続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「大宮大勝軒」【大宮】

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◆「大宮大勝軒」【大宮】


 ◎「せいろ」八五〇円

 …昨日は昼に、散髪に出掛ける前に池袋の「廻し鮨 大漁」で瓶麦酒を遣り乍ら、
  寿司を十四皿も平らげると言う暴挙に出た手前、夜に成っても一向に腹が減らず、
  結局、悩みに悩んだ挙句、何も喰わず、二十二時過ぎには早々に閉店ガラガラ…。
  週末明けの今日は、朝一で大宮に出掛ける。
  地元なので、朝がゆっくり出来るのが幸いだ。
  一頻り仕事をみっちり熟し、乗り合いバスに揺られて大宮駅東口へと戻って来る。
  此の後、池袋に出向かねば成らず、其の前に、昨日の昼以来の食事を摂ってしまおう。
  目星は昨晩から付けてある。
  数週間前、「タイ料理のお店 テープタイ」に泰料理を食べに行った折、
  大宮区役所の向かいに、「永福町大勝軒」系の店が出来ているのを発見し、
  六月十三日に「大勝軒 東川口」で頂いて以来、煮干し風味のラーメンを啜る事にする…。
  店内に入り、先ずは券売機で食券を購入する。
  初めて訪れる店なので、先ずは普通にラーメンを頂くのだが、浮気をしてしまう。
  「ワンタン麺」を頂くつもり満々で居たにも拘らず、「せいろ」の文字に誘惑されてしまう。
  煮干しと鰹の効いたつけ汁には茸が入っており、此れを手打ち麺で頂けると言う触れ込み。
  外は夏の様な暑さで、流石に、此の灼熱地獄の中、巨大な丼に入った、
  ラードたっぷりの熱熱のラーメンは厳しいと察知し、直前で「せいろ」の釦を押す意気地無し…。
  食券と一緒に、一〇枚溜めると「中華麺」一杯無料のサーヴィス券も出て来る。
  席に案内され、食券を手渡し、腰掛け、冷水を一気に飲み干し、汗を拭う。
  ジッとしていると焼ける様な陽射しが照り付け、もうじき氷雨月とは思えない暑さが腹立たしい…。
  一〇分強で、銀の盆に載せられて「せいろ」が運ばれて来る。
  つけ汁には茸が入り、武蔵野饂飩の様な雰囲気で、麺の上には海苔が盛られており、
  此方からは笊蕎麦の様な雰囲気が感じられ、何だか新感覚だ。
  先ず、海苔の塗された麺を手繰り、熱熱のつけ汁に潜らせて啜る。
  普通の「中華麺」では煮干しの風味が前面に押し出されているが、此の「せいろ」はと言えば、
  鰹の風味の方が強く出ており、宛ら、今流行りの魚介系醤油豚骨っぽさが有る。
  とは言え、つけ汁は至ってサラッとしたさっぱり系で、「永福町大勝軒」らしさが出ている。
  表面がラードの蓋で覆われ、熱熱で、冷め難いと言うのもそうだ。
  麺は、「中華麺」で用いられる縮れの効いた細麺ではなく、「せいろ」用に誂えた平打ち麺で、
  モッチリとした弾力が有り、適度に腰も効いていて旨い。
  海苔が良い風味を醸し出している。
  具は榎茸、椎茸が入り、其れこそ、「元祖 田舎っぺ」の「きのこ汁うどん」の様。
  煮干しと鰹の出汁に巧く合っていて、武蔵野饂飩っぽさも味わえる。
  そして、「大勝軒」らしいパサパサの腿肉の叉焼の刻んだ物がゴロっと入り、
  更に麺麻、鳴門、茹で玉子半個も入り、つけ汁は随分と具沢山で良い。
  終盤、一緒に出された柚子七味唐辛子を振り掛けて頂けば、ピリッとした爽やかさが付加される。
  麺はあっと言う間に無くなり、最後は恒例の、原液の儘、グイグイと飲み干す何時もの儀式。
  つけ汁の量が多いので、飲み干すのも一苦労…。
  汗を噴出させ、最後の一滴迄、しっかりと頂き、池袋へと出掛ける。