続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「麺処 花田」【池袋】

イメージ 1

◆「麺処 花田」【池袋】

 ◎「味噌つけめん」八九〇円

 …木曜日。
  如何も、一週間が果てし無く永く感じられ、五日間を乗り切るのは容易じゃない。
  経験の乏しさや、人見知りの激しさ、人間関係の怖さ等々が圧し掛かり、
  常にびくびく、おどおどと、隠れんぼで鬼が過ぎるのを息を殺して待つ様に、
  縮こまって労働するのは、心身共に良い訳は無いが、如何にも成らない歯痒さ。
  此の日は、気の合う同僚の方が居たので、昼御飯がてら愚痴を零そうと思うも、
  出掛けるからと、昼前に外勤に出てしまい、精神的癒しを失くす…。
  と言う訳で、昼御飯は十四時過ぎに独り、池袋の街を徘徊する。
  独りで昼御飯を食べると分かってから、脳内、口内は此方の味噌つけ麺か、
  「開楽」のカイデーなザーギョーに支配されるが、近場の此方に決定。
  行列の塩梅を気に病んだが、十四時一〇分過ぎの為、四、五人の待ちに留まる。
  先に店内の券売機で食券を購入し、行列最後尾に接続し、食券の改札を受ける。
  どっちみち、「小ライス付けますか?」と訊かれ、堪え性も無いのだから、
  今回は初めから「野菜、小ライスで」と御願いし、痩せる意志を放棄する…。
  一〇分強、外で薄ぼんやりと待ち、漸く、カウンター席にヨッコイショーイチ。
  中華鍋に近く、おっ、久し振りに社長自らが鍋を振っている様で貴重だ。
  厨房内は相変わらず、四、五人が入れ替わり立ち替わり犇めき合い、
  忙しなく労働しているが、社長が居る所為か、緊張感が張り詰める。
  昔はこんな変なピリピリは無かったのだが…。
  着席から一〇分強で、八月二十三日以来、約三週間振りの御対面。
  最早、人気店、行列店なので、時間を外すか悪天候の日しか無理なので。
  蓮華を退かし、先ずは麺を手繰り、茶色いつけ汁にドヴンと浸して啜る。
  嗚呼、矢張り、何度頂いても、此の味噌つけ麺は変わらず旨いな。
  粘度が高いドロドロのつけ汁は、大蒜のパンチが微かに伝わる。
  厳選された拳骨、鶏ガラ、モミジを合わせて煮込んだ後、豚足、
  背脂を入れたスープに細かく切った玉葱、人参、長葱の青い部位、
  じゃが芋、出汁昆布を加え、野菜を潰し乍ら六時間以上煮込み、
  スープを一日冷やして完成させると言う、「花田系」と謳う濃厚な味わい。
  野方の「味噌麺処 花道」の流れを汲み、新規開店以来、魅了されている。
  麺は「三河製麺」製の太麺で、茹で時間に一〇分を要する。
  噛むとミシミシと音がしそうな程で、ギュッと引き締まって、詰まった感じ。
  高気密で、弾力が強く、強靭な腰が力強さを感じさせ、噛んで愉しい麺だ。
  炒め野菜は熱熱で、猫舌には酷で、火傷しそうな程だが、だからこそ旨いのだ。
  具の刻み叉焼は、とろとろの部位も含まれ、此れを御数に白米を頬張る。
  即席の味噌叉焼丼に成り、矢張り、「半ライス」は必須だな…。
  麺麻は存在感が希薄だが、地味乍ら良い。
  最後はドロッドロのつけ汁を飲み干し、一週間分の野菜を摂取して退店。