続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「うなぎ 魚庄 大宮店」【土呂】

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◆「うなぎ 魚庄 大宮店」【土呂】

 

 ◎「鰻重(並)」二六〇〇円

 

 …昨日は有給休暇を充て、総合的健康診断を受診した為、実質的に四連休。

  其れももう二日目かと思うと、苦しさと切なさと心細さしか無い。

  昨晩は久し振りに鯨飲馬食したので、今朝は起きられず、八時過ぎに這い出す。

  風呂に入って身を清め、全うな人間に戻り、午前中は極めて自堕落に、

  非生産的に過ごすが、十一時にホスピタりに出掛け、正午に帰宅。

  今日は大人しく、ヂッとして居ると決めたが、家に居ても昼御飯が無い。

  食事を摂りに外に出るが、連休と言う浮かれ気分から、如何しても贅沢したくなる。

  と言う訳で、昨年七月一日以来、一年二ヶ月振りに此方へ。

  蓮田に本店を構え、創業明治十六年と言う老舗だけに、味は一級品だ。

  十三時半に迫ろうと言う時間に着けば、前回の様な大勢の待ちは無く、

  狭い食卓席で良ければ空いていると言い、問題無いのでヨッコイショーイチ。

  女中さんから、狭くて申し訳無いと謝られ、献立表を見て発注。

  前回の初訪店時は「上」を頂いたが、今回は「並」で我慢、我慢…。

  受注してから鰻を捌くと言うので、此処は一つ、じっくりと腰を据えて待つ。

  緑茶を啜りつつ、二〇分程経った頃合いで、御重が配膳される。

  高まる期待を胸に、御重の蓋を開けてみよう。

  シマウラのローターがバコタマテをプンオーするかの様に。

  もくもくと煙りは上がらず、何とも馨しく香ばしい薫りが立ち上る。

  前回の「上」と比較したら何だが、白い部分が多いのは致し方無い事と理解。

  矢も楯も堪らずに箸を入れれば、いとも簡単に千切れる軟らかさ。

  一口大にして、此れを頬張れば、此の上無い至福が訪れる。

  毎日厳選された新鮮な鰻を仕入れ、注文が入ってから鰻を捌き、

  創業当時からの秘伝のタレでじっくりと焼き上げると言う拘り。

  皮はパリッと香ばしく、高温の炭火でじっくりと焼き上げられたのが窺え、

  中は驚く程にふっくらとして肉厚で軟らかく、歯が要らない程の蕩ける食感。

  タレは甘目だが、諄さや甘ったるさは無く、あっさりとさえ感じる。

  卓上の山椒を少し多めに振り掛ければ、痺れる刺激と薫りが心地好い。

  米の炊き加減も絶妙で、軟らか過ぎず、気持ちやや硬めでぱらぱら感が有る。

  かと言って、パサついてる訳でなく、ふっくらとした艶々と輝いている。

  御香香も豪勢で、奈良漬け、紅生姜、牛蒡、胡瓜、甘藍と入る。

  肝吸いは薄味だが、上品で宜しい。

  食べ切ってしまうのが惜しいが、あっと言う間、一瞬で平らげてしまう。

  石油を掘り当てたなら、もう少し頻繁に鰻が頂ける様に成るかしら。

  とは言え、石油の掘削作業すら始めていないが…。