続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「なんつッ亭」【渋沢】

http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php
◆「なんつッ亭」【渋沢】


 ◎「らーめん」七〇〇円

 …今日から六月。
  僕の中では個人的にカウントダウンが始まった感じで、最後の出張へと出掛ける。
  渋沢での仕事を終え、富士宮へと移動する前に昼御飯を済ます。
  渋沢と言えば、此方を差し置いて他無い。
  先月は余りに困窮していた為、自主規制でカップラーメンに甘んじたが、
  今回は、此れで最後に成るかも知れないのでしっかりと訪れておく…。
  「うまいぜベイビー!」の看板を目指し、店内に入ると一〇名強の先客。
  三月十二日以来と、実に久し振りの為、此の程度の待ちは全く気に成らない。
  待機用のベンチに座ると直ぐに注文を訊かれ、毎度の「らーめん」を御願いする。
  一瞬、「味付け玉子」を付けようかと言う悪巧みが脳内を過ったが、
  週末に呑み過ぎで使い過ぎた感が有るので、此処は堪えて「らーめん」のみで我慢…。
  一〇分強でカウンター席に通され、更に五分程でラーメンが遣って来る。
  熱いのでと、店員さんがカウンター席に丼を下ろして呉れる。
  実に八十一日振りに、此の黒々としたラーメンと対峙する。
  嗚呼、懐かしい…。
  さあ、早速、心置き無く頂こう。
  蓮華で、其のマー油で黒ずんだスープを掬って啜る。
  臭味の無い、円やかでコクの有る豚骨スープと、マー油の仄かな苦味の組み合わせ。
  嗚呼、旨い…。
  クリーミーなスープと、香ばしいマー油、此れが何とも癖に成る。
  此れをしっかりと絡ませて、麺を箸で手繰る。
  店内に設えられた製麺室で打たれる自家製の麺はストレート。
  細過ぎず、モッチリとした食感が感じられる程の太さ。
  麺自体に旨さが有り、粉の温度、かん水の温度、湿度、天気に因って調整して麺を打つと言う。
  具は、シャキシャキとサッパリとした萌やし、浅葱、
  そして、自家製醤油ダレに漬け込んだと言う叉焼
  少々、パサパサ感が有るが、スープに十分に浸してから齧ると、此れ又、良い。
  久し振りに頂いたラーメンは、存分に旨さを堪能出来る味。
  此れがもう頂けなくなるのかと思うと、切ない…。