続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ジャンプ」【一ノ割】

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◆「ジャンプ」【一ノ割】

 ◎「ラーメン中(豚増し)」八五〇円

 …毎晩、長椅子で寝る暮らしが続いているので、身体が痛い。
  決して寝易いとは言えず、熟睡も出来ていないので、休日と言えども疲労する…。
  昨晩は久し振りに青山 愛アナウンサーの御尊顔を拝した後、其の儘、轟沈。
  別段、自家発電は実施せずに大人しく寝る…。
  夜中に何度か寝返りの度に起き、気付けば朝は八時過ぎ。
  完全な駄目人間の暮らし振りだ。
  其の後もゴロゴロとし続け、一〇時に起き出し、風呂に入って小ざっぱりとする。
  今日も一日、取り立てて用事も無いので、駄目の序に、とことん自堕落に過ごそう。
  昼御飯は、昨日、「ラーメン二郎 大宮店」で頂いたにも拘わらず、暴力的なラーメンを頂こう。
  と来れば、聖地・東大宮へと向かう。
  何かの礼拝が有るとすれば、僕はメッカの方向ではなく、東大宮の方向を向くだろう…。
  正午に家を出、自動車を走らせ、十五分足らずで現場に到着。
  然しだ。
  何なんだ、此の行列は。
  其の大半は、ゆとり世代の高等学校生の大群だ。
  海の岩場に這い蹲る船虫の様に、うじゃうじゃと佃煮にする程に居る。
  平日の昼間に下校するんじゃないよ!
  もっと勉強して来い!
  学校も学校で、早い時間に解放したら、碌な事をしやしないんだから、もっと縛り付けて置けよ!
  こう言う物は、手前で稼ぐようになった金で食べる物だ。
  二〇人以上の行列に反吐が出て、嫌気が差して諦める。
  次の手は考えてある。
  一寸、東大宮からは遠いが、一度は訪れておくべき店が。
  此の「ジャンクガレッジ」の礎を築いたと言って良い以前の店主氏が、
  「ジャンクガレッジ」、「六厘舎」の母体「松富士」から独立して開店したのが此方。
  場所は春日部市内の県道沿いで、最寄り駅は一ノ割駅か。
  黄色い看板を目印に行くと、難無く発見する事が出来、行列も無く、駐車場も空いている。
  念の為、「ジャンクガレッジ」同様、前向き駐車をしてみる。
  店内に入り、券売機と対峙し、予習通り、「ラーメン中(豚増し)」の釦をポチっとな。
  冷水を汲み、席に着き、食券を手渡す。
  厨房内には店主が存在感を出して其処に居り、矢張り、此の手のラーメンを有名にした功績は大きい。
  四月三〇日の開店と有って、店内は真新しいが、ハードロック、メタル系の装飾は変わらない。
  以前、「ジャンクガレッジ」時代は、マスクで口元を覆い、眼光鋭く調理をする印象が有ったが、
  現在はマスクもせず、時折、助手の方とにこやかに談笑する姿も見られる。
  独立したと言う解放感や、一国一城の主と成ったと言うのも有るのだろうか…。
  さて、中々、トッピングを訊かれないなと思っていると、出来上がる直前に訊かれる。
  此方の無料トッピングは「ヤサイ」、「ニンニク」、「アブラ」、「ネギ」、「粉」、
  「味玉」か「豚」と言う構成で、「ジャンクガレッジ」とは異なる部分が多い。
  先ず、「ネギ」と言うのが新しく、「課長」を「粉」と言い換えている。
  個人的には「魔法の白い粉」として欲しかったが…。
  そして、嬉しい事に、「味玉」若しくは「豚」が無料で付くと言う点。
  最初から「豚増し」にしているので、今回は「全増し、味玉で」と告げる。
  具を盛り付ける段階でトッピングを訊くので、「課長」は如何するのかと思いきや、
  プースーに溶かすのではなく、上からパラパラと振り掛ける様に塗しているのが面白い。
  完成品が差し出され、慎重に銀の盆を持ち、手元へと下ろす。
  此れは何とも暴力的で、魅惑的、蠱惑的と言った言葉が良く似合う。
  蓮華を手にして、取りも直さず、プースーから啜ろうではないか。
  「ジャンクガレッジ」の物よりも見るからに色がロイクーで、とろみが強い。
  偶さか、豚の端肉の味の濃い部分が入った所を啜った所為か、醤油ダレの味が立っている印象。
  其れに伴い、醤油ダレの酸味が強めに感じられる。
  プースー自体は「豚骨醤油味」と言った感じで、濃厚、濃密で、乳化している様な感じ。
  此れは、胃袋にずしりと圧し掛かるプースーだ。
  野菜はと言うと、「ジャンクガレッジ」仕込みの良い塩梅の茹で加減で文句無し。
  シャキシャキとクタクタの中間と言うのが一番食べ易い。
  卓上の醤油ダレもぶっ掛け、ドレッシング感覚で頂いてみる。
  野菜の上の葱の風味も斬新で、此の手のラーメンに葱が入る事は無いので、相性の良さを感じる。
  麺はと言うと、「ジャンクガレッジ」の麺よりも細く、力強さも控え目。
  縄の様な、ワッシワッシと喰らい付く麺に慣れてしまっているので、大人しさは否めない。
  さてさて、豚は期待したい。
  最近、「ジャンクガレッジ」の豚に当たり外れが大きいのは、氏が居なくなったからではないかと、
  そんな推測をしてしまいたくなるからだ。
  バラ肉を巻いた叉焼は、プースーの中で既に確りと原形を留めていられない程に軟らかい。
  ホロホロ、トロトロ、そんな擬態語しか、長嶋茂雄でなくても思い浮かばない。
  此れぞ、「ジャンクガレッジ」で過去に味わった絶品の豚と言って良かろう。
  昔、使用する豚の部位や調理法が変更に成り、迷走した時期が有ったが、此の豚ならば間違い無い。
  味付け玉子は、箸で持っただけで黄身の半熟具合が分かる程で、齧ると黄身が飛び出そうな程。
  とろりとして、人を幸せにする玉子の状態で出される。
  二日連続での大蒜補給が確り出来るも、此のプースーは後からずどんと胃袋に圧し掛かって来る。
  流石に満腹感で腹がくちく、重量感たっぷりの濃厚ラーメンである。