続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「とんこつラーメン 御天 千駄ヶ谷店」【代々木】


 …昨日。
  待ちに待った、週に一度、唯一の生きる希望である週末の休日を迎える。
  金曜日の晩から土曜日の午前中迄が最も心安らぐ時で、徐々に気が重くなり、
  重度のサザエさん症候群に蝕まれ始めると言った塩梅。
  そんな休日の初日の土曜日だが、仕事絡みの野暮用が有り、九時半に家を出、
  都内へと出掛け、一応の義理を果たし、十三時前には役目を終える。
  さて、帰り乍ら、昼御飯を頂こうかね。
  目星は付けてあり、「井草本店」に一〇年以上前に一度だけ御邪魔した事の有る、
  本場の博多長浜ラーメンが頂ける、「千駄ヶ谷店」に初訪店。
  二〇分以上歩き、何とか、明治通り沿いの此方へと辿り着く。

イメージ 1
 ◎「生ビール(中)」五〇〇円
 …自動扉を開けて中に入れば、十三時過ぎだが、先客は一組二名のみ。
  店内には芳醇な豚骨臭、否、獣臭、家畜臭が充満しており、深呼吸してみる。
  カウンター席にヨッコイショーイチし、御店主に先ずはルービーを発注。
  瓶か生かを訊かれ、「生で」と御願いする。
  歩いて火照った身体を冷却する様に、グイっと呷り、一息吐く。
  献立表を眺め乍ら、ラーメンに思いを馳せる。

イメージ 2
 ◎「きくらげラーメン」八三〇円+「替玉」一二〇円+「替玉」一二〇円
 …麦酒を半分程頂いた所で、ラーメンを発注しよう。
  僕の中で、豚骨ラーメンの一番店の「よかろうもん」で頂くのと同様、
  木耳の入った此方にしてみよう。
  茹で加減は、初っ端なので普通で御願いする。
  発注から数分で、馨しい芳香を漂わせたラーメンの御出座し。
  「よかろうもん」や「なんでんかんでん」の様に、海苔に印字は無い。
  先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
  もう、一〇年以上前の記憶なんぞ、銀河の彼方、何億光年も先に消えたので…。
  一口啜ると、ん!?苦味が強いぞ。
  とろみが有り、豚骨純度一〇割の濃厚なプースーなのは間違い無いが、
  何だろう、寸胴の中で豚骨が焦げ付いたかの様な苦味を感じる。
  まあ、徐々に慣れて来たので問題は無いが、他の高名なラーメンヲタク、
  美食家の方々の評釈にも同様の物が有り、僕が馬鹿舌ではない様だ。
  卓上の辛子高菜、紅生姜、擂り胡麻を投入し、気分を変えてみよう。
  麺を手繰れば、細麺の博多麺で、バツっと千切れる食感は良い。
  ゴワゴワとした低加水の感じが良く、此れぞ、博多ラーメンと言った趣き。
  尤も、博多に行った事は無いが…。
  木耳は刻まれた物で、「よかろうもん」の様に、刻まない丸の儘の方が好み。
  然し、コリコリとした歯触りが心地好く、不老長寿の珍味たる旨さだ。
  叉焼は小さ目で、昔の「よかろうもん」の様なパサつき気味の物。
  さて、折角なので替え玉を御願いしよう。
  「スーパー粉落とし」、「湯気通し」は無いが、「粉おとし」が有るので。
  サッと湯掻いた麺を攩笊で丼へと投入して呉れる。
  卓上のラーメンダレを廻し入れ、全体を馴染ませてから啜る。
  より一層ごわごわとして、噛むと歯にくっ付く様な食感が心地好い。
  次に来られる保証が無いので、もう一回、替え玉をしてしまおう。
  だから痩せないのだが…。
  汗だくで食べ終え、其の昔、「よかろうもん」を初めとして、
  大塚の「博多長浜らーめん ぼたん」、板橋の「博多まるきんラーメン」等、
  数々の豚骨ラーメン店を食べ歩き、「博多長浜らーめん 田中商店」に憧れた、
  当時の記憶を思い出しつつ、代々木駅へと向かうトンコツおぢさん…。