ、ドロッと粘度も有り、出汁も確りと効いている。
  柚子の香りが微かに感じられ、刻み玉葱の甘味も一緒に絡んで来る。
  麺はと言うと、全粒粉入りの太麺で、つけ汁が否が応でも確りと纏わり付く。
  色味はやや茶色を帯びており、粉の風味が感じられ、麺自体に旨味が有る。
  確りと冷水で〆られ、水切りも抜かりが無く、もっちりとした腰と弾力、
  むっちりとした張り、つるっとした喉越し、全てに於いて秀逸。
  さあ、肉襞色をした低温調理の叉焼はと言うと、頗る卑猥で辛抱堪らん。
  むっちりとして、パーンッと弾ける若い婦女子の太腿の様な質感。
  尤も、其れを味わった事は無いので、飽く迄も想像に過ぎないが…。
  味付け玉子は、既に罅が入っていたので、一口齧ると割れてしまう。
  ねっとりとした黄味は円やかで濃厚、味付けは甘目。
  具は他に細目の麺麻、海苔、葱。
  最後はつけ汁とグイッと飲み干し、足の親指を悦ばせ、午後の業務戻る。