続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「元祖ベジポタつけ麺 えん寺」【池袋】

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 ◎「ベジポタつけ麺」八〇〇円+「大盛」無料

 …今日さえ凌ぎさえすれば、待望の四連休に突入する。
  然し、下手をすると、休む前からサザエさん症候群を患いそうで怖い…。
  相変わらず、著しく気分を害してる状況は変わらず、寝付き、夢見、寝起きは頗る悪い。
  昨晩は何とか、夜中に雪隠に起きずに済んだのが救いだ。
  起きた記憶が無いだけで、夢遊病の様に雪隠に立っているかも知れないが…。
  僅かばかりに残った力を振り絞り、身支度を整え、痛み止めを空腹で飲んで家を飛び出す。
  流石に、カツオの様に食麺麭を咥えた儘、駅迄を走る様な事は無い…。
  今週は黄金期間中の所為か、電車も何時もの一割、二割程度空いているので、幾らかは楽だ。
  池袋へと辿り着き、彼是と残務を熟し、連休前なので片付けておきたい事は多い。
  十二時半を廻り、午後からは外出せねば成らず、昼御飯も兼ねて外へ出る。
  生々しい話、月初なので金銭的に余裕の有る内に食べたい物を食べておかないと。
  そんな腹積もりで出掛けた先は、先月五日に新規開店したばかりの此方。
  場所はと言うと、以前、一度だけ御邪魔した事の有る「つけ麺 椿」の跡地の様だ。
  地図を頼りに到着すると、店頭には「元祖ベジポタつけ麺」と言う幟が数本立っている。
  何を隠そう、数年前から流行している「ベジポタ」と呼ばれるドロドロつけ麺の先駆け的存在の支店。
  「ベジポタ」とは、じゃが芋や玉葱等、数種の野菜を撹拌機等で擂り潰し、
  野菜のポタージュの様に仕上げ、此れを豚骨由来の濃厚なプースーに加えた物を指す。
  宗教上の理由で、野菜を摂取するのは教えに背くので避けたいが、つけ麺とあらば致し方有るまい。
  行列こそ無いものの、店内は賑わっており、待ちが発生している。
  数人の待ちで許容範囲内の為、券売機に向かい、食券を購入する。
  初回なので、先ずは逆らわず、普通に「ベジポタつけ麺」の釦を押し、大盛りも無料の様なので、
  其の釦も序にポチっと押し、大人しく、番が回って来る迄待つ。
  食券を先に回収され、麺の種類を「胚芽麺」か「もっちり麺」を選択しろと言われ、
  此方で推していると言う「胚芽麺」で御願いし、冷盛りか熱盛りかと訊かれ、勿論、冷盛りで。
  正直、つけ麺を熱盛りで発注する人の気が知れない…。
  程無くして、店内一番奥のカウンター席が空き、其処へと通される。
  冷水を自分で注ぎ、火照った身体を冷却し、一息吐く。
  そうこうしていると、店の入口方面が囂しい。
  其処には、歳の頃なら二〇代中盤と思しき女性が入って来て、厨房内の店員に話し掛けている。
  然も、敬語は使わず、「サラッとしてるつけ麺ってどれ?」。
  おい、此方はドロドロのつけ汁を売りにしているつけ麺を出していると知っての狼藉か。
  店員も最初は丁重に応対しようと、其の女性の元へと近寄る。
  濃厚なつけ麺である事を説明すると、「脂っこいと私吐いちゃう」と抜かしやがる。
  脂少な目も対応出来ると伝えると、「脂無しも出来る?」と、もう訳が分からない。
  店員も苦笑いをせざるを得ず、可能だと答えると、「此れで吐いたらどうしよう」、
  「トイレに駆け込まなきゃ」と、食事をしている他の客の事は御構い無し。
  そして、食券を購入しようとしたら、「あっ、クオカード使える?五〇〇円とクオカードしか無いや」。
  思わず僕は後ろに引っ繰り返りそうになったね、全く。
  木の芽時だからそう言う人種が増えるのかな。
  結局、其の儘、すごすごと帰って行ったが、黙ってさえいれば其処其処可愛い感じだったのに…。
  胸糞悪くした所で、待望のつけ麺が遣って来る。
  つけ汁は見るからにドロッドロで、麺も胚芽が混ざっているので若干ロイクー。
  いざ、此の高粘度のつけ汁に、どっぷりと麺を浸して、勢い良く啜ろう。
  つけ汁は豚骨、鶏ガラをとろみが出る迄炊き込み、鰹、鯖、煮干し、海老、他数種類で出汁を取り、
  更に、より奥深い甘味を出す為に、独自の野菜ペーストを合わせていると言う。
  魚介系の風味がガツンと伝わり、其れを円やかにする様に、動物系と野菜の味わいが被さって来る。
  昨日の「つけめん あびすけ」には無い優しさが感じられる。
  甘さが際立っておらず、素材本来から溢れ出る甘味なので違和感が無く自然な感じが心地好い。
  「胚芽麺」はと言うと、厳選した風味の良い国産小麦を使用し、強力な腰に仕上げ、
  一番の特徴である小麦の胚芽部分を練り込む事で、甘味と旨味が強く出ると言う。
  麺を其の儘に啜ってみると、普通の麺では味わえない穀物の風味が仄かに薫る。
  又、胚芽は栄養が豊富で、小麦の約二パーセント程しか無く、ヴィタミンE、ヴィタミンB、
  脂質、ミネラル、食物繊維、蛋白質等、五大栄養素の調和が取れており、栄養価が高く、
  「植物の玉子」と呼ばれている程らしく、不健康な中年には持って来いだ。
  特にヴィタミン群とEが豊富に含まれており、減量効果、美肌効果、老化予防、疲労回復等、
  様々な効果が有り、此れじゃ益々、美しくなってしまうわぃ…。
  大盛りで三三〇グラムなので、結構有るかと思いきや、其の旨さも有って減りも早い。
  つけ汁がべっとりと纏わり付き、あっという間に無くなりそうだ。
  つけ汁には極細の麺麻、脂身がトロンと蕩けて赤身がホロっと解れるバラ肉の叉焼が入る。
  麺の減りが早いと思ったら、麺の丼の底には水切り用の笊が有り、上げ底に成っていた…。
  〆はと言うと、卓上に「和風割りスープ」と記したポットが有り、此の粘度なので割ってみる。
  鰹の風味が強く感じられ、〆の汁物としてはホッと落ち着いて良いな。
  其れにしても、件のチャンネエ、クオカードで食事出来たかな…。