続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「玉淀」【寄居】

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■「玉淀」【寄居】

…先程の長瀞・岩畳より下流に位置する。
 荒川が自然に作り出した独特の地形で、埼玉県指定の名勝になっている。
 僕は、個人的に何故か此の場所が非常に好きで、癒される。
 此処も年に一度は訪れているだろうか。
 特に夏は、夕暮れ時になると対岸の山からは蜩の鳴き声が、
 蝉時雨となって降り注ぐのが何とも趣深くて良い。
 古き良き日本の夏と言う感じ。
 川風は涼やかで、思わず川面に石を投げたくなる。
 又、川の流れを只じっと見ているだけでも良い。
 水深の深い所は濃い緑色をしており、翡翠の様に綺麗だ。
 山の向こうに消えて行く夕陽を見るのも良いだろう。

 此処「玉淀」に関して、僕には密かな夢が有る。
 玉淀を見下ろせる所に「京亭」と言う料理旅館が有る。
 メインは鮎を使った料理を出す割烹だが、宿泊も可能で、三部屋のみ用意されている。
 此の「京亭」に泊まるのが僕の夢だ。
 池波正太郎も泊まった宿の様で、<文豪>の香りが漂い、
 何とも堪らない風情を醸し出している。
 夏の夕暮れ。
 浴衣に身を包み、玉淀を見下ろしての夕涼み。
 隣りには団扇で風を呉れる女性が居れば尚良い。
 蜩の鳴き声、蚊取線香の匂い。
 あわよくば、此処から「玉淀水天宮祭」の花火を見る、
 そんな夢が死ぬ迄に叶えられれば素敵だと思う…。