続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「つけ麺 弐★゛屋~にぼしや~」【日進】


 …生きる支えだった週末の休日も、容赦無く、打っ手切る様に終わろうとしている。
  此の日曜日の夕方の途轍も無い心許無さと来たら、心がぞみぞみして来る…。
  今週には、四月からの新体制の組成も開示されるとか、されないとか。
  余計に肝が潰れる様な思いがして来て、今にも吐きそう。
  昼間に頂いた此のラーメンも出て来てしまう…。
  さて、其のラーメンに話は変わるが、休日最後の昼餐は如何しようか悩むも、
  気持ちでは大蒜ガッツリの暴力的なラーメンを頂きたいが、動き出す気力も無く、
  正午を過ぎても踏ん切りがつかず、其の儘、遣り過ごそうとさえ思う。
  一時間位は逡巡した挙句、何とか身支度を整え、昨年四月二十八日以来、
  一〇ヶ月半振りの御無沙汰と成ってしまった此方へ御邪魔する。
 
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◎「瓶ビール(おつまみ付)」五〇〇円
 …店に到着すれば、店内には空席が有り、すんなりと入店。
  券売機で一通り食券を購入し、提示し、止まり木にヨッコイショーイチ。
  御店主から瓶麦酒、洋杯、麺麻を受け取り、手酌で先ずはグイッと呷る。
  嗚呼、日曜日の昼、明日からの唯ぼんやりとした不安を抱えつつも、
  一時でも其れを忘れ、現実逃避する麦酒と言うのは、其れは其れで良い。
  何だか、苦味が強めに感じられ、五臓六腑に自棄に染み入る。

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◎「濃厚煮干そば」七八〇円+「特製仕様」二五〇円
 …麦酒を半分程呷り、酔いも薄っすらと回り、良い心持ち。
  そんな酩酊状態のポンコツの前に、一〇ヶ月半振りの対面を果たす。
  此方に御邪魔した理由は、先週、本所吾妻橋の「煮干中華そば のじじR」、
  浅草の「自家製麺 伊藤」と、絶品の煮干しラーメンを頂いたので、
  二〇〇九年の新規開店以降、慣れ親しんだ此方の味と比較してみたくて。
  前述の二店は孰れも粘度は低く、清湯スープに煮干しを合わせた物だが、
  勝手知ったる此方のは粘度が有り、白湯スープの洋灰色をした物。
  此方の味に親しんでいた為、浅草周辺の二店には驚かされたのだ。
  いざ、蓮華を手に取り、プースーから啜ろう。
  清湯スープに煮干しの茶褐色の物とは違い、此の土木建築資材の様な色は、
  間違い無く、煮干しの風味がヴィンヴィン伝わるだろうと言うのが容易に分かる。
  浅草周辺の二店をコンソメと喩えるなら、此方はポタージュ。
  ポテっと濃厚で、煮干しの粉末のヂャリヂャリした感じも有り、
  九十九里浜産の片口鰯と平子煮干しを使用していると言い、ガツンと来る。
  麺は真っ直ぐの細麺で、今迄はバツっと千切れる低加水麺と感じていたが、
  件の二店の麺を頂いた直後では、軟らか目の中加水麺とさえ感じられる程。
  勿論、此方の麺は此方の麺で素晴らしいのだが、此れは好みの問題でもある。
  此方の麺の歯触りを「バツっと」と評するなら、あの麺は「バツバツっと」と、
  言い換えないといけない程で、次回以降の訪店が愉しみに成る。
  さてさて、今は此のラーメンに集中しよう。
  具の「豚チャーシュー」は、前回は四枚だったが、今回は三枚と削減か。
  噛むと歯がガシっと入り、適度な噛み応えと、確りとした味付けが良い。
  「低温調理鶏チャーシュー」は、前回は三枚だったが、今回は二枚と削減か。
  むっちりとした食感と、しっとりした口当たりで、生前は鳩胸だったのだろう。
  鶏だが…。
  「味玉」は、箸で持つと白身の硬度から察するに、黄身は気持ち半熟程度だが、
  いざ齧ってみると、黄身がドピュっと、淫靡な音を立てる様に飛び出す。
  具は他に海苔、鳴門、刻み玉葱、菠薐草、三つ葉
  最後はヂャリっとする舌触りを愉しみ乍ら、プースーを飲み干す。
  清湯系のスープの旨さ、白湯系のスープの旨さ、夫々の良さを改めて実感…。