◆「ラーメン二郎 池袋東口店」【池袋】
◎「ぶた入りラーメン」八〇〇円
…火曜日。
今週は兎にも角にも、水曜日に発覚したちょんぼが大きく圧し掛かり、
久し振りにどんよりと落ち込み、心が震える思いで、生きた心地がしなかった。
死んだ方が増しだと、自分の情け無さを大いに恨む。
さて、話は遡って、大ちょんぼ発覚前の火曜日。
週が明けて二日目だが、週末の休日が待ち遠しくて仕方が無い。
其れ迄の間、如何に心の均衡を保ち乍ら過ごせるかを考える事に余念が無い。
と言う訳で、早目に心の癒しである此方に御邪魔しよう。
「塩そば専門店 桑ばら」の「秋刀魚節と香油の雲呑つけそば」も惹かれたが、
前日に「メンマチョモランマ五分で実家のそば」を頂いたばかりなので自重…。
十四時十四分に到着すれば、先客は七人と御の字。
相変わらずゆとり世代や、携帯電話に夢中で行列の隙間を詰めない馬鹿も居る。
全く周りを見ていない、見えない、気を遣えない人間は周囲の迷惑だ。
きっと、そう言う人生を送って来て、此れからもそうして生きて行くんだろう。
調理担当氏の「外の方も中に入って下さい」の言葉に漸く気付く始末。
店内に入る事が出来、券売機で何時も通りに食券を購入し、蓮華を取り、
冷水を汲み、食券の改札を受け、五分待ち、端っこの席にヨッコイショーイチ。
食券を提示し、麺の硬さを訊かれて「普通で」と御願いし、出来上がりを待つ。
今回も前倒しでの調理が進んでおり、客の回転が悪いのも手伝って、
後続の待ち客の席が空く前にラーメンが出来上がりそうな勢い。
着席から二分で無料の乗せ物を訊かれ、「脂で」と告げる。
丼を受け取れば、すっかり見慣れた盛り付けと脂の量。
今日も今日とて、平常運行で安心だ。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
何も心配する事は無く、表面には程好い厚さで油層が構築されており、
中程度の乳化度合で、円やかなコクを感じつつも、醤油ダレの切れも有り、
安定感の有る味わいが、末梢神経に迄、隅々に行き渡るかの様な旨さ。
此の味を豚の出汁が薄いだの、プースーが弱いだの安っぽいだの言いたい放題の、
高名なラーメンヲタクや美食家の方々は当然乍ら、同程度のラーメンを、
自分で作る事が出来るのだろうし、偉いから点数や星を付けられるのだろうな。
そんなに文句を言うなら来なきゃ良いのに、味を知ってて来て文句を言うとは、
理解に苦しむ事ばかりで、何様なのか、あっ、殿様なのかな？
さて、そんなのは放って置き、味付け脂を御数にして野菜を頬張ろう。
ぷるんぷるんの脂塊は膠原質たっぷりで、甘味が有り、醤油ダレも染みている。
野菜のさっぱり感を味付け脂が補完し、味付け脂のこってり感を野菜が中和。
嗚呼、毎度毎度、一々旨いな。
麺を引っ張り上げて啜れば、表面はぬるっとした滑りが有り、
ややざらついた口当たりで、粉の風味が確りと感じられる自家製麺。
硬めで発注せずとも、モキモキとした食感が心地好く、噛んで愉しい麺。
麺の旨さも此方の魅力でもある。
豚はと言うと、此処最近は似た様な形状、肉質が続いている。
腕肉だろうか、赤身の部位はしっとりとして、パサついているとは言い難く、
脂身の部位も適度に付着し、プルンとして旨く、端っこの部位も入っている。
今週も前半の内に頂けて良かった。
翌日からは食欲が無くなる事態に成るから…。
