◎「チャーシューつけめん」九〇〇円+「中盛」無料
…火曜日。
たった二日前の事なのだが、随分と昔の事の様に感じられるのは何故だろうか。
本来なら、休日初日の昨日記すつもりだったが、著しく気分を害したりしていたもので…。
さて、朧げな記憶を辿る様に、火曜日に遡ってみようかしら。
一週間で最も忙しい月曜日を乗り切り、火曜日は僕にとっての週末。
休日の前日と言うのは、何だか心躍る様な気分だ。
例え、仕事が辛くても、休日を生き甲斐に何とか踏ん張ろうと思うものだ。
此の日も、十二時過ぎに到着し、仕事前に昼御飯を済ませておく。
週の締め括りは、此方意外には有り得ない。
今の僕を支えて呉れている貴重な店の一つが此方だ。
どんなに辛く接されても、注意ばかり受けても、グッと我慢が出来る。
此方でつけ麺を頂く事を愉しみにすれば…。
店内に入ると、満席ではないが、常に四、五人の客が入っている。
通い始めた当初より、心成しか、客数が増えている様に感じられなくはない。
奥寄りのカウンター席に腰掛け、頂く物は決まっている。
直ぐ様、「チャーシューつけめん、中盛りで」と発注を済ませる。
冷水を呷り、通勤で乾涸びた身体に潤いを与える。
一〇月と言えど、僕にとっては未だ夏だ。
待ち時間、調理工程をぼんやり見たり、携帯電話を弄り乍ら、暇を潰す。
何時もの様に、つけ汁から配膳され、確りと水切りが施された後に麺が遣って来る。
店主の其の仕事振りには抜かりが無く、誠実さが味にも現れているな。
先ず、つけ汁の器の底を浚い、味を撹拌させる作業を終えてから麺を手繰る。
そうしないと、一口目が薄く感じられる事が有るからな…。
いざ、勢い良く啜れば、何時もと変わらぬ、何時も通りの味わいにホッとする。
魚介系が際立っている訳でもなく、動物系が際立っている訳でもなく、
塩気は強めに感じられるが、味に膨よかさや、角の取れた丸味が有り、
均整が取れた飽きの来ない、唯一無二の独特な味わいが何とも素敵だ。
何だろうか、此の癖に成る味は…。
自家製麺の麺も相変わらず素晴らしく、腰が有り、ゲッティーの様な趣きも感じさせる。
つけ汁が緩いので、麺との絡みは然程良くないのだが、かと言って、悪い訳でもない。
ツルツルとした加水率の高い麺で、通りが良いのでスルスルと入ってしまうが、
あっと言う間に平らげてしまうのが惜しく、じっくり、ゆっくり味わって頂きたい程。
具に目を転じたい。
刻み叉焼は、短冊状の物を食べ易い大きさに切られているが、此方は赤身が多目。
噛むと叉焼ダレの味がじんわりと染み出し、豚肉の旨味も浮かび上がって来る。
ともすると、硬く、パサパサしていると言う印象を持ち勝ちだが、そんな事は丸で無い。
噛む程に味わい深く、飲み込んでしまうのが勿体無い。
大判の叉焼は三枚入り、厚味こそ無いが、脂身も入り、肉の旨さを堪能出来る。
肉肉しさは無いが、最後迄取って置きたいと思わせる。
麺麻も結構な量が入り、食べ出は十分に有る。
最後はつけ汁を飲み干せば、沈殿していた挽き肉が浮かんで来て、生姜の風味が微かに香る。
叉焼の端肉と相俟って、肉の旨味を残さず飲み干す。
たった二日前の事なのだが、随分と昔の事の様に感じられるのは何故だろうか。
本来なら、休日初日の昨日記すつもりだったが、著しく気分を害したりしていたもので…。
さて、朧げな記憶を辿る様に、火曜日に遡ってみようかしら。
一週間で最も忙しい月曜日を乗り切り、火曜日は僕にとっての週末。
休日の前日と言うのは、何だか心躍る様な気分だ。
例え、仕事が辛くても、休日を生き甲斐に何とか踏ん張ろうと思うものだ。
此の日も、十二時過ぎに到着し、仕事前に昼御飯を済ませておく。
週の締め括りは、此方意外には有り得ない。
今の僕を支えて呉れている貴重な店の一つが此方だ。
どんなに辛く接されても、注意ばかり受けても、グッと我慢が出来る。
此方でつけ麺を頂く事を愉しみにすれば…。
店内に入ると、満席ではないが、常に四、五人の客が入っている。
通い始めた当初より、心成しか、客数が増えている様に感じられなくはない。
奥寄りのカウンター席に腰掛け、頂く物は決まっている。
直ぐ様、「チャーシューつけめん、中盛りで」と発注を済ませる。
冷水を呷り、通勤で乾涸びた身体に潤いを与える。
一〇月と言えど、僕にとっては未だ夏だ。
待ち時間、調理工程をぼんやり見たり、携帯電話を弄り乍ら、暇を潰す。
何時もの様に、つけ汁から配膳され、確りと水切りが施された後に麺が遣って来る。
店主の其の仕事振りには抜かりが無く、誠実さが味にも現れているな。
先ず、つけ汁の器の底を浚い、味を撹拌させる作業を終えてから麺を手繰る。
そうしないと、一口目が薄く感じられる事が有るからな…。
いざ、勢い良く啜れば、何時もと変わらぬ、何時も通りの味わいにホッとする。
魚介系が際立っている訳でもなく、動物系が際立っている訳でもなく、
塩気は強めに感じられるが、味に膨よかさや、角の取れた丸味が有り、
均整が取れた飽きの来ない、唯一無二の独特な味わいが何とも素敵だ。
何だろうか、此の癖に成る味は…。
自家製麺の麺も相変わらず素晴らしく、腰が有り、ゲッティーの様な趣きも感じさせる。
つけ汁が緩いので、麺との絡みは然程良くないのだが、かと言って、悪い訳でもない。
ツルツルとした加水率の高い麺で、通りが良いのでスルスルと入ってしまうが、
あっと言う間に平らげてしまうのが惜しく、じっくり、ゆっくり味わって頂きたい程。
具に目を転じたい。
刻み叉焼は、短冊状の物を食べ易い大きさに切られているが、此方は赤身が多目。
噛むと叉焼ダレの味がじんわりと染み出し、豚肉の旨味も浮かび上がって来る。
ともすると、硬く、パサパサしていると言う印象を持ち勝ちだが、そんな事は丸で無い。
噛む程に味わい深く、飲み込んでしまうのが勿体無い。
大判の叉焼は三枚入り、厚味こそ無いが、脂身も入り、肉の旨さを堪能出来る。
肉肉しさは無いが、最後迄取って置きたいと思わせる。
麺麻も結構な量が入り、食べ出は十分に有る。
最後はつけ汁を飲み干せば、沈殿していた挽き肉が浮かんで来て、生姜の風味が微かに香る。
叉焼の端肉と相俟って、肉の旨味を残さず飲み干す。
~御負け~
土曜日に頂いた「チャーシューつけめん」+「中盛」
土曜日に頂いた「チャーシューつけめん」+「中盛」