◆「麺処 花田」【池袋】
◎「味噌つけめん」八九〇円
…水曜日。
今週は何だか体調が思わしくなく、ずっと重苦しさが付き纏う。
胸焼けが酷く、胃痛も時折襲い、空腹感は感じるのだが、食欲が湧かない。
此処数年、ずっと胸焼けが断続的に有り、消化器系には不安が有る。
喉が絶望的に弱く、歯磨きでさえ嘔吐いて涙ぐみ、毎回大粒の涙を流す程の為、
上部消化管内視鏡なんて絶対に無理なのだが、遂に遣らないと駄目かしら。
さて、話は遡って、真ん中モッコリ水曜日。
先週末からずっとこんな調子なので、如何も、食べたい気持ちが起こらず、
火曜日は「小諸そば」で簡単に笊蕎麦を立ち喰いで済ませ、此の日は、
幾らか快方に向かい、食べたい気持ちが起こり、池袋の街を彷徨う。
そんな中、此方の行列が少ないのが見え、二週連続で突入してみる。
店内の券売機で何時もの食券を購入し、行列最後尾に接続する。
食券を手渡し、何故か、「野菜、半ライスで」と告げてしまう。
胸焼けが続いているにも拘らず、「半ライスは如何ですか？」と訊かれた際、
「結構です」と断るのも忍びないので、其れならば初めから御願いしようと…。
店外で一〇分程待たされ、案内されてヨッコイショーイチ。
冷水を呷り、中華鍋から立ち上る炎を薄ぼんやり眺め、出来上がりを待つ。
今回は社長の姿は無く、変な緊張感にも包まれずに店員氏も労働している。
一〇分程で、六日振りのつけ麺が配膳され、いざ、啜らん。
蓮華を退かし、先ずは麺を手繰り、茶色いつけ汁にドヴンと浸して啜る。
嗚呼、矢張り、六日振りでも此の味噌つけ麺は変わらず旨いな。
粘度が高いドロドロのつけ汁は、大蒜のパンチが微かに伝わる。
厳選された拳骨、鶏ガラ、モミジを合わせて煮込んだ後、豚足、
背脂を入れたスープに細かく切った玉葱、人参、長葱の青い部位、
じゃが芋、出汁昆布を加え、野菜を潰し乍ら六時間以上煮込み、
スープを一日冷やして完成させると言う、「花田系」と謳う濃厚な味わい。
本当は此れに大蒜を入れたいのだが、仕事中なので自重せざるを得ないのが残念。
麺は「三河屋製麺」製の太麺で、茹で時間に一〇分を要する。
噛むとミシミシと音がしそうな程で、ギュッと引き締まって、詰まった感じ。
高気密で、弾力が強く、強靭な腰が力強さを感じさせ、噛んで愉しい麺だ。
此の麺の密な感じは、本当に良いな。
炒め野菜は熱熱で、猫舌には酷で、今回も軽く火傷してみる…。
最後はドロドロのつけ汁を飲み干し、少し胸焼けを悪化させて退店する…。
