続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「こってりらーめん なりたけ」【津田沼】

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 ◎「しょうゆらーめん」六五〇円

 …毎日の此の暑さで、すっかり疲弊し切り、げんなりとしている僕です。
  人の生きる活力、生気を全て奪い取る様な真夏の陽射しに打ちのめされ、力が入らないで居る…。
  晩は何とか冷房の力を借り、寝易い環境を構築し、其れなりに休んでいる気で居る。
  然し、日中の体力の消耗が甚だしく、非常に疲労し易い身体に陥っている。
  其れも此れも、行く先々が暑いので、引っ切り無しに汗を流しているので、余計に疲労する。
  今朝もぐったりとした目覚めを迎え、重たい身体に鞭打ち、身支度を整えて出掛ける。
  此の灼熱の陽気と、寄る年波が重なり、犬と同じ速度で年老いている様な気がする…。
  二回も電車を乗り継ぎ、何とか津田沼に辿り着き、仕事に突入するも、暑くて仕事に成らない。
  東京電力の馬鹿さ加減の所為で、とんだ迸りを蒙り、良い迷惑だ。
  汗だくの汗達磨に成り乍ら、其れでも何とか仕事に没頭し、十三時に昼休憩を取る事にする。
  津田沼と言えば、此処最近は「ラーメン 無限大」にすっかり落ち着いてしまっているが、
  主だったメニューを食べ尽くした感が有り、今回は新規開拓を試みる。
  津田沼駅の北口を出、「パルコ」を左手に見乍ら真っ直ぐ歩く。
  「パルコ」と聞いて、真っ先に浮かぶ駄洒落と言えば、「鰐淵パルコ」だろう。
  世代に因っては、「相楽パルコ」でも可…。
  暑さに遣られ、そんな巫山戯た事が頭を渦巻きつつ、此方に辿り着く。
  其の昔、僕がラーメン店巡りを始めた頃、ラーメン業界を席巻していたのが背脂チャッチャ系で、
  其の代表格が、「らーめん 香月」、「らーめん 涌井」、「らーめん 弁慶」、
  「東京とんこつ ましこ亭」、「土佐っ子ラーメン」、「下頭橋ラーメン」、「巣鴨ラーメン」。
  そんな懐かしさを胸に、此方に関しては初訪店。
  店に入ると券売機が出迎えて呉れ、初めてなので、一番上に有る「しょうゆらーめん」の釦をポチっと。
  店内は其れなりに混雑しており、カウンター席の間に挟まる様に促される。
  食券を手渡すと、背脂の量は普通で良いかと訊かれ、此方は童貞なので其の儘、普通で御願いする。
  因みに、此の手の店では、背脂多目の事を「ギタギタ」と言う。
  ラーメンの出来上がる間は、只、只管に氷入りの冷水を呷る事だけに専念する。
  店内が冷房が其処其処効いているから未だ助かるが、此れが扇風機だけだったら、
  此の背脂ビチビチの脂っこいラーメンを啜るには実に酷な環境だ…。
  席からは厨房の中が具に見える環境で、其の名の通り、背脂をチャッチャと降り注ぐ光景が懐かしい。
  そして、一〇分と掛からずに、目の前に背脂塗れの丼が差し出される。
  丼の位置を変えようと、丼を持とうにも、全てが背脂に覆われており、持つのも憚られる…。
  先ずは、蓮華で背脂ビチビチのプースーを啜ると、醤油の味わいが立っており、
  思わず、今から一〇年以上前の昔に思いを馳せ、懐かしさに襲われる。
  何口も啜っていると、醤油の味わいと言うより、塩気と言う様な辛さに変わって来る。
  食後に猛烈に喉が渇きそうな塩辛さも懐かしい…。
  次に、萌やしとざく切りの葱を遣っ付ける。
  具に関しても、此れが定番で、叉焼は薄切りの味付けの薄い物と相場は決まっている。
  麺は太麺の部類で、言うなれば、中太麺と言った感じか。
  やや黄色味を帯び、固目に茹で上げていると言う事も有り、モチモチとした弾力。
  麺の縮れが、スープに浮かんだ背脂を巻き取る様にして持ち上げるのも良い。
  卓上の能書きにも記されていたが、「脂」は「月」に「旨」と書くので旨いのだと。
  背脂のほんのりとした甘味が有るので、塩気も丁度良い。
  隣りに座る初老の御仁は、何の因果か、此の様な若者向けの店に紛れ込んでしまった様で、
  プースーの味を薄める汁を宛がわれていた…。
  プースーも粗方飲み干し、背脂をしっかりと充填し、コラーゲンを摂取してみる。