続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン ひかり」【川越】

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◆「ラーメン ひかり」【川越】

 ◎「野菜つけめんチャーシュー」一一三〇円

 …土曜日からの五連休も、遂に、到頭、最終日、終焉を迎えてしまう。
  あれ程、此の五日間を待ち焦がれたのに、残酷な迄、あっと言う間に、
  いとも簡単に終わってしまい、此の上無い絶望感の淵に居る。
  丸で、玉音放送を聴いたかの様に、心の中は終戦記念日だ…。
  最後の一日、蝉に成った気分で、有意義に、精一杯生きようと前日から誓う。
  朝は七時過ぎに起床し、量販店の開店と同時に買い出しに出掛け、
  一〇時半過ぎに一時帰宅の後、直ぐに家を飛び出し、最後の昼餐へと向かう。
  盆時期で何処も彼処も休業中だが、今日から営業再開の店を探し当てる。
  一月九日以来、約七ヶ月の御無沙汰、「頑者」系列の此方だ。
  十一時半開店の一〇分以上前に到着すれば、何てこったい、駐車場は僅かの空き。
  居るわ居るわ、此の灼熱の暑さと言うのに、店頭には十三人の待ち。
  送り盆、終戦記念日と言うのに、暇と言うか、馬鹿と言うか、
  余程、家に居られない事情が有るのか、揃いも揃って列を成している。
  斯く言う僕も其の一人だが…。
  先ずは券売機で食券を購入し、庇の下や、設えられた日除け傘の下、
  大型扇風機の前は先客達に独占され、日陰の無い炎天下で焼け焦げる思いで、
  軽く手足が痺れそうに成り乍ら待ち、開店五分前に食券が回収される。
  何時もの好感接客此の上無い、接客業の鑑、御手本の様な女性店員氏が、
  「暑い中、申し訳有りません」と一々丁寧に付け加え乍ら回収して行く。
  どんだけ清々しいんだよ!と突っ込みたくなる程。
  定刻から遅れる事一分で開店、僕は十一時三十三分に入店、ヨッコイショーイチ。
  厨房内は専務氏と男性店員氏、其の補助、秘書役で女性店員氏が脇を固める。
  注文の順番、脂少な目等の客の好み、外の待ち客の人数から、
  入って来た自動車の台数迄、事細かに必要な情報を専務氏と男性店員氏に伝達。
  背後を通る際は必ず声掛けをし、提供の順番が前後する際は必ず断りを入れ、
  きびきび、ちゃきちゃきと、手際良く、常に笑顔で、非常に甲斐甲斐しい。
  いやはや、貴重な人材であると思う。
  そして、入店から二十八分で、久方振りの「野菜つけめんチャーシュー」登場。
  相変わらず、巨大な肉塊、ハンバーグの様な、解し叉焼の団子が威圧的だ。
  先ずは麺を一、二本と少な目に手繰り液体部分に浸すのは困難な状況なので、
  炒め野菜の上に乗せて一緒に啜る、否、頬張るしか手立てが無い。
  麺を多く手繰ってしまうと、浸せないのも勿論だが、炒め野菜、巨大な肉塊と、
  余りに具の方が多いので、最後、具が大量に余ってしまわない様に調整が要る。
  中華鍋で一気に炒められた野菜はと言うと熱熱で、唇の端っこを火傷しそうだ。
  黒胡椒が効いており、爽やかな辛味が印象的で、野菜嫌いでも苦も無く頂ける。
  つけ汁は豚骨が基礎だが、こってりし過ぎず、寧ろ、サラッとした仕上がりで、
  大量の炒め野菜の旨さが損なわれない、其の旨さが活かされている感じ。
  久し振りに頂くと、殊更、其の旨さに魅せられる。
  麺は御馴染みの平打ち麺で、表面はツルツルし過ぎず、僅かにざらつきが有り、
  粉の風合い、旨さが感じられ、モチッとした食感が実に心地好い。
  此の炒め野菜たっぷり、あっさり目の豚骨のつけ汁には、矢張り此の麺だな。
  並盛りで二八〇グラムと言うが、具が余りに多いので、寧ろ少なく感じる。
  さて、肉塊だ。
  刻み叉焼、解し豚を団子状に丸めて固め、表面は軽く炙られてカリッと香ばしい。
  此の肉の山を徐々に崩す様にして食べ進めれば、もう最高だ。
  ホロホロに解れ、キュッと噛み締めたくなる肉の繊維は味が染みている。
  食べても食べても無くならない程で、「無限叉焼」の様相。
  途中、卓上の卸大蒜を投入して啜れば、パンチが効いて旨さが増幅する。
  一心不乱に啜り続け、最後はつけ汁をグイッと飲み干して御馳走様。
  食べ終えると腹がくちいが、満足感は尋常ではない。
  最早、普通の「野菜つけめん」では満足出来ない身体に成ってしまった…。

~御負け~
三貫清水緑地。
蜩を求めて出掛けるも、流石に日中は居らず断念。
日の入り直前、十八時半前に再訪すると、今夏の夢である蜩の声を聞く事が出来た。
夏は大嫌いだが、蜩の鳴き声は、心が震える程に好きだ…。
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