続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「一汁五穀」【蕨】

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◆「一汁五穀」【蕨】

 ◎「宮崎名物!!チキン南蛮定食」一〇二九円

 …昨日。
  何の断りも無く、勝手に梅雨入りしたらしい。
  電話の一本も呉れれば良いものを…。
  此れから、暑さに湿気が加わり、蒸し暑く、ジメッとした、気持ちの悪い暑さに襲われる。
  此れからの時期は、バスタオルを持って出掛けないと厳しい程だ…。
  考えただけで陰鬱な気分に陥り、朝目覚めれば、雨音が聞こえ、一層、拍車を掛ける。
  だらだらと起き上がり、「ぶらり途中下車の旅」をぼんやり観て、ボーっと過ごす。
  こんな陽気じゃ洗濯をする気分にも成らず、日曜日へと後回し。
  極めて自堕落に過ごしていると、あっと言う間に正午を過ぎる。
  家に居ても、何か食べる物が有る訳じゃ無し、かと言って、外は雨が降り頻っている。
  面倒臭いと思いつつも、餓死しても何なので、取り敢えず、外に出てみる事にする。
  取り立てて当ては無いのだが、何と無く、自動車を走らせる。
  こう言う日は、混雑は承知だが、大きな商業施設に行けば、大して雨にも濡れず、
  食事も出来、時間も潰せるので助かると思い、今迄、行った事の無い場所にしようと、
  川口に在る「イオンモール川口キャラ」へ、渋滞の中、一時間半掛けて辿り着く。
  其れにしても、「イオン」は一体、何軒建てれば気が済むのだろうか…。
  店に着くと、居るわ居るわ、頭の悪そうな、躾の成ってない餓鬼が佃煮にする程居る。
  周囲の迷惑を顧みずに走り回り、足を引っ掛けて知らしめてやろうかと思う位…。
  そんな余所様の餓鬼に構っているより、自分の胃袋の方が心配だ。
  昼御飯を摂ろうと飲食店街を闊歩するが、何処も彼処も、十四時と言うのに混雑している。
  店外に待ちが発生している店も有り、そう言う店は自ずと対象から外れる。
  空いていて、且つ、其れなりに旨そうな店は無いかと探し、何とか此方で妥協する。
  彼方此方の此の手の商業施設には決まって入居している和食を提供する店。
  独り者が普段絶対に頂けない様な気の利いた和食が揃っており、此れならばまあ良かろう。
  席に着き、先ずはメニューと睨めっこ。
  煮魚、焼き魚、天麩羅、肉、一通りの物が有り、暫し、逡巡してしまう。
  こう成ると消去法で攻め、煮魚や焼き魚は小骨の処理が億劫だし、天麩羅は病み上がりで脂っこいし、
  必然的に肉料理が残り、其の中で、此の蒸し暑い季節に食べ易い、酢の効いた此方を発注。
  独り者が普段頂けない物を発注しようとしたが、行き着く先は食べ慣れた物。
  「三丁目 にしや食堂」に伺えば何時でも頂けるのは承知の上で発注する独身貴族…。
  好い加減、腹も空いて来て、豪快に頂く準備も出来、宮崎県名物が運ばれて来る。
  御丁寧にタルタルソースが別皿で、最初から鶏肉に掛けて来れば器を汚さずに済むのに…。
  とっととタルタルソースを余す事無く全てぶっ掛け、鶏肉を一切れ齧ってみる。
  甘酢の酸味が効いており、梅雨時の重苦しい身体にスッと入り込む感じで食べ易く、
  其の酸味をタルタルソースが円やかにしており、震えが来る様な酸味ではない。
  そして、驚いたのが鶏肉の柔らかさ。
  歯が無くても噛み切れてしまう程で、チェーン店なので、もっと固く、パサパサした物を想像したが、
  脂身のプルプル感と、身のプリッとした感じ、其れを覆う衣のしっとり感が中々に素敵だ。
  欲を言えば、値段の割りに全体的な量が御上品で、御飯も少なく、御替わりが課金されるのが残念。
  こう言う腕白中年には不向きかも知れないが、まあ、病み上がりだし、此の量で良いのかも知れない…。