続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「うなぎ 錦水」【潮来】

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◆「うなぎ 錦水」【潮来

 ◎「うな重(大重)肝吸付」二八〇〇円

 …昨日。
  偶の小旅行と、今後、僕が週末に休日が取れなくなるのも理由として、
  気の合う同僚の方の御夫婦と、今が見頃の菖蒲を見ようと、水郷・潮来へと出掛ける。
  東京駅八重洲南口九時四〇分発のバスに乗車し、潮来駅に十一時四〇分に到着。
  道中、休日の醍醐味と、小旅行と言う非日常の浮かれ気分から缶麦酒をプシュッと。
  嗚呼、現実逃避の極みだな…。
  さて、潮来に到着すると、街中は「あやめ祭り」で賑わっている。
  折しも、時刻は正午に差し掛かろうとしており、先ずは腹拵えかな。
  六月に成り、テレヴィヂョンの旅番組等で潮来、佐原の菖蒲が取り上げられる事が増え、
  其処で改めて、潮来は鰻が有名だと知る。
  然し、如何せん庶民なので、一年の中で土用の丑の日に縁起物として頂くのが精々。
  とは言え、今月に入ってからと言うもの、色々な事が齎され、情緒も不安定に成り勝ちだ。
  こうして小旅行に来たのだから、其の土地の名物を頂くのは良い事だ。
  と、自分の中で言い訳を整え、偶さか見付けた鰻屋に決める。
  中々の人気店の様で、店頭の帳面に名前を記入して待たされる。
  程無くして、店の脇から裏に廻り、奥の座敷席に入る様に促される。
  菖蒲の時期の繁忙期で、昼間の書き入れ時の所為かは分からないが、接客はぞんざいだ…。
  座敷席に、腰痛なので横座りで、足の取れた卓袱台の様な格好が情け無い。
  メニューを捲ると、当然乍ら、鰻重だろう。
  二種類しか無く、折角なので、清水の舞台からバンジージャンプした心持ちで、
  「うな重(大重)肝吸付」と言う、二八〇〇円もする高級品を発注してみる。
  こんな贅沢、皇室関係以外許されない…。
  発注を済ませ、出来上がりをヂッと待つ。
  生け簀にいる活鰻を井戸水で締め、注文を受けてから江戸前の調理法でじっくりと、
  炭火焼で丁寧に焼き上げるので時間が掛かると言い、絶対の自信が有る様だ。
  どれ位待っただろうか、二、三〇分かしら。
  待望の鰻が、高級感溢れる御重に入って配膳される。
  此の御重の蓋を開ける時の期待感と来たら無い。
  余りに御無沙汰過ぎて、鰻の顔を忘れてしまいそうだが、何とも馨しい、香ばしい香りと共に御対面。
  嗚呼、何たる幸せ…。
  いざ、鰻に箸を入れると、軟らかく簡単に千切れてしまう。
  勿体無いので適度な大きさを頬張れば、忘れていた味わいを思い出す。
  タレはこってりし過ぎず、寧ろ、あっさり目と言おうか。
  鰻の身はふっくら、ふわふわとして、此の軟らかさが鰻の醍醐味だ。
  僕の陳腐な文才では表現出来ないのが心苦しいが、兎に角、日本人に生まれて良かった。
  鰻を頂いたら、もう少しは生きてみようかと言う活力を与えられた気がする…。
  一切れは其の儘で頂き、二切れ目は卓上の山椒を振り掛けて頂く。
  山椒の風味と言うのは大人に成ってから其の良さが理解出来る様に成った。
  ヒリッとした辛味が何とも乙で粋だ。
  御飯の少なさは残念だが、上品なのは、もう少し食べたいなと思わせるのが良いのだろうな。
  肝吸いも味わい深く、コリコリとした肝が旨いな。
  此れで何とか、今週も乗り切ってみようかね…。

~御負け~
「前川あやめ園」。
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潮来と言えば、ブリッジ幸夫の「潮来笠」で御馴染み、潮来の伊太郎だ。
http://www.youtube.com/watch?v=bjNJ0Oh3Lxo
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