◆「麺屋 なると」【日進】
…木曜日。
此の日は諸般の事情で有給休暇を申請しての休日。
とは言え、パーソナルなコンピューターを持ち帰ったので、朝から普通に、
何時も通りに仕事をして、普通に電話も掛かって来るので、休日の感覚は希薄…。
前日は朝から体調不良で、ふらふらで十八時前に退勤すれば、三十七度の高熱。
其の余波を引き摺りつつ、具合は芳しくないが、十三時も廻ったので昼御飯。
検索してみると、昨年末十二月二十一日に新規開店した店が有る事を知る。
すっかり引き籠り生活なので、全く気付かなかった…。
好天の中、機能回復訓練も兼ね、ちょいと徘徊と洒落込み、現場へと到着。
数年に亙って長らく空き家と成っていた「まんぷく亭 祥太」の跡地で、
「鮨処 いっしん」さん出身の御主人の「海鮮料理 和」の右隣。
硝子戸を開けて店内に入れば、何てこったい、数名の待ち。
一先ず食券を購入し、待機用の椅子で暫しぼんやりする…。
◎「瓶ビール」五〇〇円
…「替え玉」、「和え玉」、残ったプースーに投入する「ライス」も有る為、
回転率は余り良くなく、十五分程で何とかヨッコイショーイチ。
程無くして瓶麦酒が配膳され、解熱したばかりの病み上がりだが、
休日に昼間っから呑まなくて如何するとばかりに、手酌で飲り始める。
此の日最初の食事がプリン体とは、此れも一興…。
◎「特製濃厚煮干しそば(醤油)」一〇〇〇円
…麦酒が半分程に成った所で、厨房内の御主人からラーメンが差し出される。
人当たりが良く、好感接客が心地好い。
手元へと丼を下ろせば、煮干しラーメン特有の洋灰色よりはややロイクー。
先ずは蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
ややとろみが有り、煮干しの味わいがガツンと押し寄せる。
九州産の大型で脂の少ない最高級の片口鰮の煮干しをふんだんに使い、
苦味や蘞味は無く、旨味だけを強烈に感じられる一杯に仕上げたと言う。
北千住の名店「麺屋 音」の御出身と言い、鶏白湯と煮干しの組み合わせを継承。
麺は細麺で、噛むとパツンと千切れる食感が良く、此れは中々良いぞ。
低加水のもそもそした感じが堪らなく好きだ。
具はと言うと、鶏叉焼が標準装備。
表面が軽く炙られており、皮目が香ばしく、甘辛い味付けで軟らかい。
そして、「特製」には「とろ豚」が入り、膠原質たっぷりのぷるんぷるん、
とろっとろで、ねっとりと濃厚で、歯が要らない軟らかさ。
麦酒が進んで仕方が無い…。
中盤、卓上に配置された自家製マー油を投入すれば、香ばしさとコクが増す。
普通、マー油は有料の店が殆どだが、置かれているのは有難い限り。
味付け玉子は齧ると同時に黄身がどぴゅんと発射する程の半熟加減。
具は他に海苔、鳴門、刻み玉葱、柚子片、葱。
「和え玉」を頂きたい心持ちだが、年老いて小食と成ったので自重…。
最後はプースーを全て飲み干し、再訪を確信して退店。
「つけ麺 弐★゛屋~にぼしや~」もうかうかして居られないな…。